進みそうで進まない原作ですが、伏線を忘れてきているので記憶の整理もかねて現状をまとめてみるシリーズの第二段です。
それでは以下からどうぞ。
今回は予告通り江戸川目線からということですが、「シャア赤井の退場についてコナンは詳細を知っている」ということを前提に考えていきたいと思います。
なぜならここはいろいろと大きなポイントだと考えられるのですが実は公的にはコナンは赤井の退場を知らないということです。本堂弟から「何かあった。おそらく誰かが死んだ」とは聞かされていますが、未だに赤井が死んだことはFBI側からコナンには知らされていません。しかし後述しますが現時点でコナンはFBI側に現在シャア赤井がいないことを知っています。ここからもあの退場劇は何らかの理由があってシャア赤井とコナンとキールが仕組んだものと考えるのが妥当でしょう。
現時点でそしてそれを踏まえると
・シャア赤井の生存
・沖やんの正体
についてはコナンは知っていると考えざるを得ません。あの木馬事件での居住の許可の仕方からコナンが知らないという方が不自然ですしね。また一角岩事件や哀ちゃんが江戸川君に一線を引いた(林原さん談)半殺し事件で哀ちゃんが沖やんに灰原センサーが働いていることを告げていますが、コナンはたいした反応はしてません。これは沖やんの正体を確実に知っているからでしょう。もし沖やんの正体を知らなくて灰原センサー可動の事実を知ったら後先考えずに速攻で工藤家に盗聴器を仕掛けてるはずです。今の所、沖やんに対する灰原センサーは感度は微妙なようですし、このことからも沖やん=バーボン説は排除しても良いと思われます。
さて反対にコナンが知らないことを考えますと
・バーボンの正体
・世良の正体
・安室の正体
・ジョディ先生とシャア赤井の関係
が確実なものとして挙げられます。最後については結局コナンはシャア赤井が組織にスパイとして潜入する際のFBI側の話をよく知らないのでジョディ先生が赤井(偽)に執着していることも知らないんですよね。ここは何かの伏線になっているのかもしれないなあとこれは希望的観測ですが(苦笑)
そしてコナンが知っているかどうかグレーかな、というのは(おそらく知らないということも含めて)
・赤井(偽)の正体
・シャア赤井の潜伏先と行動目的
・ライとシェリーの関係
です。赤井(偽)の正体は銀行強盗事件の時に赤井(偽)が居たことに驚いている(百貨店事件)ことから赤井(偽)の存在は彼にとって想定外だったからと考えると「知らない」と言うことにしていいと思いますが、赤井(偽)が本物のシャア赤井だったと仮定しかつ次のシャア赤井の潜伏先と行動目的をコナンが知らないということであれば、シャア赤井がその場にいることで銀行強盗事件や百貨店事件に組織が関わっていたことに対する驚きとも取れます。というわけで、これについてはおそらく「知らない」とは考えつつも、保留ということでグレーゾーン(三ツ矢師匠くらいの位置ってことで(笑))にしておきます。
さて、二番目の「シャア赤井の行動について」は私はけっこう懐疑的です。つまりいっけん共闘状態にあるシャア赤井とコナンがお互いにどれほど手の内を見せあっているかということですが、もともとコナンはFBIと距離を置いていることもあり、どちらかというと利害の一致で行動している感じがしています。コナンにとって最大の切り札はAPTXの効果たる江戸川コナン=工藤新一さらに灰原哀=宮野志保という情報ですが、今の所FBIにはこのことは伝えていません(その理由が用心なのか巷で言われるようにジェームズがいるからなのかについては今回は割愛しますが)。
ではこのことをシャア赤井に明かしているかというと基本的に秘密主義というよりむしろ情報独占主義のコナンが、この切り札を簡単に明かしているとは思えません(個人的な意見でいうならもし哀ちゃんに無断で言ってたら真剣にシバいてやりたい)。一方で秘密大好きシャア赤井が今現在の命綱ともいえる自分のカヴァーを目的をコナンに教えているとも思えません。連絡手段くらいは決めているでしょうし、二人はお互いの能力や推理力は信頼しているでしょうが、パートナーや仲間という関係ではないでしょう。なのでこちらもおそらく「知らない」と思われます。
