アメリカの作家「ローレンス・トリート」の長篇ミステリ作品『被害者のV(原題:V as in Victim)』を読みました。
久しぶりの警察小説を読みたくなったんですよね… 警察小説は、昨年の6月に読んだオーストラリアの作家「キャンディス・フォックス」の『邂逅 (シドニー州都警察殺人捜査課)』以来ですね。
-----story-------------
地道な捜査活動に明け暮れる刑事たちの執念─女の悲鳴が事の発端だった─二一分署管轄内で起きたひき逃げ事件は、目撃者によれば、奇妙なことに事故の直前に悲鳴が上がったという。
駆け付けた三級刑事「ミッチ・テイラー」は機転を利かせ、鑑識を呼び寄せる。
悲鳴を上げた女性の部屋では猫が死んでおり、当の女性はなぜか火傷を負っていた。
しかも、彼女と会う予定だった男が、すでにホテルで撲殺されていた。
鑑識の「ジャブ・フリーマン」の協力により、死者に纏わる人々の秘密が次第に浮かび上がり、ついにはひき逃げ事件との関連が……警察捜査の実態をリアルに描いた世界で最初の警察小説!
-----------------------
1945年(昭和20年)に発表された「ミッチー・テイラー」シリーズの第1作… ニューヨークの21分署の所属する三級刑事「ミッチ・テイラー」と鑑識員の「ジャブ・フリーマン」が活躍する警察小説です、、、
この作品は世界最初の警察小説と位置付けられており、そのことから「ローレンス・トリート」は〈警察小説の父〉とも呼ばれているそうです… 小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしく、心ときめく装丁のハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版で読みました。
ラジオ歌手の「アンドレア・ミンクス」がアパートの上階から悲鳴をあげたとき、前の道路を徐行していたクルマが突如暴走して車から降りようとしていた「サイモン・トリーバーグ」を撥ねて、そのまま走り去った… その轢逃げ事故を処理しに派遣された三級刑事「ミッチ・テイラー」は事件を適当に処理しようとしたが、悲鳴と轢逃げの関連性に疑念を抱き、アパートに「アンドレア」を訪ねると、彼女は愛猫「スタンリー」が浴場で死んでいるのを発見して悲鳴をあげたと言い、さらに友人で保険屋「ピーター・ジャーヴィス」の身が危ないと「ミッチ」を急かして「ピーター」の住まいに行かせる、、、
そこで「ミッチ」は頭を鈍器で殴られた「ピーター」の死体を見つける… 「ミッチ」は鑑識の「ジャブ・フリーマン」を呼び、逃亡した車や「ピーター」の部屋に残されたの遺留物質から諸々の証拠を分析することを依頼する。
「ミッチ」は「アンドレア」や、その関係者が事件に絡んでいると考え、自白させようとするが、なかなか真相に辿りつけない… 一方、「ジャブ」は、見つけた証拠から、轢き逃事件と「ピーター」の殺害事件に関連性があることを知るとともに、猫の「スタンリー」が窒息死だったことを知り、事件との関係性を疑う、、、
「アンドレア」の悲鳴と「スタンリー」の窒息死、轢き逃げの犯人、そして「ピーター」を殺害した犯人には、何か関連性はあるのか… 「ジャブ」の分析眼と「ミッチ」の行動力が徐々に融合していき、鮮やかに事件の全貌を明らかにする。
1945年(昭和20年)ですからね… まだ鑑識が十分に認知されていなかった時代なんでしょうね、、、
科学捜査が物語の中心になることが多い昨今のミステリ小説とは、随分、趣が違いますが、それはそれで愉しめました… 本シリーズ、全9作が出版されているようですが、他の作品は未訳のようです。残念。
以下、主な登場人物です。
「ミッチ・テイラー」
21分署の三級刑事
「エイミー」
ミッチの妻
「ジャブ・フリーマン」
鑑識の刑事
「エラ」
ジャブの伯母
「サイモン・トリーバーグ」
ひき逃げ事件の被害者
「アンドレア・ミンクス」
ラジオ歌手
「ピーター・ジャーヴィス」
保険屋
「ファーン・ケント」
ピーターの娘
「リー・ケント」
ファーンの夫
「クリスティ・メイ」
リーの母親
「モーティマー・ペイサー」
ホテル<クエイカー>の支配人
「スティーグラー」
アパートの管理人
「エミル・ボガノフ」
ファーンのボーイフレンド
久しぶりの警察小説を読みたくなったんですよね… 警察小説は、昨年の6月に読んだオーストラリアの作家「キャンディス・フォックス」の『邂逅 (シドニー州都警察殺人捜査課)』以来ですね。
-----story-------------
地道な捜査活動に明け暮れる刑事たちの執念─女の悲鳴が事の発端だった─二一分署管轄内で起きたひき逃げ事件は、目撃者によれば、奇妙なことに事故の直前に悲鳴が上がったという。
駆け付けた三級刑事「ミッチ・テイラー」は機転を利かせ、鑑識を呼び寄せる。
悲鳴を上げた女性の部屋では猫が死んでおり、当の女性はなぜか火傷を負っていた。
しかも、彼女と会う予定だった男が、すでにホテルで撲殺されていた。
鑑識の「ジャブ・フリーマン」の協力により、死者に纏わる人々の秘密が次第に浮かび上がり、ついにはひき逃げ事件との関連が……警察捜査の実態をリアルに描いた世界で最初の警察小説!
