2019.03.10(日)神戸アートビレッジセンターKAVCホールに行った。巨匠ケン・ローチ監督のドキュメンタリー映画『1945年の精神(THE SPIRIT OF '45)2回目上映(13:40~15:15)』及び『トーク「日本でも人々のための社会保障をかちとろう」立命館大学経済学部教授 松尾 匡さん(12:20~13:20)』を聞きに行った。
料 金 一般¥1,300、60歳以上・障がい者1100円(前売¥1,000)、大学生以下500円
(映画と講演どちらも参加可)
主 催 「1945年の精神」神戸上映実行委員会
連絡先 神戸映画サークル協議会(電話078-371-8550 FAX078-371-8551 )または
市民社会フォーラム(civilesocietyforum@gmail.com)
【『1945年の精神(THE SPIRIT OF '45)』】
2013年/イギリス/94分 監督:ケン・ローチ 製作:レベッカ・オブライエン/ケイト・オグボーン 音楽:ジョージ・フェントン 出演:クレメント・アトリー/ウインストン・チャーチル/アナイリン・ベヴァン/ブルース卿
カンヌ映画祭最高賞パルムドールを2度も受賞しているケン・ローチ監督。彼は左派の政治活動家としてもよく知られており、労働者の権利を守るべく奮闘している。
本作はケン・ローチが、労働者階級が再び立ち上がらねば、との思いで撮ったドキュメンタリー映画である。
1945年は、戦争終結の年だが、戦勝国イギリスでは英雄チャーチルが率いる保守党が大敗、労働党政権が誕生した驚くべき年でもある。
労働者が、自分たちで世の中を良くせねばと立ち上がったのだ。
労働党は、貧困、そして貧困による害悪を無くすべく社会保障政策を次々と実現させた。
中でも国民保健サービス(NHS)は最も人々に貢献した政策のひとつで、国民の医療費を無料にしたのだ。
そしてインフラ産業を国有化し雇用を安定させ、庭付き公営住宅を供給し、労働者の住環境を改善していった。
しかし、サッチャー政権以降、国はその民主的社会主義路線を否定し、小さな政府で緊縮政策を進めていく。
労働者は再び貧困にあえぐようになった。
ここに登場するある人物が言う「NHSだけは守らなければならなければならない。それは法を犯してでも」。
この、皆を幸せにするという思いを売り渡したら全てが終わるということなのである。
登場する労働者や、ケン・ローチは、再び目覚めようではないかと訴える。
しかしそれはイギリスだけの問題ではない。
人権がないがしろにされ、貧困が拡大する日本では、再び、ではなく、今こそ真に目覚めるべきではないだろうか。
本作のメッセージは我々、労働者が立ち上がることを力強く励ましてくれる。
【松尾 匡(まつお・ただす)さん】
1964年、石川県生まれ。1987年神戸大学大学院経済学研究科入学、1992年、神戸大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。1992年から久留米大学に奉職。2008年から立命館大学経済学部教授。
近年は欧米の「反緊縮」政策を紹介し、日本経済の批評を行っている。
著書『そろそろ<左派>は経済について語ろう』(共著)『この経済政策が民主主義を救う: 安倍政権に勝てる対案』『自由のジレンマを解く』『ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼』等多数。
【神戸アートビレッジセンター】
https://www.kavc.or.jp/about/#access
神戸高速「新開地駅」8番出口より徒歩約5分
JR「神戸駅」ビエラ神戸口より徒歩約10分
神戸市営地下鉄「湊川公園駅」東改札口より徒歩約15分
神戸市兵庫区新開地5丁目3番14号(TEL078-512-5500)
★薔薇マークキャンペーン: https://rosemark.jp/
★松尾匡のページ: http://matsuo-tadasu.ptu.jp/
20190310映画1945年の精神 EBB7B902-2991-45F0-80A1-45EB370F7070 posted by
(C)Jandy
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