春3月、卒業式の季節である。中学より先に高校の卒業
証書を手にする生徒がいる。
中学時代の自分へのいじめの記録の公開について、埼玉
県川口市の教育委員会と長く争っている高校生である。
この訴訟については何回か紹介しているが、呆れるほど
不誠実な川口市の教育委員会である。
3年前の中学の卒業式、いじめなどで不登校気味だった
が式には出るつもりだった。しかし、当日になって親への
手紙を持参することを知った。自分への連絡はなかった。
「学校はもう自分を生徒だとは思っていないんだ」との
気落ちもあり卒業式を欠席した。翌日、校長が卒業証書を
持参したが、謝罪の言葉はなく受け取らなかった。
以降、新しい校長が持参したり、第1回の公判時に教育
委員会が親に渡そうとしたが、「前の校長が謝罪して渡す
べきだ」と受け取っていない。それが「筋」だろう。
「いじめ防止対策推進法」に欠陥があると主張する川口
教育委員会とこの生徒の、いじめ調査資料公開についての
損害賠償訴訟は未だ決着していない。
一週間ほど前になるが江戸川の土手の菜の花が一斉に
咲き出した。今週も暖かめの日が続くというから、あと
一週間で桜も咲き出しそうである。