量子力学の「重ね合わせ」は英語ではスーパーポジション(super position)日本語では「重ね合わせの原理」とか「状態の共存」とかの概念で説明されますが、特に「状態の共存」との発想が素晴らしい。この考え方で「矛盾」の概念が一変しました。この3つの言葉は絶妙の組み合わせなので、これで「量子状態」とは何かがイメージできます。
まず「スーパーポジション」という言葉で、それが位置とか場所を表現していることがわかります。つぎに「重ね合わせの原理」でその場所にある要素を重ねあわせます。そして重なり合った部分を共存の状態にすればそれが「スーパーポジション」になります。
光の場合
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光の重なり合い、色の重なり合い、そして光と色の共存状態が見られます。このような「場所」がスーパーポジションです。
物理学の場合
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上図の赤い部分がスーパーポジションです。プラスとマイナスが共存しています。加えて0も存在します。0が存在するのはスーパーポジションが数学の0ではなく、0も排除されない共存の場所だからです。
古典物理の原子 量子論の原子
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論理学の場合
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❲例❳ 上図の
AはAである。BはBである。これは古典論理学の「同一律」です。重なり合う「AかつB」は「矛盾律」にあたります。矛盾は真偽の対象にならないので「排中律」で思考から排除します。古典論理学は矛盾を排除した論理なのです。
*ここで「AかつB」が矛盾になるのはAとBを共存状態ではなく混合状態にするからです。
量子論の場合はこの図全体が状態の共存の「場」であり、重なりあった部分が特にスーパーポジションと呼ばれ、肯定と否定が共存しています。つまり量子論は矛盾を容認した論理だということになります。
オイラー図
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*どちらにしても動いているもの、変化しているもの、不定なものは割合で表現するしか方法はないと思います。
温度、速度、密度、信頼度、
生存率•••などです。
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