☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『眠り姫』(2007)

2014年03月01日 | 西島秀俊さん☆映画
『眠り姫』(2007年/80分/DV)監督:七里圭/原作:山本直樹/音楽:侘美秀俊 声の出演:つぐみ、西島秀俊、山本浩司


【作品概要】
夢は、体が眠っているのに脳は活動している半覚醒状態に現れるが、冒頭、夜が朝へと移りゆくまどろみの時間を映し出す本作は、全編、夢の中の出来事かのように思わせる。ほとんど人の姿が映らず、声や物音など気配だけが画面を満たす。山本直樹原作の同名漫画は、幻聴を主題にした内田百閒『山高帽子』を下敷きにしている。公開からすでに7年以上、今もアンコール上映が繰り返される驚異のカルト映画。人々がなぜ、この作品に魅かれ続けるのか、それは観た者にしか分からない。
http://www.nemurihime.info/

☆アクースモニウム上映☆
2013年6月18日、京都・同志社大学寒梅館にて日本初、いや世界初の試みとして話題を呼んだアクースモニウムによる映画上映 – アクスモ「眠り姫」が、ついに関東地方で実現する。
アクースモニウムとは、1970 年代にフランスの現代音楽家フランソワ・ベイルが考案した、多次元立体音響システム。異なる音圧、音色、大きさのスピーカーを多数配置して空間音響を作り出す、電子音楽の革新的な演奏システムだ。(http://keishichiri.com/jp/events/acousmonium/より)

【感想レビュー】@theater
アクースモニウム上映に行ってきました
この作品は、昨年の春にアップリンクで観たのですが、もう一度観ようと思ってた折に、なんとアクースモニウム上映ということで、見逃すわけにはいきませんでした!

劇場に入ると、客席には多数のスピーカー。スクリーンの正面にはパソコンを操る演奏者:檜垣智也さん。
一体どんな音響を感じる事が出来るのか、ワクワクしました

夜明けの訪れとともに白む空と朝焼けのグラデーションの美しさ。
葉のない木々の細かい枝々までが、まるで影絵のようにくっきりとその空に焼きつくよう。
そして、つぐみさん演じる役の女性の部屋の陰影、電車の窓から射し込む光など、いたるところで光と影を感じさせます。

登場人物の顔がほとんど映らないぶん、作品に魅入っていくうちに、まるで自分がそこに居るような錯覚さえ感じさせます。
そうして、孤独が匂い立つように押し寄せ、焦燥感を呼び寄せます。

また、今回は風を感じました。例えば電車の窓から見える工場の煙突の煙は左になびき、風向きを感じさせます。
長回しの多いシーンの中で、風を感じる瞬間は、とっても新鮮な感覚でした。

そして、アクースモニウム上映ならではの、360度の多方向から体感出来る音響!
音の濃淡は作品に立体感を生み、叙情的な世界のアクセントとなりました

今回、二度目ですが、また観たい作品です。



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