福島第一原発の政府による事故調査・検証委員会の委員長
を務めた、失敗学会々長の畑村洋太郎氏（東大名誉教授）。
責任追及ではなく、事故がどう進んでいったのか、という
徹底した「検証」が再発防止策の要という「失敗学」流の
調査・検証方針を貫くことが出来なかった「失敗」を語る。
（今日の朝刊のインタビュー記事）
事務局スタッフの1/3を占めた検察や警察関係者は、頭が
切れて事実を記述することは優秀だが「失敗学流」は理解
できない、検証実験も予算が付かないなどなど･･･。
この畑村氏が監修するテレビドラマ「ミス・ジコチョー」
が今夜から始まる（NHK総合午後10時～）。
まさに失敗学の畑村氏をイメージしたドラマなのだが、
主役は何と松雪泰子。コミカルで痛快、型破りで自分勝手、
と言うから面白いドラマになりそうだ。
暗い感じの役が似合う松雪泰子は好きな女優の一人。
バーやスナックで「声をかけられたい」タイプである。
さて、一昨日の信州上田の墓参りを兼ねたウォーキング。
国道143号線を歩いて上田大橋に出る。欄干の親柱には
別所温泉安楽寺の国宝「三重塔」のレリーフが埋まる。
上流の上田駅方面、千曲川の水は減っているがまだ濁流。
下流の半過（ﾊﾝｶﾞ）岩鼻に開いた穴は千曲川の浸食。
約500メートルの上田大橋を渡り切って、千曲川の土手道を
歩き始める。この土手道からのルート案内で気が付く。
上田大橋の上は143号ではなく18号なのだ。右岸を走る国道
18号のバイパスだろう。確かに数年前に歩いた岩鼻トンネルは
18号だった。
河川敷の漂流物などを見ながら歩いて、101.5のキロポスト
で振り返る。長野県内214Kmの千曲川のほぼ中間あたり。
甲武信岳の源流からの距離ではなく、多分、新潟県境までの
距離。堤防が決壊した長野市穂保では58.5のキロポストだった
から、ここから43キロ下流と言うことになる。
上流方向に古船橋、クリーンセンターの高い煙突が見え、
支流、矢出沢川を渡ると強い風にススキが靡く。
次の上田橋が見えてくる。土手下のサントミューゼ（芸術と
文化の交流センター）、なかなか綺麗な上田警察署を過ぎると
上田橋に着く。すぐ上流が、あの上田電鉄別所線の鉄橋である。
見えました。別所側のワンスパンが見事に落ちている。
ぶら下がったレールが紐のようである。川岸の橋台は跡形
もなし。この復旧には相当時間がかかることだろう。
上田駅側の鉄橋の下、消防の制服姿など大勢が何やら捜索
活動中。上流から漂着しているかもしれない何かなのか。
この別所線が土手道を直に渡っているのは初めて知った。
もっと高ければ鉄橋は落ちなかったかも。
「通行止」、確かに通れない。隣の上田橋は大丈夫だから、
わざわざここを通る者もいないはずだから、別所線の運転手
向けかも知れない。
尤も、福島の南部、矢祭町では外と結ぶ唯一の橋が流れ、
住民が水郡線の鉄橋を渡ることをＪＲ東日本が「止む無く」
了承したと言う。
土手を降りて上田駅に着く。別所電鉄前では代行バスの
案内中。別所温泉ー下之郷は折り返し運転、その下之郷まで
の足である。けっこう本数はある。
この後は、しなの鉄道で坂城に向かう。続きは次回。
