隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

「スピッツは、ロックバンドですッ!」~ここまで熱く語る人だったとは(ダイノジ大谷)

2014年11月15日 16時29分57秒 | スピッツ

2014.11.13(木)
『大谷ノブ彦の キキマス!』
ニッポン放送 13:00-16:00

 http://www.1242.com/program/kikimasu/#20

 毎週木曜日の「レジェンド」のコーナー、11月はスピッツ特集とか(先週はココ)。
 納得するか、「ん?」と思うかはそれぞれってことで、でもスピッツを熱く語ってくれるのを聴くのは、ちょっとおもしろい。オフィシャルなイメージを取っ払って受け止めてくれるのは、ファンとしては心地よいけれど、面映ゆくもあるね。

 以下は、こちらで勝手にまとめたサマリーです。


                              


 大谷氏はまず、スピッツのインディーズの頃の曲のタイトルをいくつか挙げる。
 「クモ少年が走る」「アナーキスト」「惑星S・E・Xのテーマ」「ワンツー!ワンツー!」・・・という尖ったタイトル名。
 バンドブームの後期、むしろブームが過ぎ去ろうとしている頃にデビューした彼らは、初期の頃は実はブルーハーツのモノマネをしていた。   
 いまでこそ、「中性的な」唯一無二な個性を放っているボーカリスト草野マサムネは当時、そういう個性があったはずなのにもかかわらず、「好きすぎて」ブルーハーツの曲、歌い方をマネていた。
 「インタビューも、ブルハのヒロトさんを意識してるなあ、この人」と思えた。それというのも、ブルーハーツというバンドがいかに「発明」だったか、「衝撃」だったかということ。
 草野は「人にやさしく」という曲を聴いて落ち込んだそうだ。「こんなすごい曲は自分には絶対にかけない」と。
 音楽というものに「批評性」というものが求められるなら、こんなにわかりやすい言葉でそれができたということ。みんながわかってはいても、あえて避けていた方法でドーンとやられたときの衝撃は大きかっただろう。ブルーハーツが出てきたときの驚きは、リアルタイムで経験した人にはわかるだろう。
 そのブルーハーツに影響を受けたバンドは数多くあったが、スピッツはまさにそういうバンドの一つ、ビートパンクのバンドだった。
 惹かれる存在のモノマネから入っていく人は多い。その中で、自分たちにしっくりいくものを取り入れて落ち着いていく・・・、それはバンドにもお笑いにもいえること。創作というのは「模倣」から始まるという。
 模倣しつつ、ブルーハーツの「批評性」と「大衆性」という本質だけをつかんでいったのがスピッツ。
 現在でもスピッツがシングルに選ぶ曲は、「アコースティックというか、牧歌的・・・とまでは言わないけれど」。そこからバンドに対しては「ちょっとfalkyなイメージをもっている人が多いと思うんですが」という前置きのあとで、
 「僕はファーストから聴いていますけど、スピッツは正真正銘のロックバンドですね。それも日本を代表する、かなり革新的なオルタネイティブバンドだと思います。世界のいろいろなロックのパターンをかなり早い時期から使っている。ブルーハーツの本質を追及したあとで、世界のロックのパターンを自分たちに当てはめることによって、新しい日本のロックができるんじゃないかということを試行錯誤していた。それが彼らの魅力。今もそれを続けている」
 そしてその姿勢が、今でもフレッシュな気持ちでバンドを続けられている理由なのではないか。
 初期の三部作における「洋楽志向」の強さ。
 メンバーは音楽についてのバックボーンがばらばらだから、メタリックなギタープレイが入ったり、複雑なベースラインが入ったりする。そのあたりが何度聴いてもたまんない魅力。
 初期の作品は大衆性に乏しく、わかりにくいと言われるが、今改めて聴いてみると、あの時代があったから今のスピッツがあるんじゃないか。
 『惑星のかけら』押しの彼は、「アパート」にはザ・スミス、「ひなたの窓にあこがれて」や「惑星のかけら」にはリフがしっかりしている重めのロックのイメージがある。
 そして紹介するのは「僕の天使マリ」。
 音にすき間がありながらもグルーヴが感じられる、そういうのはバンドに力がなければできない。「何度聴いてもうまみがある曲」だと。当時のカントリー調のロックバンドと聴き比べてみても、すでに世界的レベルのバンドだったんじゃないか。
 「スピッツは、ロックバンドです!」という前振りで流れる「僕の天使マリ」。

 「僕の天使マリ」流れる

 聴き終わって、「後半、半音上がるところとか、イエ~、イエ~にはビートルズを彷彿とさせるところもあって、すげ~センスいいと思うんだよなあ。ものすごくかっこいいバンドだと思うんすよね」
 ROOSTERSの大江さんの「最新型ロックンロール」発言を例に出して、「まさにスピッツって、いまだに最新型を知っているバンドだと思うんですよね」
 今でも世界のロックバンドを意識して楽曲を作りながら、「草野マサムネさんにしかかけない歌詞、文学的というか、性的だし死の匂いがするし」。「ホント、奇跡のバンドだ」と。
 熱狂的なファンが多いのは、深く掘り下げれば掘り下げるほど、その先に良さがあるからではないか。「噛めば噛むほど味がしてくるスルメバンド」

 そして最後に、「今日の曲を覚えておいてくださいね。来週はまた全然違った側面を紹介したいと思っていますから」


                              


 サマリーはここまで。
 ちょっと引いちゃった人もいたり、訳わかんなくなってしまった人もいたり?(笑) 噂にはきいていたけれど、ここまで音楽を熱く語る人だったとは・・・。思い込みもその人の個性になれば武器ですから。

 
 「熱狂的なファンが多いのは、深く掘り下げれば掘り下げるほど、その先に良さがあるからではないか」

 とりあえず、このフレーズだけは、文句なく「そうだよね」と言える。

 それにしても、ラジオから流れてくる「僕の天使マリ」は、ちょっと頬が赤らんじゃうくらいよかった! なんだろう、この感じ。


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