おもてなし

すっかり年をとってしまったとはいえ、今も畑で作物を作り、取れたものを朝市に出している私の両親が久しぶりにうちに来ることになりました。

いつもはそんなことを言わない母親が「お父さんが元気なうちにそっちに遊びに行かせてよ・・・」などと言い出して、ちょっとさびしい気持ちになったのですが、思えばいつも迎えてもらうばかりでこちらから招待することなどあまりありませんでした。

また、言ったとしてもいつも畑仕事に明け暮れ、時間に追われていてなかなかこちらまで足を伸ばすことがなかったのもあるのですが。

このたびは思い切って連休に、夫が趣味にしている蘭の花が咲いたところを見に来たいと妹、弟家族ともにみんなでやってきました。

妹や弟にも実家に帰るたびに子どもたちが本当に世話になり、言葉には出せないけれど、感謝しているのです。いい機会になって、私も本当に嬉しい。

いつもいつも盆正月にお邪魔してはこころ尽くしの料理出迎えてくれ、帰りにはたくさんの手土産を持たせてくれる両親に、夫も子どもたちも心づくしのことをしたいと思ってくれたみたいで、みんなで協力して少しでもおばあちゃんたちがしてくれたことに近づけるようなもてなしをしたいと動いてくれました。

朝から料理を作り、オードブルを頼み、ふだんはなかなか使わないちょっと気の張った食器も出してみんなが両親とその一行に気を配った一日でした。３歳と１歳の弟の子どもたちもやってきて和やかな一日を過ごせたこと、本当に嬉しく思っています。

できるだけもっと長く、両親にはこのようなときを持ってもらいたい。人に迷惑をかけず、自分の好きなことにまい進して（それに引っ張られた母はちょっと迷惑だったようですが）今も現役の仕事に精を出す父とそれをサポートする母の姿は子どもたちも頼もしく思っているようです。

さすがに年をとってきて時々子どもたちがそんなおじいちゃん、おばあちゃんの姿を見るのが悲しくなる、と言いますがそれでも元気に働く二人の姿に子どもたちも元気をもらっているようです。

喜んで帰っていく両親と兄弟の笑顔を見送って、あとには片付けものの山が残ったけれど、とてもいい一日でした。

これを親孝行と呼ばせてもらうなら、少しはそういうことができたかと思うと、夫と子どもたちの協力に、感謝しないではいられません。

言葉にできないけれど・・・・。
ありがとうね。




相変わらず可愛い、弟の子ども。
人見知りもあまりなく、今回も愛嬌を振りまいていました。