世の親の中には実行し、態度で示すかわりに、口先でものを言うだけという人が多い。
彼らは話をするだけで、子どもを言うとおりにさせることができると思い込んでいる。
こういう親にかぎって、自分自身で自分を律することができない。
彼らをすべてピーターパンシンドロームで人付き合いが怖い人と言うつもりはないが、彼らもまた、大人になることに失敗していると言わざるをえない。
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これらの親は、子どもへの言葉とは逆に、自分の家庭生活にもきちんとしたけじめがない。
こうした親に育てられた子どもは、悪い意味で「許容度の高い」第二世代であり、当然、自分の衝動を自分で律する意志がない。
情ないことに親子そろって、自分の欲望を律する術を知らないということになる。
つまり、そこでは、目の見えない人間が目の不自由な人を導くという、きわめて困ったことが起こってくる。
もし、あなたが、「自分で自分を律する」とはどういうことなのか、よくわからなかったら、あなたもまた、大人になるのに失敗した一人である。
しかし、自分の欠陥を知ったからといって、今さら親を責めても始まらない。
むしろ、どうしたら大人になれるのか、まず大人になるという課題に目を向けることが大切だ。
それには、「自分で自分を律する」ということがよくわかっていない自分の姿を直視する勇気を持ってほしい。
そのとき初めてあなたに、どんなふうにやったらいいかという問題意識が生まれる。
もし、あなたが真剣にこの課題に取り組む気持ちがあるなら、そんなに手間はかからない。
これまでの何十年かの人生の累積である成熟の遅れを、何カ月かで取り戻せる可能性もある。
そのためには、いったいどうすればいいのか。
実はそれは、簡単だ。
あなたの子どもをどう育てるかについての躾の原理を、そのまま自分自身にあてはめてみればよい。
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