OTA(Now On The Air)

JF3TBMの無線道楽雑記帳。その他、社会随筆も不定期に掲載。

●無線道楽で、何にカネをかけるべきなのか。

2023年07月04日 | アマチュア無線<全般>

ムセン通販屋の宣伝メールに誘導され『思わずポチりました』という声は、相変わらず耳にします。あるいは、ヤフオクなどを眺めて『似たような品を持っている』にもかかわらず『思わずポチる』という消費行動が、私にはあまり理解できません。まぁ、ご自身で稼いだカネを何に使おうが『その人の勝手』です。しかし『ムセンがしたいのではなく、消費行動でストレス発散』なのかな、と。これだと、ブランド大好き『買い物依存症』のオバハンやお姉ちゃんと変わりません。ちまちまとクレジットカードで決済できる程度の買い物で、アマチュア無線を楽しむには『その程度』しか遊べません。やはり『電波を1万kmくらい飛ばしてナンボ』です。さらに、必死のパッチで、一生懸命やったところで『一銭にもならない』ことにカネを遣うのですから、もっとよく考えて、慎重におカネを遣ってほしいなぁと思っています。

【写真:ちまちまポチっとらんで、ドンとアンテナにカネをかけるべき】
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◆無線機より、アンテナにカネをかけるのが大事です。
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例えば、無線機はHFの『IC-7300』を買ったとしましょう。

実勢価格は、新品で120,000円くらいでしょうか。

私の場合、程度のいい中古のIC-7300が新品の半値近くで買えました。

 

さて、無線機だけでは、アマチュア無線を楽しむことはできません。

 

やはり『アンテナ』に、もっと注力すべきだと考えます。

極論すれば、1つのBandあたり『100,000円』程度を目安にしましょう。

IC-7300は、1.9MHz帯から50MHz帯までカバーしています。

 

1.9、3.5、7、10、14、18、21、24、28、50MHzと、10のBandがあります。

 

1つの周波数帯で、仮に100,000円を予算計上するならば、

全バンドをフルカバーするには、

10Band×10万円=100万円かかるという計算に至ります。

HFのハイバンドは、ローバンドと比較して、

アンテナは小さくなりますから、1Bandで10万円はオーバーかも知れません。

 

要は『トータルでバランスを取れば、それくらいはかかる』のです。

 

かつて、団塊の世代が大量退職した頃、

彼らの退職金の『10%』を目安に、販売店はセールスしていました。

大手企業OBの再開組が、アマチュア無線などの『余生の趣味』にかけたカネは、

概ね、200万円~300万円で、ここまでおカネをかけられた方は、

生涯の『居場所』も確保できました。

 

DXを中心に、すでに再開後10年以上もアマチュア無線を楽しんでおられます。

 

金額に仰天されるかも知れませんが、よく考えてみてください。

モノバンドのセンターローディングホイップでも、

1本あたり1万円しますから、10Band揃えたら『10万円』になります。

 

きちんと飛ばし方がわかって、一定限で妥協できるならモビホでも遊べます。

 

とりわけ『1.9MHz帯と50MHz帯は、飛ばすにはカネがかかる』のです。

1本の自立タワーにHFのロータリーダイポールや、

ハイバンドのトライバンダー八木、さらに、50MHz帯の6エレ八木、

1.9MHzは、タワードライブや1/4λのスローパーなどを上げるとなれば、

やはり、ざっくり『100万円仕事』になります。

 

本気でDXをやるとなれば、これくらいアンテナに出費する必要があります。

 

もっとも、自作で再現性がよく、きちんと飛ばせられるスキルがあれば、

ハイバンドのモノバンドアンテナ(DPやGPなど)は、

数千円程度で作れますし、実際に私も21MHzの自作バーチカルでDXをやっています。

 

自作できるまでには、それなりに失敗を重ね『授業料』も払ってきました。

 

昨今、昔を思い出してなのか『カムバック組』が、

安易に『50MHz帯のDX』を軽視したようなことを耳にします。

確かに、オープンすればマジックバンドといわれる周波数帯です。

とはいえ、いくら『よく飛ぶ』とか『まことしやか』に言ったとて、

あの『FT8』でも『50MHz帯で10,000kmを飛ばす』には、

やはり『最低、第二級の移動しない局の最大出力である200W』は必須です。

 

