Green;私の心の語らい

日々学んだこと、感動したことなどを、絵、文章、写真で紹介していきます。

イギリス人 Mark との雑談集

2012年10月25日 | 英会話
----- なつかしいMark との会話集 -----

英会話は痴呆症防止に良いので続けている。
日常会話は中学3年の英語で十分。
発音など気にせず、会話を楽しめば良いのだ。
先生は半年から1年で変わる。
Markは2010年1月からの先生。

(2010年10月16日Markさん最後のレッスン)

Markはイギリスのイングランド出身。イギリスのことをイングランドと言い、決してブリテンまたはUK(これらが正式国名)とは言わない(スコットランド出身の人に、イングランドと言うと、気を悪くする)。
彼は群馬県の“国定”に日本人の彼女と同棲している。この10ヶ月、彼と毎回楽しい会話をした。

---彼女との出会い---
「彼女とどこで知り合ったの」
「僕が大学を出て保険会社に勤めている時、イングランドに留学中の彼女と知り合った。
彼女は留学を終えると日本に帰ってしまった。
1年遠距離恋愛をしたが、私が日本に来たんだ」
「その保険会社は面白かった?」
「ゼ~ン、ゼン、だから日本に来たのさ」

---昼食---
「今日は自分で弁当を作ってきたよ」
「イングランドでも弁当?」
「イングランドの時は昼食になると弁当屋がワゴンで職場を回る。
皆ワゴンから、あれこれ取って一杯食べるよ。ビールもね」
「昼からビールを飲んでいいの」
「車の運転をしない人は良いんだよ」

---憂鬱な天気---
「スゴイネー、2月は毎日太陽が出ているよ。
イングランドでは一日中、太陽が出るということはない。
一日の内でコロコロと天気が変わる」
「じゃ、天気予報は要らないね」
「毎日、天気予報は曇り。
時によっては雨または晴れることがあるかも知れない・・・」

--- 石の家 ---


「ロンドンはビルディングも家も石で出来ているけど、あの石はどこから持って来たの」
「氷河期に氷河に押されて山から来たものだ。
ウェールズには一杯ある。
だけどレンガ作りが始まってから家はレンガだよ。
地方によっては“家はレンガで作る”という法律もある。
地震が無いから可能で、日本では無理だね」

---霧のロンドン---
「ロンドンの霧は有名だよね」
「あれは霧ではなく、スモッグだ。
ロンドンでは暖房に石炭を使ったので、特に冬はスモッグがひどかった。
今は石炭の使用は禁止されて、電気の暖房が多いね。
家も窓も小さいので断熱が良いんだ。
勿論セントラルヒィーティングだよ。
日本の家は寒いな」
「どの家も煙突があるね」
「あれは飾りで昔の名残だ」
インターネットで調べると、確かにスモッグだ。

---アメリカ映画---
「アメリカ映画の英語は難しいね」
「普段の喋りと同じスピードだから。
日本の映画やドラマはゆっくり、はっきりと喋るね。
普段の喋りとは全く違う。
いつもテレビでドラマを見るとイライラする」

---社会保障---
「中学の時“ゆりかごから墓場まで”というイングランドの社会福祉の充実を学んだよ。
ホントにゆりかごから墓場まで、社会福祉が充実しているの」
「あれは戦後、国が理想としてかかげた言葉。
それが実現できていると、日本人が勘違いしたんじゃないの。
イングランドは1960年代が一番良かった。今はひどいよ。
年金は65歳から。
だから65歳まで働かないと・・・イングランドの社会福祉はどこに行った」

---貴族制度---


「バッキンガム宮殿から出て来たのは貴族?」
「そう、イングランドは完全な階層社会だ」
1.上流階級(5%)
貴族、紳士(大地主の意味)
2.中流階級(35%)
銀行員,持ち家,技術者、芸術家,経営者
3.下層階級(残り)
労働者,義務教育のみ

