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『カナダ金貨の謎』 有栖川有栖

2024年12月14日 17時32分04秒 | ■読書
有栖川有栖の中短篇ミステリ小説集『カナダ金貨の謎』を読みました。
有栖川有栖の作品は8月に読んだ『ダリの繭』以来ですね。

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殺害現場から消えた一枚のメイプルリーフ金貨が臨床犯罪学者・火村英生を真相に導く。
倒叙形式の表題作「カナダ金貨の謎」ほか、火村とアリスの出会いを描いた「あるトリックの蹉跌」、思考実験【トロッコ問題】を下敷きにした「トロッコの行方」など趣向を凝らした五編を収録。
〈国名シリーズ〉第10弾。
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探偵役である臨床犯罪学者・火村英生と、ワトソン役の推理作家・有栖川有栖(アリス)のコンビが活躍する作家アリスシリーズの作品……その中でもタイトルに国名を冠した作品は特に国名シリーズと呼ばれており、本作品は国名シリーズの第10弾となる作品で以下の5篇が収録されています。

 ■船長が死んだ夜
 ■エア・キャット
 ■カナダ金貨の謎
 ■あるトリックの蹉跌
 ■トロッコの行方
 ■あとがき
 ■文庫版あとがき
 ■解説 越前敏弥

民家で発見された男性の絞殺体……殺害現場から持ち去られていたのは、一枚の「金貨」だった、、、

“完全犯罪”を計画していた犯人を、臨床犯罪学者の火村英生と推理作家の有栖川有栖がロジックで追い詰めていく表題作『カナダ金貨の謎』ほか、切れ味鋭い中短篇『船長が死んだ夜』、『エア・キャット』、『あるトリックの蹉跌』、『トロッコの行方』を収録……待望の〈国名シリーズ〉第10弾!

久し振りの国名シリーズ……愉しめました、、、

イチバン面白かったのは、殺人事件の容疑者のちょっとした特徴(●●恐怖症?)が手がかりとなって鮮やかな解決が導きだされる『船長が死んだ夜』ですねー ポスターって、そんな使い方ができるんですね。

倒叙形式で、殺害の犯行直後に犯人側の計画に綻びが生じるところから物語が展開する表題作の『カナダ金貨の謎』、、、

人命が懸かった二者択一の思考実験を手掛かりに、意外な真相が隠され、自己中心的な犯行理由が印象的な『トロッコの行方』も愉しめました。

機会があれば、未読の国名シリーズを読んでみたいですね。

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