2019.10.20 21:00~
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
at TOKYO FM
10月も第4週。
草野「今年もあと・・・な言葉が多用される時期になりました」
ホント・・・、早いなあ。この間、夏の盛りで汗ふき汗ふき動き回っていたと思っていたら。
デパ地下でおせちのサンプルがならんでいたとか。なんだか焦らされる。何に?ということがなくても焦りを感じてしまう、と。よくわかる。(だから年の瀬は好きじゃない)
草野「だから遠くを眺めて深呼吸するようにしています」
あ、これって、ニューアルバムのどれかの曲の歌詞でしたね。
そして今夜は、「The Night Flight Orchestraで漫遊記」。ワンアーティスト特集です。
スウェーデンのゴリゴリのメタルバンドのメンバーたちが10年ちょっと前に集まって、自分たちのルーツである「産業ロック」を21世紀的にupdateした音を奏でようというプランで始まった。
バリバリ現役のバンド。「ポップでいい曲も多いので、もっと多くの人に聴いてほしい」というお思いから特集。
草野「本業じゃない趣味のバンドなんだけど、本気のクオリティー。そんな彼らの本気の世界を訪ねます」
へ~。おもしろそうですね。
オンエア曲
01 ラジオデイズ(スピッツ)
02 Moments of Thunder(The Night Flight Orchestra)
03 Glowing City Madness(The Night Flight Orchestra)
04 All the Ladies(The Night Flight Orchestra)
05 Josephine(The Night Flight Orchestra)
06 Paralyzed(The Night Flight Orchestra)
07 Satellite(The Night Flight Orchestra)
08 ボクハヨワクナイ(ザ・タートルズ)
漫遊前の一曲は、スピッツで「ラジオデイズ」(2019年、ニューアルバム『見っけ』)。
開局50周年を迎える愛知@FMとTOKYO FMの50周年anniversary songに選ばれたそうだ。この曲、ぴったりじゃないですか。
草野「ラジオ大好きっ子のワタシの思いをこめた歌になっております。スピッツの曲の中ではストレートな感じになっているかもしれない」
「ラジオ大好きっ子」・・・、なんとかわいい表現(笑)。私は「ラジオ好きなおばさん」だな。
歌詞解説をしない彼が珍しく、あえて「野暮な」解説をしていたのは、この曲だったか?
最初の曲は、「Moments of Thunder」(2018年、4thアルバム『Sometimes the World Ain't Enough』)。
たしかに、まさにポップだ。心地よく高揚させてくれる音。キラキラしている。
「いろいろな曲があるけれど、基本的にForeignerの2ndアルバム『Double・Vision』あたりに近い曲が多いのかな」と。
ココでは、草野くんはForeignerはかけなかったんですよね。
これはForeignerの「Double Vision」のMV。
Foreigner - Double Vision
The Night Flight Orchestraとは?
これは、2019年ニューアルバム『Sometimes the World Ain't Enough』に収録された「Can't Be That Bad」のMV。
THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA - Can't Be That Bad (OFFICIAL MUSIC VIDEO)
2007年、ゴリゴリのメタルバンドたち、SoilworkやArch Enemyあたりのメンバーが、70年代、80年代の古いロック、いわゆる「産業ロック」が好き!というところで意気投合して始めたプロジェクト。
例えると、「スピッツのボーカルのオレと、ウルフルズのサンコンJr.と、コレクターズのコータローさんと、フラカンのグレート前川が集まって、チェッカーズみたいな曲をやろう」ということ。「強引に例えると」ってことだそうです。おもしろそうじゃないか!
ただ、それぞれが人気バンドに所属しているため、なかなかスムーズに活動には結びつかなかったが、2012年、イタリアのインディーレーベルから1stアルバムをリリース。
次の曲は、1stアルバム『Internal Affair』から「Glowing City Madness」。
草野「イーグルスやエリック・カルメンなどの切ないメロディーのエッセンスが感じられる」
懐かしさもありつつ、古めかしいギターソロも、ちょっとグッとくるではないか。
「バンドのメンバーが普段やっている音楽とは異なる音楽をプロジェクトでやるというのはよくパターンだけど、ここまでポップにふりきってやるというのは、あまりないように思う」と。
以下は、Soilworkのライブ映像。いかがでしょうか?(笑)
SOILWORK - Stålfågel (OFFICIAL LIVE VIDEO)
草野「逆はあるかな、ジャズなアプローチでやってみますとか。あと、本業とあまり変わんねーじゃんって人もいますよね」
彼らは、2013年、スウェーデンで初ライブを行い、2014年にはロックフェスでのパフォーマンスで大絶賛を浴びたそうだ。
そして、2015年、2ndアルバム『Skyline Whispers』をリリース。
次は、その2ndアルバムから、「All Night Ladies」。
一転して、「『タンタンタコタコ』のアゲアゲな楽曲で、ボン・ジョヴィ、ハノイ・ロックス、プライマル・スクリームなどを感じさせるステキな曲だと思います」と。
本当に「ゴリゴリのメタルバンドのメンバー」の作品とは思えない、引っ掛かり皆無の気持ちのいいメロディーと音だ。
次は、2016年の3rdアルバム『Amber Galactic』から「Josephine」。
「80年代のテイストまんまの楽曲」で、渡辺美里やハウンド・ドッグを思わせる、中高年が胸キュン間違いないピアノのリフ、と。
どの曲も、たしかにポップ度maxだなあ。
(80年代はその頃流行りの音楽に触れる余裕もなく暮らしていたけど、そんな私にもなんだか懐かしい。)
メッセージコーナー。
「夢の中で曲ができたことがある?」という質問。
夢にメロディーが出てきて、「これだー!」と思うこと、結構あるそうです。
起きてギターを抱えてボイスレコーダーに録音して、あとで聴くと、「大したことないことが多いですね。夢でブーストかかってんのかな」(笑)。
そういうふうにして曲ができたとしても本採用にはならなかったみたい。
草野「そういうことがあればおいしい話だから、MCや取材ではなすはずだもんね」
ゆくゆくはそういうことがあってもおかしくはないけど、実際には「夢でメロディーが浮かぶことはあってもたいしたことはない」らしいです。
次は、彼らの最新アルバム『Sometimes the World Ain't Enough』から「Paralised」。
結構ダンサブルな曲も多いそうで、「さすが、メタルのミュージシャンの対応力はハンパない」。
この曲は、ELO(Electric Light Orchestra)やABBAのフレーバーを感じさせ、「ディスコ『マハラジャ』で流しても違和感ない。オレはディスコ行ったことないけど」と。
踊りたくなっちゃう?