三番目のライとシェリーについてはある程度、察しはついているけど具体的なところは知らないというべきでしょうか。シャア赤井と明美さんの関係は知っていることから哀ちゃんがシャア赤井と知り合いだと思っているようですが、哀ちゃんがシャア赤井を「組織を裏切ったお姉ちゃんの元恋人」という見方をしていたり、シャア赤井が明美さんの妹が哀ちゃんだと認識しているか、さらにその哀ちゃんをどう見ているか(守ろうとしてるのか)については憶測の域を出ないという状況でしょうか。
ということで前置きが長くなりましたが以上から江戸川視点から現状を考えるならば
・バーボンが動いている
・世良と安室という怪しい二人組が身辺に近づいてる。またシェリーを探してる。
・どっちかがバーボンだとしたらもう一人は何者か
・沖やんは味方で哀ちゃんを守ってる
ということを中心に彼の戦略は動いてるということなんでしょう。
この数年でいくつか伏線がばらまかれ続けている現状なんですが、実は前回のベル姐さん編やキール編と違うのは登場人物が増えてきたためにそれぞれが持っている情報が違うということです。例えばシャア赤井にしても読者はジョディ先生や宮野姉妹のそれぞれの事情を知っていますが、コナンにはそれを知らないというような状況は以前にはありませんでした。コナンの持っている情報=読者が知っている伏線だったのが、今回は結構違うんです。
ところがこの長期連載でチョコチョコ小出しにする手法をとっているために、結果的にお互いの情報量が全く違っているのでコナンの行動が読者にわからなくなってきてます。さらに伏線についてもGODはおそらく整合性を持っているつもりなんでしょうが、誰に対する伏線なのかが時間がたちすぎて見えにくいという問題も最近出ています。ついでにいうと伏線というか事実関係を読んでる側が忘れてきているという最大の問題あるんですけどね(雑誌読者として読んでる人には「バーボン」ってだれだっけ?って人が普通にいると思われ(ry)(苦笑)
そんなわけでバーボン編に突入してから5年。改めて読んでみるとすっかりいろいろ忘れている今日この頃ですが、江戸川君はこんな中、どんな事を考えているのかは相変わらずさっぱり見えませんが、哀ちゃんを煩わせることだけは無いようにしていただきたいものです。
それでは以下からどうぞ。
今回は予告通り江戸川目線からということですが、「シャア赤井の退場についてコナンは詳細を知っている」ということを前提に考えていきたいと思います。
なぜならここはいろいろと大きなポイントだと考えられるのですが実は公的にはコナンは赤井の退場を知らないということです。本堂弟から「何かあった。おそらく誰かが死んだ」とは聞かされていますが、未だに赤井が死んだことはFBI側からコナンには知らされていません。しかし後述しますが現時点でコナンはFBI側に現在シャア赤井がいないことを知っています。ここからもあの退場劇は何らかの理由があってシャア赤井とコナンとキールが仕組んだものと考えるのが妥当でしょう。
現時点でそしてそれを踏まえると
・シャア赤井の生存
・沖やんの正体
についてはコナンは知っていると考えざるを得ません。あの木馬事件での居住の許可の仕方からコナンが知らないという方が不自然ですしね。また一角岩事件や哀ちゃんが江戸川君に一線を引いた(林原さん談)半殺し事件で哀ちゃんが沖やんに灰原センサーが働いていることを告げていますが、コナンはたいした反応はしてません。これは沖やんの正体を確実に知っているからでしょう。もし沖やんの正体を知らなくて灰原センサー可動の事実を知ったら後先考えずに速攻で工藤家に盗聴器を仕掛けてるはずです。今の所、沖やんに対する灰原センサーは感度は微妙なようですし、このことからも沖やん=バーボン説は排除しても良いと思われます。
さて反対にコナンが知らないことを考えますと
・バーボンの正体
・世良の正体
・安室の正体
・ジョディ先生とシャア赤井の関係
が確実なものとして挙げられます。最後については結局コナンはシャア赤井が組織にスパイとして潜入する際のFBI側の話をよく知らないのでジョディ先生が赤井(偽)に執着していることも知らないんですよね。ここは何かの伏線になっているのかもしれないなあとこれは希望的観測ですが(苦笑)
そしてコナンが知っているかどうかグレーかな、というのは(おそらく知らないということも含めて)
