『tokotoko』

Fortune comes in at the merry gate.

『オオカミと森の教科書』

2014-06-09 | 
今日も明日も、
何も意識せず息を吸い吐いて、ただの生きるを重ねることができる。

いい本に出会うと、
その、<ただの生きるを重ねた日々>に、後悔が襲ってくることがある。
この本は、まさしく、そんな気づきをくれる本だった。

まず、私が、強くひかれたのは、

オオカミのことを、たいして、というか殆ど知りもしないのに、
オオカミは怖い、と決めつけていた自分がいたこと。

そうなのだ。最近私が、とくに危惧しているのは、
ネットがSNSが普及したことで、<真実>が何なのかわかりにくくなったことだ。
そして、その適当な真実に簡単に相槌をうつこともある、ということだ。

簡単に<発信>できる良さは、簡単に<何でも>流せることで、
何でも流せるということは<嘘>も垂れ流し状態にしてしまうのだ。

<<オオカミほど偏見の目で見られている動物はいない>>
そんな一文からはじまる、この本が、

垂れ流し状態を暗に許してしまっている現実に、
チクンと、釘をさす。

だれかの大きな思惑によって、
本当ではない真実が作られることがある。

言葉の魔力や、何となくの大きな流行の波に惑わされず、
真実を見極めてくれる<<媒体>>を選ぶことが、

とても、大切なことだと、

こうして、いい本に出会い、
諭されるようにオオカミのことを学ぶと、

こういうことは何につけても言えることなのだ、と、強く思うのです。

本題に入る前が、長くなってしまったけれど、
これは、ただ<オオカミ>のことを知る本ではありません。

生態系を狂わせている人間への、警告の本でもあるのです。

今一度、いいと思ってしたことも、いいと聞いたことも、
何の根拠があるのか、どこの誰が言っていることなのか、

本当を、真実を、知ることが大切だと、思います。



「オオカミもワンワンって鳴くの?」
「オオカミはどうして遠吠えをするの?」――。
 
 大人気『カラスの教科書』につづく「教科書シリーズ第2弾」です。
 
 ファンタジーや童話では、オオカミはいつでも悪者。
 でも、オオカミの素顔を知っているひとは、案外少ない。
 本当のオオカミは、仲間思いで愛情ゆたかで、ちょっぴりシャイ。
 そして、地球上の森の「守り神」でもあるのです。

 本書は、古今東西のオオカミの伝説や歴史をわかりやすく語り、
 その魅力に迫ります。
 オオカミの基礎知識と楽しいQ&A、
 可愛いイラスト満載の楽しい一冊。

 著/朝倉裕 絵/ささきみえこ
 価格¥1728(本体¥1600+税)
 ISBN978-4-8441-3658-3



 朝倉裕/1959年東京生。
 早稲田大学商学部卒業。
 有機農産物流通の仕事の傍ら、1995年日本オオカミ協会に参加。
 シカ等の被害地調査や内モンゴル地域のオオカミ糞探し調査などに加わる。
 現在オオカミと森、人間社会との関係を研究中

 ささきみえこ/北海道生。
 北海道教育大学札幌分校美術工藝科卒業。
 彫刻、銅版画の制作を行ないながらイラストレーターとしても活動中。
 雑誌、書籍、広告など様々な媒体で、
 水彩画、エッチングなどを用いたイラストを制作
 (本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)




また、面白かったのは、
<満月になると、オオカミは、吠えるのですか?>という質問とか・・・

答えは、本を読んで・・・くださいね。

それから、オオカミに一番近い犬が、柴犬だったということ。
しかも柴犬の次は、チャウチャウ犬?(笑)



また、オオカミのペアは、生涯添い遂げるらしい。とか。
愛情表現は、からだ全体で行う、とか。

そして、<山に登るとき、
オオカミ避けの熊鈴のようなものは必要ですか?>という問いに、

いいえ、必要ありません。
オオカミの方が人間を見つけて避けてくれます。

また、オオカミが登場する素敵なお話がたくさんあることも、
認識しなおしました。

知らないこと、たくさんあるなぁ。もったいない!

 


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