十円玉

　受験生の皆さん、センター試験お疲れ様でした。
　別に私が入試を受けるわけでも無いのに、ゲンを担いでコンビニでkitkatとポッキーを購入したらおつりにギザ十（縁がギザギザの十円玉）がありました。年をみたら昭和29年。昭和33年なら100円から200円くらいの価値がありますが29年では普通の十円玉と同じです。
　「ろくでなしブルース」という漫画で昭和33年のギザ十に価値があると知ってからついついギザ十を手に入れると年を見てしまいます。そんな習慣のおかげで一枚だけ昭和33年の十円玉を持っているのですが、これが扱いに困ります。
　何倍もの値段で売れると分かっていては普通の十円玉としては使いにくいし、かといってわざわざ売りに店まで持っていくほど高く売れるわけでもありません。結果、机の引き出しにもう何年も眠ったままです。
　このお金を見るたびに清水義範さんの「超・怪盗入門」という本を思い出します。記念硬貨というのは如何に儲かる仕組みかということがまことしやかに書いてあります。清水さんの作品なんで信じがたくはあるんですけど、上手い理屈をつけてあるので嘘とも言いがたい。もし嘘だとしたら私の理想のホラ話のです。