ええと。
夜8時前に家を出て、朝7時前に高速降りて、
7:28にはフェリーから母にメールをしているので、
車の旅は11時間。
しかもその間、休憩は6~7回とっていて、
食事したり、散歩したり、経路を調べたり、
2時間くらいは、走っていなかったので、
実質移動時間は9時間くらいじゃないかな~。
渋滞が一度でもあったら、そんなもんじゃすまなかっただろうけど。
幸いに一度もなかった。
小豆島に行くルートはたくさんある。
なぜ今回、岡山県の日生港からにしたのかというと、
オレコはこれが初めての船旅なので、具合悪くなるかもしれない、と、
心配したからだった。あと、私が船酔いしちゃうことがあるので。
日生から小豆島への船の旅は、約1時間。我慢できない時間じゃない。
ほかがおおむね2時間以上だったことを思えば。
それにほかのルートは年末年始ものすごく混むらしく、
万が一乗れないと困る、と、心配したからだった。
このルートは比較的空いていて、帰りの便の31日も支障なさそうだった。
小豆島の大部港につくと、そこは、
日生とどっこいどっこいの静かなたたずまいの港だった。
島の中心とは反対の位置らしい。
乗るときも超スピーディーだったが、降りるときもそうで、
静かな港町をゆっくり走りながら、おなかすいたね、ごはんどうしよう。
ひとまずどこへ行く?などと話しながら一番近い道の駅へ。
オレコがうきうきしているのは見て取れた。
海!おかあさん海!
うれしくてぐいぐいリードをひっぱる。
いろいろ無理しても連れてきてよかった。
この子がこんなに笑うのなんて久しぶり。
道の駅を一周して、また車に乗り込み、エンジェルロードを目指す。
一日のうち干潮のときだけ島へ続く道が表れるといって人気の場所。
おとうさんね、オレコにそこを見せたいんだって。
着いたら、朝早いのに人が結構いて、大丈夫かな?と心配したけど、
オレコは海で頭がいっぱいのようで、気にしていないようだった。
それどころか、海めがけて走っていき、あ、あ、あ。
やっぱりね~。
このひとは季節関係ないんだわ。
元気だねえ、と声をかけてもらって苦笑い。
湖と川と海の区別のつかない子が、ぺろぺろがぶ、っと水を飲んでむせている。
あーあー。
小豆島は海に囲まれているから、この旅で何かしら学んでおくれよ、オレコさん。
美しい風景を眺めていると、置いてきたおじいわんが気にかかる。
ああ、連れてきたかったなあ、と思う反面、
あんな衰弱している子を連れまわすなんて無理だよ、今度連れて来よう、と自分に言い聞かせる。
時折母からメールが届き、どれも元気な様子で、ほっとした。
別れるときはじっと目を見て、さびしそうにしたように見えたんだけど、母に任せてよかった。
母の家でももっとも陽気なねこが、おじいわん気になってじっと見ていると母が笑っていた。
あとになって聞いたことだが、猫との生活が長くなっていた母が、犬の散歩したり世話したりで、
新しい刺激というか、生活に張り合いが出たようで、そういうようなことを妹にウキウキした様子で話していたそうな。
おじいわんはおじいわんで新しい刺激を受けて、ボケる暇もないんじゃないかな、と、思うことにした。
・・・あしたへつづく。