6エレ八木のゲインが『10dB』あると仮定して『200W×10倍=実効2kW』。

 

実際のところ、これくらいやらないと、50MHzでのDXは伸びないのが実情です。

できれば自立タワーなどで『地上高15m』くらいに給電点を置きます。

第二級で移動しない局の最大200Wとなれば『防護指針』を考えても、

それくらいの地上高は欲しいところですね。

 

▲そこそこ楽しむならば『電力は戦力』です。無線も同じです。

 

1.9MHzと50MHzは『国内や近隣諸国でいい』と割り切れば、もう少し安くできます。

 

モビホで各バンドを揃えたって『全部で10万円』かかるのですから、

複数のバンドが乗せられるアンテナでも、

いくら安く見積もっても『3~5万円』はかかるものです。

 

アンテナだけではなく、伝送ライン、ローテーター、ほか付帯設備もいります。

 

人によっては『アパマンなのでATUも』という声もあります。

 

なんだかんだ言っても、結局は『最低30万円』。

そこそこの設備を揃えたら、やっぱり50万円ほどかかります。

 

RIGは10万円程度で買ったとして、

アンテナも同額程度でお茶を濁すならば、

中身は、せいぜい『モノバンドのモビホ』と同様です。

 

RIGと同額で収めてDXをやるとなれば『スキル、タイミング、運・・・』です。

 

やはり、少なくともRIGの2倍額、3倍額を予算計上すべきでしょう。

あとは『自分が何をやりたいのか』の『明確な目標』です。

もうひとつ加えるならば『よき指導者(メンター)を見つけること』です。

 

再開局組のe-ラーニング第二級をメンターにしたって、経験が『中抜け』です。

 

そんな人の『どこが経験豊富なのか聞いてみたい』と、常々感じます。

そもそも、再開局した時点は『旧電話級(現第四級)』がほとんどで、

第四級では『恰好がつかない』と、講習会で『慌てて第三級を取得』し、

講習会では『この勢いでe-ラーニングで2アマを取りましょう!』と、

JARDなんかの策略にノセられて『体裁だけ整えた「ハリボテ2アマ」』の多いコト。

 

それの『どこか経験豊富なのか、聞いてみたい』です。

 

こういう方々のお話は、おしなべて『むかし、ね』と『昔話』ばかりです。

そこに加えて、RIGは一丁前なのを並べている割に、

アンテナは、ATUと釣り竿でお茶を濁し本来おカネをかけるべきところをケチる

 

私は『思わずポチってばかりいるから、思わずケチっているのだ』と感じます。

 

各人の住環境は『さまざま』です。事情はよくわかります。

ならば、今、何がトレンドで、どこに世界のアマチュア局が集まっているのか、

そういうところに視点を向ければ『やっていることがピント外れ』が見えてきます。

 

・1バンドあたり、1万円で遊ぶのか

・1バンドあたり、3万円で遊ぶのか

・1バンドあたり、5万円で遊ぶのか

・1バンドあたり、10万円で遊ぶのか

・もっと、カネをかけるのか・・・

 

どうも『ピント外れな局が多いなぁ』と思う昨今です。

 

また、どのバンドなら『きちんと塁に出られるのか』を見定めるのも大事です。

1バンドあたり、1万円で国内の『キャッチボール』で遊び、

このバンドは、10万円ほどかけて『DXを積み上げていくのだ』と、

ご自身の『得意分野を早く見つける』のも、長続きの秘訣だと、私は思います。

 

最後に。

 

カーボンロッド釣り竿をATUでごまかしたアンテナは、

釣り竿本来の目的とは異なりますので、

目的外使用で『発熱』や『発火』や『出火』を避けるべく、

使用は中止した方がいいと思います。

このところ、カーボン釣り竿の破損事故のお話をよく耳にしますので。

目的外使用ですから、PL保険も対象外ですし、

もし、カーボンロッドの発熱で出火すれば『瑕疵担保責任』はユーザーが負います。

 

アンテナ保険より『火災保険』の方が大事になってきますよ、ホンマ・・・。

 

毎度おおきに。ほんじゃーね!!

 

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