ボクは災害の前年の11月に訪れました。
氾濫した高梁川の上流にある備中松山城がとても印象に残っています。
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朝方には霧が立ち込めて雲海に浮かぶお城を見ることできることでもよく知られていますね。
まだ復興は半ばです。
ぜひ皆さんに訪れていただき、応援してほしいと思います。
そこで、これから倉敷を訪れる方にお勧めの本を紹介させていただきます。
倉敷といえば美観地区。
そしてアイビースクエア。
かつて倉敷紡績があったところですね。
この小説は、倉敷紡績の創業者である大原孝四郎氏の三男である孫三郎氏を描いたものです。
倉敷を訪れた際にアイビースクエアに隣接する倉紡記念館に行き、倉敷の歴史そして倉敷紡績に興味を持ちました。
そして、孫三郎という人についてもっと知りたいと思ってこの本にたどり着きました。
彼は当時大地主でもあった大原孝四郎氏の御曹司としてこの地に生まれ育ち,東京に出るのですが挫折して故郷に戻ります。
そこで人生の転機となる石井と出会います。
私財を惜しみなく孤児院につぎ込むところなど、今の実業家にはあり得ないことだと思います。
社員への深い思いやりも今の時代では通用しないでしょう。
しかし,事業はすべてが順風漫歩に進んだわけではなく苦難の連続でした。
それを持ち前のバイタリティーで乗り切っていきます。
そうした中で石井の娘婿である小島を支援して,ヨーロッパでダリの絵画など多くの作品を買い集めさせました。
それが現在の大原美術館に所蔵されている貴重な絵画です。
孤児院とのつながりの中で出会った青年にも支援の手を差し伸べて,桜美林大学の創設にも尽力を尽くしました。
さらに吉田茂との親交も深く,その人脈の広さに驚かされます。
晩年は癌との戦いを余儀なくされ,息子の総一郎に事業を譲ります。
そして、クラボウはさらに発展を遂げて現在に至ります。
是非倉敷を訪れる前に読んでいただきたい一冊です。
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