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主夫の徒然なるままに

大国の戦い方の残忍さ

 
 ウクライナの戦争で、ロシア側の戦闘について考えさせることがあった。
 戦争の前面に立たされる戦闘員が、当初の楽勝ムードの中、ロシアの若い兵士であったようだ。苦境に陥ってからは、チェチェン人やシリア人の傭兵を大挙、動員していたとニュースできいた。
 個人的に思い出すのは、陳舜臣著の「阿片戦争」である。当時、世界の最大国家であり、一流国家である英国が、誰がどう考えても汚いやり方としか思えない戦争をなぜ断行したのだろうか。アヘンという非人間的な物質を使ってまでもなぜ戦争をしたか知りたくて読んだ。
 その中で、英国が、清との戦いに備えて、貧しい中国人を高額な給料で募集する。当初は、見張りなどの役割であったが、戦闘が始まると最前線に投入される。背後に英国兵がいて逃亡もできない。前線で中国人と戦い死んでゆくのである。その犠牲の上に英国兵が進撃し、近代的な装備のもと勝利し続けていく。すべての中国人を殺戮し、幼女から老婆まで性暴力を与えて行く。中国人と中国人を戦わせ、汚い勝利を得る。その有り様が、ウクライナの戦いに二重写しになってしまう。自国の兵士を温存し、場合により捕虜にしたウクライナ兵を前線に出したり、貧しい外国兵を利用できる限り利用するという戦い方、驚くべき残忍さである。
 20世紀は、戦争の世紀だと言われた。それ故、21世紀にはこれほどの戦争が起きるとは思わなかったが、21世紀の人類はいまだに戦争を続けることになるのだろうか。次世代の平和と幸福を祈りたい。

<思い出の一枚>
表題の写真はカンボジアの地雷博物館

以下、ベトナムの戦争博物館より





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