そして、語り手は重子です。
「細雪」の雪子のモデルも言われている彼女ですが、華族出身の夫との結婚生活もあまり幸せではなく、戦時中は谷崎一家とともに苦労を重ねます。
姉の夫である谷崎に愛されたことを喜んだ重子も、新時代の女性である嫁の千萬子の存在に翻弄されることになります。
ボクにはなじみの薄い関西弁で描かれているのですが、それが結構面白くて、作品の登場人物を自分の中で想像を膨らませながら読み進めることができました。
そしてコロナ禍、さらに猛暑が続き家で過ごす中で、かつて学生時代に読んだ「細雪」も読んでしまいました。
この文庫本だと上・中・下巻までありますから,かなり読みごたえがあります。
そして、そして、さらに、痴人の愛・鍵・瘋癲老人日記まで立て続けに読んでしまいました。
次第に谷崎ワールドに引き込まれて、自分の中にあった性癖が現れてきたりして。
いやそんなこともないと思うけど、今後齢を重ねていけばどうなるかわからないよね。
まだまだ暑い日が続くようですが,読書の秋に読んでみてはいかがでしょうか。
いつもと違って,特にお勧めはしませんけど。
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