-----------------------
1945年(昭和20年)に発表された「ミッチー・テイラー」シリーズの第1作… ニューヨークの21分署の所属する三級刑事「ミッチ・テイラー」と鑑識員の「ジャブ・フリーマン」が活躍する警察小説です、、、
この作品は世界最初の警察小説と位置付けられており、そのことから「ローレンス・トリート」は〈警察小説の父〉とも呼ばれているそうです… 小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしく、心ときめく装丁のハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版で読みました。
ラジオ歌手の「アンドレア・ミンクス」がアパートの上階から悲鳴をあげたとき、前の道路を徐行していたクルマが突如暴走して車から降りようとしていた「サイモン・トリーバーグ」を撥ねて、そのまま走り去った… その轢逃げ事故を処理しに派遣された三級刑事「ミッチ・テイラー」は事件を適当に処理しようとしたが、悲鳴と轢逃げの関連性に疑念を抱き、アパートに「アンドレア」を訪ねると、彼女は愛猫「スタンリー」が浴場で死んでいるのを発見して悲鳴をあげたと言い、さらに友人で保険屋「ピーター・ジャーヴィス」の身が危ないと「ミッチ」を急かして「ピーター」の住まいに行かせる、、、
そこで「ミッチ」は頭を鈍器で殴られた「ピーター」の死体を見つける… 「ミッチ」は鑑識の「ジャブ・フリーマン」を呼び、逃亡した車や「ピーター」の部屋に残されたの遺留物質から諸々の証拠を分析することを依頼する。
「ミッチ」は「アンドレア」や、その関係者が事件に絡んでいると考え、自白させようとするが、なかなか真相に辿りつけない… 一方、「ジャブ」は、見つけた証拠から、轢き逃事件と「ピーター」の殺害事件に関連性があることを知るとともに、猫の「スタンリー」が窒息死だったことを知り、事件との関係性を疑う、、、
「アンドレア」の悲鳴と「スタンリー」の窒息死、轢き逃げの犯人、そして「ピーター」を殺害した犯人には、何か関連性はあるのか… 「ジャブ」の分析眼と「ミッチ」の行動力が徐々に融合していき、鮮やかに事件の全貌を明らかにする。
1945年(昭和20年)ですからね… まだ鑑識が十分に認知されていなかった時代なんでしょうね、、、
科学捜査が物語の中心になることが多い昨今のミステリ小説とは、随分、趣が違いますが、それはそれで愉しめました… 本シリーズ、全9作が出版されているようですが、他の作品は未訳のようです。残念。
以下、主な登場人物です。
「ミッチ・テイラー」
21分署の三級刑事
「エイミー」
ミッチの妻
「ジャブ・フリーマン」
鑑識の刑事
「エラ」
ジャブの伯母
「サイモン・トリーバーグ」
ひき逃げ事件の被害者
「アンドレア・ミンクス」
ラジオ歌手
「ピーター・ジャーヴィス」
保険屋
「ファーン・ケント」
ピーターの娘
「リー・ケント」
ファーンの夫
「クリスティ・メイ」
リーの母親
「モーティマー・ペイサー」
ホテル<クエイカー>の支配人
「スティーグラー」
アパートの管理人
「エミル・ボガノフ」
ファーンのボーイフレンド
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます