隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

「飽きない三十冊」から「スピッツのなが~いフレーズ」

2017年01月23日 10時02分58秒 | 日記

2017.1.23(月)



■「飽きない本三十冊」
 寒い日が続くと、大した強さはなくても陽射しに救われる。こんなところでぬくぬく生きている私でもそうなのだから、北の国の人たちはなおさらだろう。
 それでも確かに、私たちは次の季節の向かっている。まだまだ続くであろう厳しい寒さを抜けて、夜は短く昼が長く・・・。こうやって春を待つ、毎年変わらぬ愚かなワタクシです。

 『朝日新聞』の記事で、後藤正治氏が先達の言葉として、こんなことを書いていた、「繰り返し読んでも飽きない本が三十冊あれば退屈しないでいきていけるよ」。
 これはある程度の年齢の人に言えることだ。仮に「飽きない本」の存在が人生から退屈という要素を減じてくれるのだとしても、若者にはそんな三十冊は必要ないだろう。これから出会う本たちが「人生を退屈させないため」の候補になるのだから。
 それじゃ、私はどう?と問いかけてみる。そろそろ「飽きない本三十冊」のタイトルをあげられてもいいくらいの年齢にはなっているような気もする。そして、頭の中であれやこれや考えてみる。好きな音楽とかは結構気楽に言えたりするのに、好きな本とか好きな作家とか、なんだか気恥ずかしくて口にできないのはなんでだろう。なんだか自分が裸にされていく気がするのは自意識過剰だとは思うけれど。
 うーん、三十冊は難しそう。七冊くらいで(案外短編が含まれているので、~冊という数え方はできないんだけれど)、思考が止まる。そして本棚を眺めて、あれ、最近読んだ本ほど、記憶に残っていない、と愕然とする。背表紙のタイトルだけでは内容が浮かんでこなかったり。これって、単純に記憶の退化? それとも、最近はロクな作品に巡り合っていないってこと?
 そんな中で、最近の記憶に残っているのは、「犯罪小説集」(吉田修一)と「死んでいない者」(滝口悠生)かな。
 前者では、犯罪者になるまでの日々の濃密な時間の流れが淡々と描かれていく連作集。私たちが生きている世界と大して変わらないところで暮らしていた人物がいつのまにか深みにはまって向こう側の人間になる過程が、奇想天外に見えて、案外リアルだ。後者は、葬式に集う縁者たち、生きている人間たち、つまり「死んでいない者」がそれぞれに個性的にちりぢりに勝手に、なんと生き生きと描かれていることか。そうかといって、生きている人間たちのエピソードによって、死者の生きてきたさまが鮮やかに蘇る、という、そういう展開の小説ではない。あくまで生者の物語だ。葬式という非日常の舞台がほしかっただけなのか?
 「コンビニ人間」は、たぶん真のおもしろさを私が理解していないように思う。
 でも、やっぱりどれも「繰り返し読みたくなる」という類の作品ではない。
 さて、一年後、私の「三十冊」は集まっているだろうか?
 でも、後藤氏は、年齢には関係なく、そのときどきに「飽きない本三十冊」があったと言っている。年齢によってジャンルはさまざまに変化したけれど・・・と。
 でも私は不真面目な読者だから、若いときは次から次に読むばかりで、何回も繰り返し・・・という思いは希薄だった。今もそうかもしれない。


■ なが~いフレーズ
 スピッツの「楓」の最初の歌詞「忘れはしないよ♪」から「丸くなっていたこと♪」までのなが~いフレーズ。Aメロ最後までちゃんと聴かないと意味が伝わらないんだよ、というところがヘンに好きだ。
 アルバム『醒めない」』では、「SJ」の「当たり前に近く~今宵の暖炉にくべて」のなが~いフレーズ。
 メロディーに導かれて、スムーズに、でもどこか無理やりな感じもある流れが、妙に残る。
 これって、何なんだろう・・・そういうことを彼らのアルバムはいつもどこかで感じさせてくれて・・・、で、飽きない。
 


                              


 アメリカ大統領の就任式のようすや式次第?をそんなに詳細に報道されても・・・と思う。そんなこと詳しくなってもしかたないし。
 でも、就任式で、こんなに抗議デモの嵐の政治家もいないだろう。
 今反対しても遅いんじゃない?と言っている人もいた。そんなことより選挙制度を見直す必要あり・・・と。
 演説を「わかりやすい」と言う人、「品性がない」と言う人。
 あんなデカイ国でこれからどんなことが起こるのか。
 歴史が変わるんだろうか。後戻りするんだろうか。

 本音を言えば、21世紀という時代に、ああいう類の人、ああいう発言をする人が、大国のトップになれるとは想像できなかったなぁ。


 最後に、NHK BSの「刑事フォイル」の新シリーズ、期待をまったく裏切ることのない展開。ストーリーも登場人物たちも、そしてちりばめられた品のいいユーモアも。
 オープニングのマイナーの音楽を聴くと、全身がひきこまれる。
 http://www9.nhk.or.jp/kaigai/foyle/

 
「バイプレーヤーズ」の第2回も絶好調。真夜中に腹を抱えて幸せになれた。
 http://www.tv-tokyo.co.jp/byplayers/


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