切ない系を聴いてきて、「すごくいいけど、そればっかり続くと引っ掛かりがなくて流れていくそう」と感じていたら、こんな曲もあるなんて・・・(と、これは私です)。
最後は、今年の6月にリリースされた彼らの新曲、「Sattelite」。
草野「これまた、2019年に発表したとは思えない、80年代にタイムスリップしたような曲」
だけど、本当に80年代とは微妙に違う、パラレルワールドの80年代ロックのような・・・、「しいて言えば、サバイバーやエイジアの雰囲気かなあ」。
草野くん世代がはまったドラマ「スクールウォーズ」のオープニングナンバー「ヒーロー」のさわりを歌って、これと「Sattelite」をいれかえても「そのままはまるような」、そんな曲、と。
曲終わりで、「パラレルワールドの80年代といえば、平野ノラさんあたりに近いかもしれませんね」。
以下は、「Sattelite」のMV。
THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA - Satellite (OFFICIAL MUSIC VIDEO)
そして、参考までに、麻倉未稀さんの「Holding Out For A Hero」(1985年)。
Miki Asakura - Holding Out For A Hero 1985
いやいや、ムチャクチャ、かっこいいですね。こういう感じの若い女性シンガー、今いるのかなあ。
彼らは現在、新曲の準備中だそうで(by メンバーのビヨンさん)、ABBAの大ヒット作『スーパー トゥルーパー』で使われたドラムセットを使用してレコーディングしているらしい。
草野「やっぱりABBAはスウェーデンでは英雄なんだね」
遠からずニューアルバムのリリースがありそうで、「期待しています」と。
特集の最後に。
彼らのジャケットもいい、と。バンド名に由来して飛行機や宇宙線に乗った女の子をモチーフにしている。
草野「女性モデルをつかっているというのはスピッツのジャケットにも通じるかも」
レビューには「ジャケットがダサい」という声もあるらしいけど、「このゆるさこそがこのバンドの魅力なんじゃないかなと思います」
ちなみに、こちらが最新アルバムのジャケット。
ヤングアダルト小説の表紙で、こんな雰囲気の絵をイラストレーターに依頼したことあったなあ。
そして、ここで、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
今夜は、ザ・タートルズで「ボクハヨワクナイ」(1999年、2ndアルバム『PAISLEY POP』)。
おもに90年代に活動した大阪のバンド。
草野くん自身はリアルタイムで聴いたことはあまりなかったらしい。
だけど、ニューアルバムのプロモーションの一環としてLINEで生配信したときにMCを担当してくれたDJの山本さんが、元タートルズのメンバーだった!と。
そこで改めて聴いてみたら、キャッチーでメロウな曲もあって、「ステキなバンドだったんだな」と。
この曲はそのなかでも「ノリのいい曲」だそうです。
(ドコドコというドラムが残る)
さてさて、来週は「名古屋のロックバンドで漫遊記」。
この前のフラワーカンパニーズの30周年ライブ「DELUX DRAGON DRAGON」(よかったら、ココです)に出演したとき、打ち上げで「名古屋ってロックバンド多いよね~」ということが話題になったそうです。
アルバム『見っけ』のレビュー。
https://realsound.jp/2019/10/post-433145.html
聴けば聴くほど・・・というか、今回は最初の音から心をわしづかみにされて、そのまま今日まできてしまった。
ようやく雑誌も読んで、『MUSICA』のメンバーによる全曲解説が俄然おもしろい。これを読みながらアルバムを聴いてみたい。
「人と違うこと」とか「天邪鬼」はよく発言していたけど、若い頃のほうが遠慮なく発している感じで、少しずつ隠し始めた?なんて思ったこともあったんだけれど、今回はあえて?、言葉にしているではないか。われらがボーカルは。
そこが「オジサン化」であったとしても、そんなことはかまわない。その線で突き進んでほしいなあ。
あなたたちのあとを、ずっと追っていきたい。どんな景色をみせてくれるんだろう。
一曲一曲、だれかと一晩かけて語り合って朝を迎えたいもんです。
NHK『SONGS』、まさかの「ヤマブキ」!
用があって数日実家で仕事。
ネット環境ではないので、スマホを無視すれば、支配される毎日から解放される気持ちのいい時間。
古い日本家屋の壁には、亡くなった父や弟の声や匂いやつぶやきや罵声がひっそりを塗り込まれている。
来年のこの季節にはもう形を変えているだろう。
このあたりは、雨脚もおさまってきた。
本当に、異常なほどの朝からの雨量。
千葉の雨もおさまっただろうか。