「西條奈加」の連作時代小説『はむ・はたる』を読みました。
『善人長屋』、『閻魔の世直し―善人長屋―』、『大川契り―善人長屋―』に続き、「西條奈加」の作品です。
-----story-------------
掏摸やかっぱらいで食いつなぐ暮らしを改めて、まっとうな商売を始めた、「勝平」をはじめとする十五人の孤児たち。
彼らは周囲の小さな事件を解決しながら、自分たちの居場所を拓こうとする。
厳しくも温かい「長谷部家」の人々や、口の悪い金貸し「お吟」らの助けも借りながら、子供たちは事件解決に奮闘する。
笑いと涙が交錯する傑作に、特別書下ろし短編『登美の花婿』も収録。
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2007年(平成19年)から2009年(平成21年)に光文社が発行している小説誌『小説宝石』に掲載された作品6篇に書き下ろし1篇を加えた連作短篇集、、、
心に傷を負った若き侍と、江戸の下町でたくましく生きる孤児たちの、強い絆とままならぬ過去への思いを描く青春時代小説です。
■あやめ長屋の長治
■猫神さま
■百両の壺
■子持稲荷
■花童
■はむ・はたる
■登美の花婿(特別収録)
■解説 小路幸也
『烏金』という作品の続篇だったみたいですねー 前作から2か月後が舞台で、前作で浮浪児から足を洗った「勝平」をはじめとする十五人の孤児たちが知恵を出し合って事件を解決していくという展開… 子ども一人、一人称で一話ずつ物語が進んでいきます、、、
それぞれの過去は辛く悲しいですが、一人ひとりが前向きに生きていこうとする姿は、強く逞しく感じるし、それを見守る大人たちがまたカッコ良かったですね。
「登美」が、商いを終えた帰り道で、川べりでぼんやりと腹を抱えるようにして縮こまっている仕出し屋蓬莱屋の倅「由次郎」の姿を見かけて声をかけ、「由次郎」を虐める継母「お倉」が妙な男と組んで、蓬莱屋に仇をなそうとしているという事件を解決しようとする『子持稲荷』が印象的でしたね… この物語は最後の『登美の花婿』にも繋がっていくんですけどね。
あとは、「勝平」等が暮らす深川六間堀町のあやめ長屋のいじめっ子「長治」が行方不明となり、日ごろ「長治」に意地悪をされていて、疑いをかけられた「勝平」等が消えた「長治」を探す『あやめ長屋の長治』が面白かったかな。
ちなみに、『はむ・はたる』という妙なタイトルは、フランス語の"Femme fatale(ファム・ファタル)"を聞き違えた言葉で、男を破滅させる魔性の女(悪女)を意味するようですね… 「お蘭」は"ファム・ファタル"だったんでしょうね、、、
順番が入れ違ってしまったので、『烏金』を読むかどうか迷いますね。
『善人長屋』、『閻魔の世直し―善人長屋―』、『大川契り―善人長屋―』に続き、「西條奈加」の作品です。
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掏摸やかっぱらいで食いつなぐ暮らしを改めて、まっとうな商売を始めた、「勝平」をはじめとする十五人の孤児たち。
彼らは周囲の小さな事件を解決しながら、自分たちの居場所を拓こうとする。
厳しくも温かい「長谷部家」の人々や、口の悪い金貸し「お吟」らの助けも借りながら、子供たちは事件解決に奮闘する。
笑いと涙が交錯する傑作に、特別書下ろし短編『登美の花婿』も収録。
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2007年(平成19年)から2009年(平成21年)に光文社が発行している小説誌『小説宝石』に掲載された作品6篇に書き下ろし1篇を加えた連作短篇集、、、
心に傷を負った若き侍と、江戸の下町でたくましく生きる孤児たちの、強い絆とままならぬ過去への思いを描く青春時代小説です。
■あやめ長屋の長治
■猫神さま
■百両の壺
■子持稲荷
■花童
■はむ・はたる
■登美の花婿(特別収録)
■解説 小路幸也
『烏金』という作品の続篇だったみたいですねー 前作から2か月後が舞台で、前作で浮浪児から足を洗った「勝平」をはじめとする十五人の孤児たちが知恵を出し合って事件を解決していくという展開… 子ども一人、一人称で一話ずつ物語が進んでいきます、、、
それぞれの過去は辛く悲しいですが、一人ひとりが前向きに生きていこうとする姿は、強く逞しく感じるし、それを見守る大人たちがまたカッコ良かったですね。
「登美」が、商いを終えた帰り道で、川べりでぼんやりと腹を抱えるようにして縮こまっている仕出し屋蓬莱屋の倅「由次郎」の姿を見かけて声をかけ、「由次郎」を虐める継母「お倉」が妙な男と組んで、蓬莱屋に仇をなそうとしているという事件を解決しようとする『子持稲荷』が印象的でしたね… この物語は最後の『登美の花婿』にも繋がっていくんですけどね。
あとは、「勝平」等が暮らす深川六間堀町のあやめ長屋のいじめっ子「長治」が行方不明となり、日ごろ「長治」に意地悪をされていて、疑いをかけられた「勝平」等が消えた「長治」を探す『あやめ長屋の長治』が面白かったかな。
ちなみに、『はむ・はたる』という妙なタイトルは、フランス語の"Femme fatale(ファム・ファタル)"を聞き違えた言葉で、男を破滅させる魔性の女(悪女)を意味するようですね… 「お蘭」は"ファム・ファタル"だったんでしょうね、、、
順番が入れ違ってしまったので、『烏金』を読むかどうか迷いますね。
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