OECD(経済協力開発機構)が3年毎に行う、15歳児を
対象にした学習到達度調査で、日本の15歳児の「読解力」が
低下していると言う報告が昨年末に発表された。
数学的、科学的理解力(リテラシー)はトップクラスなのに
である。(非OECD国を含めると、中国(主要都市のみ)、
シンガポール、香港が3分野ともトップグループである)
文科省国立教育研究所の「(調査)結果概要」を読むと、
読解力の中でも特に、資料から情報を探し出すこと、自分の
考えを他者に根拠を示して伝えること、が弱いと言う。
今日の朝刊の教育蘭「はなまる先生」で紹介される、京都
の小学6年生の担当教師は、まさにこの読解力の弱さを克服
する授業内容である。
国語の時間の教室には「資料」(教科書)の全文が大きく
貼りだされ、教師が集めたこの文の著者の20冊あまりの本が、
用意されている。
この日の目標(課題)は「友達と交流し、根拠にあげる
事例を決定しよう」。そして、肝心(感心)なことは、この
授業の進め方である。
まず、一人一人が自分が提言する内容に即した根拠を
カードに書く。笛が鳴った後はグループでそれらを吟味し、
最後は再び一人で整理するというやり方である。
これを読んで「あッ、あれと同じだ!」と思った。
組織革新研究会の「個全システム」である。設備の故障、
仕事の問題点などの解決に向けた「社会人」用である。
まず「個」で徹底的に調べ事実だけをカードに書く。そして
「全」で一望する。推測や対策には容赦なく「×」が打たれ、
生き残ったことだけが「事実」として共有される。
大事なことは、最初に「個」で行うところである。
いきなり「全」でやると、逃げが可能で責任が曖昧になる。
この京都の教師は言う。
「たくさんの情報の中で子どもは生きる。関連情報から選択
したり、そこで読んだことに思いをめぐらすことが、本当
の『読解力』につながるのでは」と。
素晴らしい先生、すばらしい授業ではないか。
昨日、三郷市シティハーフマラソンがあった。
新しい陸上競技場がスタート、ゴールだが、コースの半分は、
マイ・ウォーキングコースの江戸川の土手。
何と、半世紀も続いていることを初めて知った。
ハーフマッラソンの内、約5キロから15キロ地点までの
約10キロが土手沿いで、往きは土手下を、還りは土手上を
走る。その往きの先頭を待つ。
都内(葛飾)までほとんど信号がなく、普段は猛スピード
の車がひっきりなしに走るこの道も、交通規制がかかる。
やって来ましたトップの選手。
唯一の?招待選手は、最近三郷にも進出したスーパーの
選手。約7キロ地点まで22分だから一流のスピードである。
足にはあのピンクのシューズ。
これ以降は、明日また紹介しよう。