≪ビトロス8世の日記17-アマテラス起床-≫
「光太郎、いつまで寝てる。とっとと起きやがれ。そらっ、天使達ようまく受け取れ。」
王子は頭上に手をまわし、何かをむんずと掴み、そのまま前にむけて投げた。
私はうしろ向きの体制で、顔を一生懸命向けて見た。
なんとそこには王子と瓜二つの子供がいた。
「起きろ光太郎。非常事態だ。」
とろんとしたその子の目が次第にしっかりしてきた。
最初に王子を見、しばらくして王子と私を代わる代わる見て、もう一度王子をまじまじと見たあと絶句した。
「ぎゃっ」
泣き出した子供は無事天使に受け止められた。
「天使よ、その子の世話を頼む。俺達はこれから巨大隕石に突撃する。離れているように。」
「わかりま」
天使の返事が途中でとぎれた。まわりの雰囲気が一変したからだ。
そこにはもう小6の子供の姿はなかった。
「私を放り投げたのはこれで何回目ですか。王子。これが保護者のすることですか。
あなたはいつもいつも、キィィィ--」
「あまり興奮するなアマテラス。寝ている地球人を全部起こす気か。」
「ふっ、まあ多少憤慨してますが怒ったふりですよ。
ふっ、状況は把握しました。大将として部隊を指揮し立て直します。
ふっ、ぷっなんで犬族を背負っているのか。
詳しく聞いてる時間も無いようです。耐炎熱のおまじないを私からかけておきましょう。
ふっ、では気をつけて。」
「おう、いってくるぞ。」
私達はアマテラスと別れ、再び隕石へ向かった。
(初稿 2007-03-01 21:04:16)
「光太郎、いつまで寝てる。とっとと起きやがれ。そらっ、天使達ようまく受け取れ。」
王子は頭上に手をまわし、何かをむんずと掴み、そのまま前にむけて投げた。
私はうしろ向きの体制で、顔を一生懸命向けて見た。
なんとそこには王子と瓜二つの子供がいた。
「起きろ光太郎。非常事態だ。」
とろんとしたその子の目が次第にしっかりしてきた。
最初に王子を見、しばらくして王子と私を代わる代わる見て、もう一度王子をまじまじと見たあと絶句した。
「ぎゃっ」
泣き出した子供は無事天使に受け止められた。
「天使よ、その子の世話を頼む。俺達はこれから巨大隕石に突撃する。離れているように。」
「わかりま」
天使の返事が途中でとぎれた。まわりの雰囲気が一変したからだ。
そこにはもう小6の子供の姿はなかった。
「私を放り投げたのはこれで何回目ですか。王子。これが保護者のすることですか。
あなたはいつもいつも、キィィィ--」
「あまり興奮するなアマテラス。寝ている地球人を全部起こす気か。」
「ふっ、まあ多少憤慨してますが怒ったふりですよ。
ふっ、状況は把握しました。大将として部隊を指揮し立て直します。
ふっ、ぷっなんで犬族を背負っているのか。
詳しく聞いてる時間も無いようです。耐炎熱のおまじないを私からかけておきましょう。
ふっ、では気をつけて。」
「おう、いってくるぞ。」
私達はアマテラスと別れ、再び隕石へ向かった。
(初稿 2007-03-01 21:04:16)