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『ひめゆりの塔』(1953)

2016年05月17日 | 邦画(クラシック)
『ひめゆりの塔』(1953)


監督:今井正
出演者:津島恵子、香川京子、岡田英次、藤田進

【作品概要】
東映製作・配給。沖縄戦で看護婦として前線に立ったひめゆり学徒隊の悲劇を描いた戦争映画。作品は大ヒットを記録し、倒産の危機にあった東映を救った。第27回キネマ旬報ベスト・テン第7位。1982年(昭和57年)に同脚本・同監督によりリメイク版が公開された。

【感想レビュー】
ひめゆり学徒隊を映画化した作品は多いですが、おそらくその初めとなる作品です。よく戦後8年でこれを撮ったなぁと思いました。
過酷な状況下でありながらも、仲間と歌ったり戯けてみたりする無邪気な様子に普遍的なティーンエイジャーの特徴が描かれていて、過酷さが日常になると人はかえってこうなるのかもしれないと思わされます。

また、陸軍関係者とは対象的に描かれる教師達の人間像が印象的でした。過酷な前線でありながらも、常に生徒達のことを気にかけ思い続けた教師達。
そしてその教師達を慕う生徒達。それだけに、家族と離れ動員された生徒達の孤独さや置かれた状況の非情さが伺えました。

戦争経験者である俳優陣とスタッフですから、画面に説得力がありました。

香川京子さんの凛とした品のある佇まいが、女生徒達の若さと強さと美しさとその輝きと…強烈な生の迸りを象徴しているように思いました。

観なければならない映画ってやはりあるよなと改めて思いました。




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