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『悪魔の羽根』 ミネット・ウォルターズ (著),成川裕子 (翻訳)

2020年01月06日 21時15分00秒 | ■読書
イギリスの作家「ミネット・ウォルターズ」の長篇ミステリ作品『悪魔の羽根(原題:The Devil's Feather)』を読みました。


養鶏場の殺人/火口箱に続き、「ミネット・ウォルターズ」の作品です。

-----story-------------
2002年、シエラレオネで5人の女性が殺害された。
元少年兵3人が起訴されるが、記者「コニー」はイギリス人の「マッケンジー」を疑っていた。
2年後、バグダッドで彼に遭遇した「コニー」は拉致監禁されてしまう。
解放時、彼女はほぼ無傷なうえ曖昧な証言ばかりで監禁中の出来事を警察に話さない。
何を隠しているのか? 
圧巻の心理描写と謎解きの妙味を堪能できる、英国ミステリの女王による渾身のサスペンス。
解説=「松浦正人」

*第3位『ミステリが読みたい!2016年版』海外篇
*第5位『IN★POCKET』「2015年文庫翻訳ミステリー・ベスト10」総合部門
*第5位『IN★POCKET』「2015年文庫翻訳ミステリー・ベスト10」作家部門
*第6位『このミステリーがすごい!2016年版』海外編ベスト10
*第6位『IN★POCKET』「2015年文庫翻訳ミステリー・ベスト10」読者部門
*第6位『IN★POCKET』「2015年文庫翻訳ミステリー・ベスト10」翻訳家&評論家部門
*第8位『〈週刊文春〉2015年ミステリーベスト10』/海外部門
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2005年(平成17年)に発表された「ミネット・ウォルターズ」の11作目にあたる長篇作品…  翻訳されたのは10年後の2015年(平成27年)のようですね、、、

全体で約550ページ… 中盤の展開が緩やかで、やや冗長な感じなので、集中力が欠けてしまった部分があり、消化不良の印象が残る作品でした。


アフリカの紛争地でかつて発生した拉致事件で、ロイター通信社の記者「コニー・バーンズ」は、この事件の真犯人ではないかと、流れ者の傭兵「キース・マッケンジー(ケネス・オコンネル/ジョン・ハーウッド)」を疑い、調査する… しかし、「コニー」は、治安の悪化しているバクダッドで「マッケンジー」に拉致、監禁される、、、

三日後に無傷で解放された「コニー」は、拉致事件に関しては一切口を閉ざし、両親の住むイギリスへと帰り、絵に描いたような田園地帯の古屋敷に隠棲する… 彼女の身に、いったい何が起きたのか、そしてなにが起きようとしているのか?

ここまでの緊張感のある展開が序盤の40ページで濃密に描かれるのですが… その後の展開が冗長で、集中力を保って読むのが難しかったですね、、、

イギリスの片田舎に「マッケンジー」の魔の手が少しずつ近付いてくる… 「コニー」は、農場経営者の「ジェス・ダービシャー」や医師の「ピーター・コールマン」と協力して、「マッケンジー」と対峙していく。

そして、並行して「コニー」の住むバートン・ハウスの所有者「リリー・ライト」や、その娘「マデリーン・ハリスン-ライト」と、その夫である「ナサニエル・ハリスン」のドロドロした関係や秘密が暴かれる… という展開、、、

悪くはない要素が詰まっているのですが、もう少しスピーディーな展開の方が読みやすかったし、「コニー」「ジェス」の二人が、「マッケンジー」をどう扱ったのかが、明示されずに終わったので、物足りない感じが残りました。



以下、主な登場人物です。

「コニー・バーンズ」
 ロイター通信社の記者

「ブライアン・バーンズ」
 コニーの父

「マリアンヌ・バーンズ」
 コニーの母

「ダン・フライ」
 ロイター通信社イラク支局長

「アラン・コリンズ」
 マンチェスター警察警部補

「ビル・フレイザー」
 警部補

「キース・マッケンジー(ケネス・オコンネル/ジョン・ハーウッド)」
 傭兵

「アラステア・サーティーズ」
 警備会社のスポークスマン

「アデリア・ビアンカ」
 イタリアのテレビレポーター

「ジェス・ダービシャー」
 農場経営者

「ピーター・コールマン」
 医師

「リリー・ライト」
 バートン・ハウスの所有者

「マデリーン・ハリスン-ライト」
 リリーの娘

「ナサニエル・ハリスン」
 マデリーンの夫

「ニック・バグリー」
 ドーセット警察警部補




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