「階層間の交流は一切ないんだ」
「宮殿に招かれるのは貴族だけ?」
「他にも色々、ビートルズも招かれた」
「日本にも戦前は貴族、華族などがあったけれど、マッカーサーが進駐軍として来て貴族、華族、他にも地主や財閥、等を廃止にしたよ」
「そのマッカーサーをイングランドに連れてきてくれないか」
「・・・」
紳士:インターネットで ジェントリーを見てから・・・。

---パブリック・ハウス---

「ロンドンでは、ここで昼食を摂ったよ」
「これはパブでパブリック・ハウスのこと。
元々は皆が無料で集会を開く場所だったんだ。今はビールや食事も出すよ」
「そこで彼女をゲットできるの?」
「それはどうかな」
「パブは日本語に直訳すると“公共の家“だね。
日本のパブは居酒屋だけれど・・・どうしてそうなったのかな?
インターネットで調べよっと」

---ロンドンの地下鉄---

「ロンドンの地下鉄は古そうだ。よく見ると単線だよ」
「あれは世界初100年前に作ったものだ。丸いからチューブ(管)って言うよ」
「電車の中は狭い」
「足を伸ばすと、前の人にぶつかるから注意だね」

---移民問題---
「イングランドは移民が多くて、今大きな問題となっている。
モロッコからの移民はスリを職業としている者もいる。
インドからも英語を話せない移民が一杯来ている。
学校にも行かず、働きもせず、昼間からたむろして物騒だ」
「日本への移民は厳しいよ」
「日本は住みやすい国だ。
日本は移民を絶対に厳しくした方が良い。
移民はフランスでもスイスでも問題になっている」

---Hedgerow(生垣)---

「イングランドの牧場には森があって綺麗だ」
「あれはHedgerowと言って目的は2つ。1つは美観、もう1つは鳥の住みかにする。
鳥が住めば狩りもできる。
Hedgerowを作ると国から補助金が出るんだ」
「ニュージランドの牧場には森はなかった」
「あの国は人口が少なく、産業もない。貧しいからだと思うよ」
「ホントに貧しいの?」

---日本の夏とロンドンの夏---
「ヒャー今日は暑いな~」
「37度だよ。ロンドンの夏は?」
「20度くらいかな」
「冬は」
「日本と同じくらいだ」
「じゃ、ロンドンの方が住みやすいだろ」
「気温はいいけど、毎日曇りだからね。
僕は日本の夏の方がまだ良い。
暑くても太陽が出るのが良いよ」

---オーストラリアへ移住---
「あ~オーストラリアへ移住することになっちゃったよ」
「どうして。日本が住みやすいって言っていたじゃない」
「彼女の希望は自然に囲まれて生活すること。
それにはオーストラリアが一番って言うんだ」
「オーストラリア人は郊外の森に住居を構えるって聞いたよ」
「だから彼女はオーストラリアへ住みたいって、僕は一晩眠れなかった。
彼女は楽天家で僕は心配性だから・・・でも僕は彼女と一緒に行くよ」

---そして最終日---
「もう日本には」
「帰るつもりはない。Forever ・・・」
この「Forever ・・・」は以前にも聞いたことがある。
そうインド人のバラティからだ。
私はこの語から寂しい響きを憶える。
「オーストラリアで仕事はあるの? どこに住むの?」
「先のことは全く分らない。
とりあえず友人を訪ねるよ」
「Markは趣味の楽器が一杯あるだろ。それどうするの」
「彼女の実家に預けてもらうことになった」
「オーストラリアで幸せにね。ところで彼女とは結婚するの」
「結婚するかも知れない、しないかも知れない。とにかくバイバイ」
硬い握手で別れた。

2012年のある日、OESの事務の人に Mark のことを聞いた。
彼らは現在、大宮の彼女の実家に住んでいるとのこと。
結婚したかどうかは、分らない。
Forever どころか、1年で帰ってきた。
オーストラリアに仕事がないもんね。

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