2019.11.17 21:00~
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
at TOKYO FM
11月も半ば。
「この時期は街中でクシャミしている人も多い」と。
中高年男性の「ヘックショーン」というでかいクシャミ。「近くでやられるとびっくり」というか、ちょっと不愉快?(私が、です)。
草野「あれ、寂しがり屋のおじさんが『オレ、ここにいるよ』と存在をアピールしている?と思った時期もあったけど・・・、実は! 腹筋が衰えてクシャミの音が大きくなるっていうのもあるらしい」
へ~。「チコちゃんは知っている」?(笑)
草野くん自身はクシャミを極力抑えようとするとき、「腹筋に負担がかかってんな」と実感するそうだ。
街中でそういうおじさんを見たら、「ああ、腹筋が衰えているんだな、と生温かく見守ってあげてください」。
今夜は、「私の好きな洋楽の歌詞リクエストで漫遊記」。
昔は輸入盤も多かったし歌詞カードもついていなかったりして、洋楽の歌詞は気にしない、という人も多かったかも、と。
草野くん自身は歌詞の内容を想像して聴いていて、あとで内容を知って、「知りたくなかったな~」ということも多かったとか。「へ~、そんないいこと歌ってたんだ」と感動したのは、たま~にだったらしい。
(スラングとかが使われていると、当時全然意味がわからずに・・・、それでもなんだか好き!という曲が多かったなあ)
オンエア曲
01 花と虫(スピッツ)
02 The World Has Turned and Left Me Here(Weezer)
03 '39(Queen)
04 lollipop(MIKA)
05 She Loves You(The Beatles)
06 Talking in Your Sleep(The Romantics)
07 ALLELUJAH(Fairground Attraction)
08 Alone(Heart)
09 俺のあいつ(ローズマリー)
漫遊前の一曲は、スピッツで「花と虫」(2019年、ニューアルバム『見っけ』)。
この年齢になって、こんな青い歌詞をなんで自然に伝えることができるんだろう。それも無理なく、“カッコつけ”もなく・・・。
しみじみ、いい曲だなあ。
最初の曲は、Weezerで、「The World Has Turned and Left Me Here」(1994年、デビューアルバム『Weezer (Blue Album)』)。
草野「世界が回って、ボクはここに取り残されてしまった、と歌います」
紹介してくれたメッセージの内容はなかなか濃くて「興味深い」ストーリーでしたが。
Weezerはなかなかおもしろい歌詞が多い、と。
2ndアルバム『Pinkerton』に収録された「Across The Sea」は日本からのファンレターを読んで、そこから妄想をふくらませる、という歌詞。当時これを聴いて、「わかる~」と思ったんだそうです。
かわいい想像の歌詞というより、名声を得てちょっと疲れちゃってるのかな?と想像することもできる歌詞。草野くんはどこらへんに「わかる~」と感じたのか、興味があるな。
浮世絵はこのアルバムのジャケット。
Weezer - Across The Sea
次はQueenで「'39」((1975年、4th『A Night at the Opera オペラ座の夜』)。
「地球に住める土地がなくなって宇宙に旅に出た男たち。住める星を見つけて地球に戻ってきたけれど、そこにはもう愛する人の姿はなかった。男たちにとっては1年の旅だったが、そのあいだに地球では100年の月日が流れていたのだ」という内容。
「曲はカントリー調で楽しいけれど、歌詞の内容を知るとせつなくなる」というメッセージ。
ココで田村くんが選曲して、「Queenの中でいちばん好きな曲」と言っている。
草野くんは、「この番組でも以前にかけたことがあったかも」くらいしか覚えていないみたいですけど(笑)。
次の曲は、草野くんも知らなかったレバノン出身のシンガーソングライター、MIKAの「lollipop」(2007年、デビューアルバム『Life in Cartoon Motion』)
リクエストされた方は「Say Love, say love Or love’s gonna get you down」という部分の英語の歌詞の響きも日本語訳も好きなんだそうです。メロディーも柔らかくて、「まるでロリポップのような世界観」と。
Mika - Lollipop (lyrics)
草野くん曰く、歌詞をよく読むと、恋は甘くて美味しいけど、そんだけ危険だよ!という、必ずしもポジティブな意味ではなく、「でも明るい曲調とのギャップがまたいいんだろうな」と。
ホントに、跳ねている感じが楽しい曲だな。
次は、The Beatlesで「She Loves You」(1963年、4thシングル)。
「彼女はキミが好きみたいだよ」と二人の仲をとりも歌詞だけど、「実はボク(歌っている本人)も彼女のこと好きなんじゃないの?」と深読みしたくなる歌詞、とメッセージ。
草野「ボクも失恋ソングなんじゃないの?と思っていたんですが。『選ばれたのは どこかの貴族』みたいな(笑)」
