2023.04.12(水)
あと何回くらい、好きなバンドのリリースに立ち会えるんだろう・・・。
などと弱気なことを考えていたら、「きっと待っていれば、何回でも・・・」とありがたい言葉が返ってきた。
そんな日を送って、昨日届いた「美しいCD」。
鰭をモチーフにしたジャケットの色が染み入るように優しく青い。
メンバーが登場しないジャケットが大半だけど、今回はポスター同様、控えめに鰭に隠れているのが、なんだか微笑ましい。「ファンサービス?」
いつもの曲たち同様、イヤホンで聴いて初めて、曲たちの深さやたぶん彼らが力を注いだであろう音の重なりや隙間がわかる。
ファンにはありがたい「新曲3曲」のシングル。カップリングはアルバムに収録されない・・・って、どれだけステキな曲を生み出してしまったんだ?
カップリングの持ち味?とも言える、軽く遊んだところが感じられない、しっかり作られた2曲も含め、今日からうれしいヘビロテ三昧だ。
歌詞カードでは、相変わらずの飛んでる言葉選びに圧倒されたけれど、曲として聴くと、自然に流れるように心に届くから、彼の作る歌詞はほんとうに不思議だ。
優しいサウンドに騙されて、とんでもない言葉が、飽和状態にはならずに、押しつけがましくならずに、さりげなく、でもちょっとうれしい違和感を伴って耳に届き、それが、ああ、スピッツだなあ、と思わせてくれる。
「ダーウィンさん」も「びっくらこいた展開」も「ダメダメでも」も「高級な笑顔の渦」も、きれいなメロディーをむしろ際立たせる。
優しい言葉は「あの丘の向こうまで さらに君の所まで♪」や「影はグレーから徐々に白くなり」「もう大丈夫泣いちゃうね」のように健在だ。
ボーカルの美しいファルセットもすてきだけれど、むしろ倍音かかった低い声のトーンが気持ちいい3曲。
高低差のあるうねるベースライン(大好き)、ギターソロの繊細だけど太い音(「アケホノ」のソロの音は力強く美しい)、いつもながらライブでのプレイが見たくなるドラムの音の数。
バンドサウンドがしっかりしているから、加わっている「美しい鰭」でのホーン、「祈りはきっと」でのハープシコードが出すぎずに効果的。それでも、「アケホノ」のバンドサウンドは、キラキラ感がなくて、やっぱりいいなあ。
「美しい鰭」のAメロのリズムが崩れるところ、ヘンに耳について心地よい。
コナンの予告で聴いたときの曲のイメージを軽く愉快に裏切って、短いドラムで始まり軽快にスタートするカッコよさ。
そして、「祈りはきっと届くと思う」と「アケホノに誓いましょう」のリフレインは、サウンドに支えられて、上っ面ではない、でも熱くもない、スピッツらしいエールだよね、私たちへの。
(と、勝手に思う)
思いつくまま、とりとめもなく書いてしまった・・・。
きっと、これから聴くたびに、いろんな新発見があるだろう。それがスピッツの曲たちです。
幸せな時間・・・。
ココには、レビューも。
こちらは、「美しい鰭」のMV。
海を知らない少年に、海を感じさせる優しい賑やかな試み?
スピッツ / 美しい鰭
Short Movie『烏滸がましい鰭』が楽しみ。
松居大悟監督から。
https://twitter.com/daradaradayo/status/1645384142065135617
MVに出演! 上白石萌歌さん
https://twitter.com/moka_____k/status/1645402430975401984
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