・赤井(偽)の正体
・シャア赤井の潜伏先と行動目的
・ライとシェリーの関係
です。赤井(偽)の正体は銀行強盗事件の時に赤井(偽)が居たことに驚いている(百貨店事件)ことから赤井(偽)の存在は彼にとって想定外だったからと考えると「知らない」と言うことにしていいと思いますが、赤井(偽)が本物のシャア赤井だったと仮定しかつ次のシャア赤井の潜伏先と行動目的をコナンが知らないということであれば、シャア赤井がその場にいることで銀行強盗事件や百貨店事件に組織が関わっていたことに対する驚きとも取れます。というわけで、これについてはおそらく「知らない」とは考えつつも、保留ということでグレーゾーン(三ツ矢師匠くらいの位置ってことで(笑))にしておきます。
さて、二番目の「シャア赤井の行動について」は私はけっこう懐疑的です。つまりいっけん共闘状態にあるシャア赤井とコナンがお互いにどれほど手の内を見せあっているかということですが、もともとコナンはFBIと距離を置いていることもあり、どちらかというと利害の一致で行動している感じがしています。コナンにとって最大の切り札はAPTXの効果たる江戸川コナン=工藤新一さらに灰原哀=宮野志保という情報ですが、今の所FBIにはこのことは伝えていません(その理由が用心なのか巷で言われるようにジェームズがいるからなのかについては今回は割愛しますが)。
ではこのことをシャア赤井に明かしているかというと基本的に秘密主義というよりむしろ情報独占主義のコナンが、この切り札を簡単に明かしているとは思えません(個人的な意見でいうならもし哀ちゃんに無断で言ってたら真剣にシバいてやりたい)。一方で秘密大好きシャア赤井が今現在の命綱ともいえる自分のカヴァーを目的をコナンに教えているとも思えません。連絡手段くらいは決めているでしょうし、二人はお互いの能力や推理力は信頼しているでしょうが、パートナーや仲間という関係ではないでしょう。なのでこちらもおそらく「知らない」と思われます。
三番目のライとシェリーについてはある程度、察しはついているけど具体的なところは知らないというべきでしょうか。シャア赤井と明美さんの関係は知っていることから哀ちゃんがシャア赤井と知り合いだと思っているようですが、哀ちゃんがシャア赤井を「組織を裏切ったお姉ちゃんの元恋人」という見方をしていたり、シャア赤井が明美さんの妹が哀ちゃんだと認識しているか、さらにその哀ちゃんをどう見ているか(守ろうとしてるのか)については憶測の域を出ないという状況でしょうか。
ということで前置きが長くなりましたが以上から江戸川視点から現状を考えるならば
・バーボンが動いている
・世良と安室という怪しい二人組が身辺に近づいてる。またシェリーを探してる。
・どっちかがバーボンだとしたらもう一人は何者か
・沖やんは味方で哀ちゃんを守ってる
ということを中心に彼の戦略は動いてるということなんでしょう。
この数年でいくつか伏線がばらまかれ続けている現状なんですが、実は前回のベル姐さん編やキール編と違うのは登場人物が増えてきたためにそれぞれが持っている情報が違うということです。例えばシャア赤井にしても読者はジョディ先生や宮野姉妹のそれぞれの事情を知っていますが、コナンにはそれを知らないというような状況は以前にはありませんでした。コナンの持っている情報=読者が知っている伏線だったのが、今回は結構違うんです。
ところがこの長期連載でチョコチョコ小出しにする手法をとっているために、結果的にお互いの情報量が全く違っているのでコナンの行動が読者にわからなくなってきてます。さらに伏線についてもGODはおそらく整合性を持っているつもりなんでしょうが、誰に対する伏線なのかが時間がたちすぎて見えにくいという問題も最近出ています。ついでにいうと伏線というか事実関係を読んでる側が忘れてきているという最大の問題あるんですけどね(雑誌読者として読んでる人には「バーボン」ってだれだっけ?って人が普通にいると思われ(ry)(苦笑)
そんなわけでバーボン編に突入してから5年。改めて読んでみるとすっかりいろいろ忘れている今日この頃ですが、江戸川君はこんな中、どんな事を考えているのかは相変わらずさっぱり見えませんが、哀ちゃんを煩わせることだけは無いようにしていただきたいものです。
