笑うしかない友
~地球儀
司会 事実は小説寄りと申します。何でも聞いて何でも知って何でもかんでも知ったかぶりしよう。司会の池内人根でございます。本日はこの頃地球人を悩ませているらしい怪獣を懐柔するお仕事に拘っているらしい方々の中から六人を除いて御一人様をお寝間着いたしました。こんにちは。
隊員 今晩は。
司会 夜じゃないので、こんにちはでお願いします。
隊員 夜でしょう。
司会 いえ、放送時間が。
隊員 ほう、そう。
聴衆 けっけっ。
司会 こんにちは。
隊員 こんにちは。
司会 自己紹介をお願いします。
隊員 さっき、やったよ。
司会 あれは打ち合わせのとき。
聴衆 げらげら。
隊員 芝居はしない。
司会 まあまあ。
隊員 オー、ママ、ママって、貴様、マザコンだな。
司会 おお、何ということでしょう。
聴衆 負けないで。ママ、ここにいるわよ。
隊員 あれがママか。
司会 は、はい。来ないでって言ってんだけど。
隊員 私めは地球儀防衛隊の秘密基地でマッチポンプのガス抜きを担当して二日目者であります。敬礼。
聴衆 敬礼するのよ。敬礼。
司会 マッチポンプとはどのような物でしょうか。エゴのマスクみたいな?
隊員 何? 貴様、秘密兵器について、平気で口にするのか。
司会 だって、今。
隊員 ああ、そうか。失礼。ガスを吸い過ぎて記憶が薄れがちなのであります。
司会 お名前の方を伺っても大丈夫でしょうか。
隊員 「お名前の方」とはどっちの方角だ。
司会 いえ、「お名前」で大丈夫です。
隊員 故あって名は名乗れぬ。隊員番号は三十五億六千万……。
司会 お待ちします。
隊員 隊員番号は三十五億路線バス……。
司会 ……。
隊員 約四十億番だ。
司会 死者母乳。
聴衆 私への嫌味?
司会 違うよ。違うけど、ごめん。
聴衆 もういい。泣いちゃうから。
隊員 芝居は嫌いだ。
司会 怪獣の懐柔策としてはどのようなものがありますか。
隊員 我々はあれを「怪獣」とは呼ばない。したがって懐柔策はない。
司会 では、何とお呼びでしょう。
隊員 P!
司会 Pですか。
隊員 いや、Pは消音だ。この名前は放送倫理規定に反するので、ここでは口にできない。
司会 では、Pで結構です。
隊員 結構、毛だらけ、猫、灰だらけ、尻の周りはPだらけ。P真面目。P力。
司会 言ったのと一緒じゃないですか。
隊員 すると、Pも禁使用後になりましたか。では、Qにしましょう。
司会 同じこと。
隊員 あっ、Qも言えなくなった。すると、R……も駄目だな。
司会 いいんですよ。Pで行きましょう。
聴衆 ピーは駄目よ!
司会 どうして。
聴衆 それをまだ女である私の口から言わせようっての?
隊員 まだマダム、そのピーじゃないんです。ただのPで。
聴衆 ただって、ただのレイプじゃないの。
司会 何の話?
隊員 Pの話ですよ。
聴衆 お黙り。
隊員 小田真理さんこそ黙れ。
司会 いえ、あの人は池内です。
聴衆 旧姓は違うわ。
司会 そうなんだけど。
隊員 旧姓は何ですか。
聴衆 パリピ。
隊員 え、じゃあ、ポレプリ村の?
聴衆 ポーポー。
隊員 ピピ?
聴衆 ププ。
隊員 パララ。
司会 約四十億番様。あなたもドキン星からいらした? 違う? 禁制語のドキン語を秘密基地で学んだ。じゃあ、Pはドキン語で何というんですか。
隊員 ピピプ。
司会 秘密ね。
(終)