でも、全体を読むと友情ソングみたいな気もする、どうなんでしょうか?と。
個人的には、まったく深読みせずに、ノー天気な男の子が友達を励ましているけど、女の子のほうはもう違うところに行っちゃっていて、望みはないんじゃない?と、そんなふうに聴いていました(笑)。
(ビートルズの英語はわかりやすくて、それも惹かれた要素の1つかも。さすがに最後のほうは、難解な言葉選びが増えたけどね)
次は、80年代の大ヒット曲、The Romanticsの「Talking in Your Sleep」(1981年、3rdシングル/1stアルバム『The Romantics』に収録)。
当時バンドをやっていたリスナーさん、「この曲が好きすぎて、似た曲を作ったりしていた」と。
「キミが秘密にしていることをボクは知ってるよ。キミは寝言で、ボクがほしいって言ってる。隠しても無駄だよ」というようか歌詞だそうで、「起きているときは素っ気ない感じじなんだろうなと想像すると、この彼女はかわいらしく思えてくる」と。
草野くんは、この男はすごい自信家なんだろうな、「オレには作れない歌詞」と。作るとしたら、「寝言でキミの名前を呼んでるよ」とか、もしくは「キミの寝言をきいてみたい」とか、なっちゃうらしい(笑)。
The Romantics - Talking in Your Sleep
草野「当時、たしかに流行ってたよね。80年代のこういうメジャーなヒット曲は、オレは避けてたんですけど、今聴くと意外にいいですね」
次は、Fairground Attractionの「ALLELUJAH」(1988年、1stアルバム『The First of a Million Kisses』)
「これから始まる恋のドキドキワクワクが、冬が来る前の抜けるような青空に浮かんで、ステキな曲だな」と。30年以上前から、ずっと好きな曲だそうだ。
“And we’ll the first of a million kisses”(これからする100万回のキスの初めてのキスを、私たちはこれからするのよ)という歌詞で曲が終わるそうで、「そこにグッとくる」とリスナーさん(この歌詞がそのままアルバムタイトルになっているのですね)。
意味を知ると鳥肌がたつような、映画の一シーンのような・・・と草野くん。
最後は、Heartで「Alone」(1982年、9thアルバム『』)。
10代のときにヒットして、バント先の気になる男の子を思って、いつも聴いていたというリスナーさん。
たしかに、“How do I get you alone?” の繰り返しも切ないけれど、“Till now I always got by on my own”と言い、あなたを知る前は一人でやってきたのに、と恋を知る前の自分の健気さと今の自分を対比させている部分も、響きますね。
草野くんはこの曲をもちろん知っていたけれど、歌詞の内容を知って、「いい意味で裏切られなかった。そういうことを歌っているんじゃないか」と感じたそうだ。
とても説得力のある、胸の奥を刺激する深い声だなあ。
Heart - Alone (Official Video)
特集最後で、リクエスト特集のときは「いろいろ教えていただけて勉強になります」。
草野「メッセージなどを養分に、また楽しくバンドマンとして活動していきたい」
ほんわか、うれしい決意表明?
最後は、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
今夜は、ローズマリーで「俺のあいつ」(1973年、デビューアルバム『あいつに気をつけろ!』)。
ローズマリーは70年代から活躍している日本のバンドで、「70年代前半には、モト冬樹さんがギタリストとして在籍していた」。
当時の写真では、「モト冬樹さんはアイドルっぽい」風貌、と。
この曲は、イギリスのバンドSWEETや、Bay City Rollersのようなポップなロックのテイストで、「とても聴きやすい」と。
GSの元オックスのリーダーが結成したということで、サウンドも雰囲気もGSっぽいなということで、なんとなく納得。
そして来週は、「フルートの入ったナンバーで漫遊記」。
ニューアルバム『見っけ』でも、「まがった僕のしっぽ」で、池田若菜さんのフルートを聴くことができる。
フルートは「メチャメチャその世界にもっていっちゃう力強い音」と。
そんなフルートが効果的に使われている曲をセレクトしてくれるそうです。
ロックとフルートって、意外に切っても切れない関係、とどなたかが言ってたっけ。
古いところで(笑)、Donovanの「There is a Mountain 霧のマウンテン」のイントロや、The Mamas & the Papasの「California Dreamin’」が思い浮かんでしまった。
どんな曲が聴けるのか、楽しみだ。
昨日は仕事場を若い男女が訪ねてくれて、午後の会話が弾んだ。
年を重ねて、細く薄くなる部分があっても、ちょっとだけでも進化したいもんだと感じたひとときだった。
今は、「まがった僕のしっぽ」。
ピエール中野氏コラボのイヤホンではないけれど(それを知らずに直前にAVIOTのイヤホンを購入)、でもこのワイヤレスイヤホンの音に大満足。ギターの音もベースの音もドラムの音も、くっきり聴こえて、耳が若返る。