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『踊り子の死』 ジル・マゴーン(著),高橋なお子(翻訳)

2021年02月18日 21時19分00秒 | ■読書
イギリスの作家「ジル・マゴーン」の長篇ミステリ作品『踊り子の死(原題:Death of a Dancer、米題:Gone to Her Death)』を読みました。


騙し絵の檻に続き、「ジル・マゴーン」の作品です。

-----story-------------
寄宿学校での舞踏会の夜、副校長の妻が殺された。
暴行された形跡があったと聞いた教師たちは、一様に驚きを見せた。
男と見れば誰彼構わぬ彼女の色情狂ぶりは、学校の悩みの種だったのだ。
では、レイプ目的の犯行ではありえないのか? 
ならば、動機は?
すべてが見せかけにすぎないとしたら、その夜、本当は何が起きたのか?

*第4位「2003 本格ミステリ・ベスト10」海外ランキング
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1989年(平成元年)に発表された作品で、「ジル・マゴーン」の第6作目にあたる長篇作品… 「デイヴィッド・ロイド警部」「ジュディ・ヒル部長刑事」が活躍するシリーズの第3作にあたる作品です。


翌年から共学になる予定の全寮制パブリック・スクール… 交通事故で記憶の一部を失い、杖が必要となった「フィリップ・ニュービー」が英語教師として着任してくる、、、

教師間の人間関係は良好とは言えず、盗難事件が頻発するなど、学内には不穏な空気が漂っていた… 癖の強い美術教師「サム・ウォーターズ」との同居や、交通事故で夫を亡くした歴史教師「キャロライン・ナイト」との微妙な関係があり「フィリップ」の心は落ち着かない。

問題児もいる… わけてもトラブルの種となっているのは副校長「ロバート・ハムリン」の妻で、男を次々と誘惑する奔放・多情な「ダイアナ」だった、、、

ある夜、晩餐舞踏会が催されているさなか、「ダイアナ」が運動場の一角で死体となっているのが見つかる… 誰が、何故、殺したのか? いつそんなチャンスがあったのか? 「デイヴィッド・ロイド警部」「ジュディ・ヒル部長刑事」のコンビは、もつれた糸のような関係者の行動を洗い、その心理を探るが、調べるほどに事件の混迷は深まる――。


正統派の本格ミステリでしたね… やや冗長な印象は残りましたが、騙し絵の檻と比べ、登場人物の書き分けがしっかりしている感じで読みやすかったですね、、、

主役が不倫関係というのは日本では受け入れられにくい感じはしますが、個人的には愉しめました… 他のシリーズ作品も読んでみたいですね。



以下、主な登場人物です。

「フィリップ・ニュービー」
 英語教師

「キャロライン・ナイト」
 歴史教師

「アンドリュー・ナイト」
 キャロラインの夫。故人

「バリー・トレッドウェル」
 校長

「マーシア・トレッドウェル」
 バリーの妻

「ロバート・ハムリン」
 副校長。数学教師

「ダイアナ・ハムリン」
 ロバートの妻

「サム・ウォーターズ」
 美術教師

「マシュー・コーズトン」
 監督生

「デイヴィッド・ロイド」
 主席警部

「ジュディ・ヒル」
 部長刑事

「サイモン・アリソン」
 主席警視

「マイケル・ヒル」
 ジュディの夫

「フレディ」
 検死医

「ボブ・サンドウェル」
 刑事



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