サウジ船攻撃、イラン革命防衛隊関与の疑い=ノルウェー保険会社
2019年5月18日 / 05:51 REUTERS
アラブ首長国連邦を構成するフジャイラ首長国の沖合で「妨害行為」を受けて損傷したとされる石油タンカー2隻のうち1隻(2019年5月13日撮影)。
[ロンドン/オスロ 17日 ロイター] - アラブ首長国連邦(UAE)の沖合いで12日に
サウジアラビアのタンカー2隻を含む4隻の船舶が攻撃を受けた事件について、
ノルウェーの保険会社が、イランの「イスラム革命防衛隊(IRGC)」が関与していた疑いが
「極めて強い」とする報告書をまとめていたことがロイターの取材で明らかになった。
ノルウェーのDNK(ノルウェー戦争保険)によると、攻撃が発生したのは、原油などの海上輸送の
要衝であるホルムズ海峡に近いUAEのフジャイラの沖合い6─10カイリの海域。
サウジのタンカー2隻のほか、UAEとノルウェー船籍の船舶も攻撃を受けた。
DNKがまとめた部外秘の報告書によると、攻撃は近辺を航行していた船舶が放った複数の
水中ドローンを用いて実施された。水中ドローンは30─50キロの純度の高い爆発物を
搭載していた。
DNKは攻撃の目的について、イランがホルムズ海峡を閉鎖しなくても近辺の航行の自由を
阻害できると米国やその同盟国に示すことだった公算が大きいと指摘。
今後もこの海域で商業船舶に対する小規模な攻撃が発生する可能性が高いとの見方を示した。
イランは攻撃への関与を否定。DNKの報告書についてイラン当局者、およびIRGCの
報道官からコメントは得られていない。