Green;私の心の語らい

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続・悩む力 を読んだ

2013年03月04日 | 読書
姜尚中(カン サンジュン)著「続・悩む力」


この画像は「続・悩む力」が、2012年6月に発売された時のもの。
今は「100万部『悩む力』の続編!」となっている。
「悩む力」そして「続・悩む力」は、静かな語りだが説得力がある。
読む人に「人間の幸せとは何か」自ら考えるようにようにヒントを出している。

最初に最近の若者について…。
「自分探し」「オンリーワン」の危険を忠告している。
このようなこと、歴史的に過去何度も「自分探し」をする時代があった…と。
そして「自分探し」「オンリーワン」は至難の技…そこから悩みは深まる。
そのこと漱石の本にもある。
漱石の時代から「自分探し」があったのだ。

彼(姜尚中)は、強引に人を諭すことはしない。
夏目漱石やマックス・ウェーバーなどの言葉を引用して読者自身に考えてもらう。
漱石がロンドンに留学しての感想が「この国を真似てはいけない!」だったという。
しかし明治以降の日本は西欧諸国を真似て軍国主義をまっしぐら。
そして敗戦。
するとすぐに「今度は民主主義だ!」と過去を忘れてサッサと突き進む。
今さえ良ければと、100年後を考えない政治家たち。
科学を信じて今度は「大震災」。
やはり文人の見る目は大切と実感した。

良い過去を作るために今をよりよく生きる…とある。
私の記憶違いでなければ、これと同じようなことが「五輪書 or 武士道」にもあったような気がする。
「武士道とは死ぬことと得たり!」
人は良く死ぬことが肝要。
それは、いかに良く生きるかということに通じる。

最後に「人が幸せ」になるには…に入る。
それは自分だけの幸せではない。
周囲の人も幸せになる。
心一つで…それは「態度」。

じっくりと、この本を解釈して私の考え方を少しでも改めたいと思う。
ちと遅いのだが。
私の腹の中は真っ黒。
私は「金儲け」が幸せだと思っていた。
欲望が渦巻く生き方をしてきた。
だから「態度が悪い」と言われ続け…。
慶應大学でもドクターコースの学生たちに「バカヤロー」と言ったほど。
こんな奴、慶應でも初めてのことでしょうね。
だから、何時までたっても幸せになれない。
今週の群馬大学では気を付けよっと…。

しばし考えた…。
私の周囲にはリストラになり(英語ではリストラになり…はない)、収入の途絶えた人が少なからずいる。
50歳を過ぎると仕事は(20万円/月でも)見つからない。
このような境遇にいる人たちは、”幸せは心”に納得できるのかな。
50年、100年後を見据えた政治に合意できるのかな?
なんて考えてしまった。
後輩からは未だ「仕事が見つかった」のメールが来ていない。


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