レオナルドコーナー

私が以前飼っていたネコの名前です。

つれづれに思う事

2021-05-21 21:44:13 | 植物&動物

夫が認知症を発症しているという事は以前にも書きました。

 

有吉佐和子さんの「恍惚の人」が出版された直後に読んだときは認知症について他人事のようにしか思わず、それでもいつかは自分もそのような状態になるのではないかという思いで恐怖感を抱きました。

NHKの番組に認知症の専門医である長谷川一夫先生が娘さんとご一緒に出られ、ご自分も認知症であることを公表なさいました。昔は認知症を「痴呆」とか「呆け」とか軽蔑の意味も含め言っていた時代もあります。長谷川先生は痴呆や呆けという言葉を認知症という語に改めたメンバーの一員です。

何故「知を失った」人に「知を認める」という言葉を使用するのか疑問に思ったこともあります。

 

私の母は97歳で死亡しましたが95歳ころから「呆け」が始まったようです。母は私と同様有料ケア付き老人ホームに入居をしていました。

 

「お母さん、名前はなんて言うの?」と尋ねると「ちよ」と答えます。

「千代はおばあちゃんの名前よ。お母さんは文」というと恥ずかしそうに首をすくめて可愛らしく笑います。そんな母をとても愛らしく感じて呆けるのも良いことに思えて私も救われた感じがしました。

 

夫は元気な時は一切スイカを食べることは絶対拒否をしていました。好き嫌いの問題ではなく、彼の母親が不幸のどん底で「スイカを食べたい」という言葉を一言残し亡くなったのだそうです。

悲痛な思いがトラウマとなりスイカが食べられなかったのでしょう。

それが1週間ほどまえから「スイカを食べる?」と聞くとうなずき、毎日美味しそうに食べるではありませんか!

長年のトラウマから脱却できたのですからこれは認知症のプラスの面かもしれないと私は考えています。

認知症について知ろうと思い(私自身の状態を知ればすむことですが)、長谷川先生著の本を2冊買い、主人の状態も客観的に観察をしようと試みています。

これから主人も私も未来がどのように展開をしていくのかわかりませんけど柔軟に受け止めたいとおもっています。

 

今日は奥湯河原までバスで行き、千歳川沿いに帰りは歩きました。

 

 

 

 

 

 

緑が1日ごとに濃くなり、川にキセイレイが1匹だけ訪れてきました。