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「耐え難い地獄」 前代未聞の洪水に遭遇したシベリア住民

2019-07-05 10:07:15 | 天災・地震・台風・豪雨・火山・大火災

 「耐え難い地獄」 前代未聞の洪水に遭遇したシベリア住民

 2019年07月03日 19:59  SPUTNIK


シベリアでは自然災害が猛威をふるい続けている。シベリア東部イルクーツク州では、バイカル湖から

流れ出るアンガラ川の大きな支流が氾濫し、川の水が岸を超えた。河川ではすでに危険水位を超えている。

洪水に見舞われているのは6地区の96の居住区。このゾーンには1万戸を超える住居があり、

すでに20人が死亡、17人が行方不明となっている。イルクーツク州に続き、隣接するクラスノヤルスク

地方でも氾濫が起きており、数か所で非常事態体制が発動された。

イルクーツク州の中でも観測史上最大の洪水に見舞われたのは州南東部のトゥルンスキー地区で、

6月28日深夜、イヤ川のダムが決壊した。

 

 

 

大量の水が流れ込んだトゥルン市ではわずか2時間の間に町全体が深さ数メートルの水に浸かり

木造家屋は文字通り浮遊し、高層建築は3階部分まで浸水している。 


 

浸水家屋は887軒に及び、これにより251人の児童を含む1771人が住居を失った。31の居住区が

浸水している。

 

 

 

 

地元民は最初の数時間に本当の地獄を味わったという。事態は急速に展開した。

緊急サービスの観測では洪水発生の前の2日は災害に至る気配もなかった。6月30日にはプーチン大統領も

視察に現地を訪れている。

 

トゥルン市在住のヴァレンティーナさんは「6月27日から状況を見守っていますが、指標は危機的な

ものではありませんでした。

それに大量の雨が降るということもありませんでした」と語っている。

 

地元民のオリガさんも、避難が間に合わなかった人、大事なものを持ち出せなかった人も多かったと

語っている。

 「レスキュー隊は組織的にてきぱきと行動してくれましたが、最初の夜は耐え難い地獄を味わいました。

これには誰も心の準備ができていませんでした。水は巨大な流れとなって襲い掛かり、すべてを

飲み込みました。」

地元民の話によれば、市民の多くは水は自宅にまでは達しないと信じたい一心で救助を断り、最後の

瞬間まで家を離れようとはしなかった。

寒さで凍傷にかかりながらも家と運命を共にしようとした市民、老人らは最後にたどり着いた屋根の上から救助されている。


非常事態省は必死の復旧作業を続けている。プーチン大統領は必要が生じた場合、軍を差し向ける

大統領令に署名した。災害地区には人道援助物資が送られており、被災民には救援物資など、必要な

援助が行われている。


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