パキスタンのバッタ被害対策に中国が10万羽の「アヒル軍」派兵―中国メディア
2020年2月28日(金) 9時20分 Record China
2020年2月27日、中国メディアの観察者網は、パキスタンで発生している蝗害(こうがい=
イナゴ・バッタ類による被害)対策で、中国から大量のアヒルを送ることになったと伝え
た。
記事は、パキスタン側の必要に基づき、中国政府はバッタ駆除専門家チームを結成して
パキスタンにすでに派遣していると紹介。これに続いて「10万羽のアヒルの軍隊が国を
代表して出兵することになった」と伝えた。記事によると、この「アヒルの軍隊」は
浙江省紹興市のアヒルたちで、「まるでバッタ根絶界における奇才」なのだという。
なぜバッタ被害にアヒルが有効なのだろうか?記事は、バッタの根絶には薬物による
方法と生物を用いた方法があるが、環境保護の観点からすると生物を用いたほうが
ずっと良いと指摘。「薬物はコストが高いうえに農薬が残留する。生物は環境を汚染
しないだけでなく、食物連鎖を修復できて一挙両得だ」との専門家の意見を紹介した。
生物を用いた方法には、カエルや他の鳥類もあるが、その中でアヒルが用いられる
理由について記事は、「カエルや他の鳥類は指定のエリアでしか任務を行わず、
バッタが移動しても追いかけない。すると新たな被災地に改めて投入しなければならず、
コストがかかり、生物の種類によっては適さない場所もある」と説明した。
この点、「アヒルやニワトリの作戦能力は優れている」と記事は指摘。中でもアヒルは
「群居を好み、管理がニワトリより容易で、生命力、エサを探す能力、耐寒能力に優れ、
屋外で生きるのに適している」という。さらに「ニワトリ1匹で1日70匹のバッタを
食べられるが、アヒルは200匹以上と約3倍の作戦能力を有している。しかも絨毯方式で
食べつくし、サナギも食べてくれる」と専門家は説明している。
このほか、「作戦終了後に退役したアヒルは、現地の食卓に上ってごちそうとなり、
経済収入をもたらすことができるとの益もある」と記事は指摘。2000年に新疆ウイグル
自治区で発生した蝗害では、浙江省のアヒル10万羽が「派兵」され、バッタを根絶した
実績もあると記事は伝えた。
アヒルでこう害を止めたという話は以前に聞いた事があります。
中国人は何でも食べると言いますが、このこう害のバッタは硬くて非常にまずい。
さすがに中国人も食べないそうです。そこでアヒルに食べさせたらよく食べ、
バッタ退治は大成功。バッタを食べたアヒルはとても味が良かったということでした。