しかし、実際には、特に装蹄した蹄のクギ穴からジトっと湿った状況になってみたり、そもそも蹄底全体がジトっとなったり、蹄縁に近づくほど、防水性が損なわれているように見える、という事がよくあると思います。こんな感じ。
こうなる理由として、考えられるのが、「習慣的に行われている蹄壁へのヤスリ掛け」です。装蹄でも削蹄でも、なんとなく蹄壁にヤスリをかけてますけど、あれは何の意味があるのでしょうか?
蹄の構造を、より詳しくみてみます。
こんな感じ。「蹄壁」といいますが、そのうち構造上「爪」といえるのは、被覆層と保護層まで、そこから奥の角葉層~指骨は生きた組織です。安易にヤスリ掛けを繰り返すと、被覆層がどんどん削れてしまい、蹄壁が薄くなる。そうすると、防水性も弱くなる・だけでなく、蹄自体の強度が落ちてしまう。
こんな感じ。
だから、防水性を作るために蹄油、と言いますけど、蹄油で防水性を担保する前にヤスリ掛けをしなければ済む話じゃない、と思っちゃう。
蹄の強度を保つために装蹄して蹄を保護するんだ、そのためにはヤスリ掛けして蹄の形を整えないといけないから、しょうがない、と言われそうですが、なんでそうまでして蹄鉄を履かせる必要がある?
そもそも、蹄鉄は、別に保護的な役割を果たせていません。その理由は次回に。
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