ATE350、これは使える!!。各地に出没する、野営無線局のゲリラQRV行動を知り尽くした商品企画、まさに「つぼ」をつかれてしまった感じである。
初回レポートにも書いたが、自称QQSシステムで設置した場合、冗談抜き、1分弱で6.5m長のアンテナ設営が完了する。当地のような寒冷地で、夜間にアンテナを設営する場合、1秒でも早くすませたいし、またかじかんだ手で細かい作業はしたくない。これらの課題をすべて解決してくれている。今となっては、QRVするまでに一番時間がかかる要素、クリチカルパスは、ロギング用ノートPCのOS立ち上げ作業になってしまった;-p
暗闇に乗じて設営する野営無線家にとって、まさに目をつぶっていても伸ばすことのできるエレメントロック機構は、絶賛に値する。またグラスポールなどと比べ、エレメントワイヤーとの格闘からも解放され、きわめて効率的に設営、撤収が可能となった。すでに3回ほど運用を行ったが、そのハンドリングの良さは筆舌に尽くしがたい。野営HF無線運用経験のあるOMさんなら、誰しもがうなること請け合いである。ただし、効率的なエレメントの組立性を台無しにしないためにも、当局QQSのようなアンテナ本体の固定機構の工夫は必須である。毎回Uボルトを締めているようでは、このアンテナの速攻奇襲能力を生かし切れたとはいえないだろう。
基本的には全く非の打ち所のない製品、仕様どおり3.5MHz以上なら全く問題ない。問題は1.9MHzへのQRV。この時期夜間になれば当然トップバンドにでたいものだが、手持ちのATU(SG-231)は、1.9MHzにでる場合は全長7m以上のエレメントが必要。僅か0.5mの差だが、残念ながら本体のみではSWRが不安定になってしまって、しばしばATUのロックが外れ使えなかった。
とりあえず、ATE350の取り付け位置を持ち上げて、長さを稼ごう、ということで、お家芸の水道塩ビパイプ(VP25)で約1.3m持ち上げ、IV2.0をエレメントとして1mほど追加。全長約7.5mとして、なんとかぎりぎり1.9MHzでマッチングをとることができた。ただしSWRは2.0前後。ラジアルをもっとしっかり取れば安定するかもしれないが、現在モービルボディ(システムキャリアボルト直結)+MAT50x2+20mビニール電線x6本放り投げ、ではこの程度が限界かもしれない。
是非ダイヤモンドさんへ要望!多少太く重くなってもいいので、あと2段追加して全長約9mとした、「ATE190」(仮称)を商品化していただきたい。エレメント組立機構は、全段ATE350と同じ方法であることがポイントです。先端にもう一回り細いエレメントを追加する、という手でもいいかもしれません。(モービルホイップのエレメント、くっつけて実験してみよう!)
ちなみに、ほぼ無風状態でしたが、塩ビパイプ(外径約32mm)1.3m長の先端に差し込んだだけで、ステーも取らずに結構安定しています。グラスポールは僅かな風でもたなびくため、不安定感がありますが、ATE350は剛性も高く、安定感があります。
<ATE350使用レポート(その1) ・ ATE350使用レポート(その3)>
by taniyan
※旧ブログサイトから記事移動(2017/12)
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