「コナンが判断(推理)ミスをせず、最善の行動を取っている」という前提であれば、覚さんの今回の考察で良いと思います。ただ、「コナンは『沖矢≠バーボン』と推理したが、正解は『沖矢=バーボン』(=コナンの推理ミス)」という可能性もあるのかなあと。既にこの可能性が排除されていたなら、申し訳ありませんが。
…別に、私は「沖矢=バーボン」を押すわけではないです。むしろ、以前言ったように「GODが正体決めてなかった」に一票ですがw
「沖矢さんが哀を守っているように見える」と覚さんは以前おっしゃってましたし、実際その通りなのかとも思います。
話変わりますが、「コナンは世良さんの正体を知らないのに、一発で工藤新一の生存を明かした」というのが、釈然としない私です。73巻FILE9で「敵じゃないっていうか…何かどっかで会った気がする」と言ってますが、それだけで明かしてしまって良いものかと。「他にも理由があって、後々明かされる」と信じたいのは山々ですが…
ジョディ赤井を警戒してたベルモット編と、雲泥の差ですね。
…まあ、一言で言えば「ややこしい!」ってことですかね(笑)
「コナンは『沖矢≠バーボン』と推理した」というのは、例えば「『沖矢=シャア赤井』と推理した」ということです。覚さんの「あの退場劇は何らかの理由があってシャア赤井とコナンとキールが仕組んだもの」には同意しています。つまり、シャア赤井とコナンの間で「シャア赤井が退場したように見せかけ、後に姿を変えてコナンの前に現れる」という取り決めがされていたので、「コナンが『沖矢=シャア赤井』と推理した」という解釈が可能なのかと。しかし、実際には沖矢=バーボンで、何だかシャア赤井っぽく振舞っているから、コナンが気付かなかった(=バーボンの方が上手だった)という可能性もあるんじゃないかなあ、なんて。
…しかし、こうして改めて書いてみると「ホントにそんなことが可能なのか。理論上可能だが、非現実的ではないか」と自分でツッコミを入れたくなってしまいました。
何にせよ、「コナンが沖矢の正体を知った『つもり』でいて、それは味方であると確信している。少なくとも、そう振舞っている」というのが私の説でしょうか。
まだまだ、私の読み込みが甘い気もしますね。出直してきます。
あと、沖やん=バーボンにミスリードさせようとしているところもあったのですが、それが世良、安室登場で少し風向きが変ってきたようでは、ありますが。
ただ、「あれこれ考えるのが面倒くさい」というか、伏線が長年、あまり回収されていないので、「いろいろ推測することに疲れたというか、飽きた」というのが、私の正直な心境ですけど(^^;
「バーボンなんて出てきたっけ?」っていうのは、ウチの奥さんが最近、言ったセリフです。(--;
>LIVEDさん
名探偵コナンという作品全体に通じる問題とも言えるのですが、問題は出されている状況のどこまでが推理の材料として考えていいのかが非常に曖昧だということだと思います。
映画では特に多いですが、コナンにとって都合の良い知識利用や状況推理などです。ですから現状を整理しては見ましたが、私としても実は整理した事実が伏線としての意味を持っているのかどうか懐疑的な部分もあったりします。
基本的にはGODのコナン無双に偏った描き方から「コナンは間違わない」という前提で私は考えていますが、それも状況からなだけで、もちろんLIVEDさんのおっしゃる可能性もあるとは思います。
今のコナンに関しては実際、私も理論的にとか整合性がとか書いていてむなしくなる時もあります(苦笑)せめてもう少し推理物のルールに則ってもらいたいものです。
>サブラピッド様
私も自分でまとめながら「こんな伏線、全然思えてないわ」とツッコみながら読んでました。伏線を読者に覚えてもらえない推理漫画ってどうよ?と私も思います(苦笑)
最近は特に場当たり的なので私の感想もかなりいい加減になってきてて、哀ちゃんが出てなかったらシリーズまとめて読んでみたら、最初と最後で書いてることが全然違うこともあったりします。
読者の方の倦怠感にもうちょっと編集やGODは危機感を持った方が良いんでしょうけどね。
うちのダンナも最近は「もうちょっと進んだら一気に読むわ」とか言い出してます(ーー;)