ASDの特性の一つ、こだわりは将来どうなるのでしょう。
幼いころによく見られる水へのこだわりもそうですが、
物を一定方向に並べる、道の端っこを歩く、食べ物に固執する、音や匂い、感触へのこだわり、ある特定の映像(アニメなど)のこだわりなど、
様々ありますが、大人になってもずっとそのまま同じ状態というわけではなく、
いろいろな経験を積んでいく中で変化していきますし、自然に無くなっていくこともあります。
どう変わっていくかは、どんな環境でどんな経験をしてきたかで現れ方に違いが出てくる。
こだわりの世界があることで自分を保っていられる面もあるため、
無理に外の世界に連れ出そうとすると、
また無理にこだわりを取り上げてしまうと、不安感が強くなってしまいます。
しかし、そのこだわりが本人の体調に不調を来している、
あるいは社会的なルールやマナーに違反する行為となり得る、
その場合、そのままにして置いてはいけません。
その子が自分を保っていられる安心できる環境で、その子の理解できる方法で経験値を増やしていく。
やって良いことと悪いことをその子の理解しやすい方法で明確にする。
そして、関わる側がこだわりにこだわり過ぎないようにする。
単独で本人と接するうちに本来の支援目的と離れてしまうこともあるので、
複数の支援者の目で意見を言い合い、支援目的を共有することが大事になっていきます。