我家は子孫共に男につき、ひなまつりシーズンでも家に雛人形を飾ることはない。その反動か、ババは近くで雛人形展があると、いそいそと出掛けている。更に、1ヶ月前くらいから新聞の切り抜きを見ながら、豊田市で全国の雛人形を集めた展示があるとかなんとか独り言を言っていた。ジジは聞こえないふりをしていた。今日、雨の日を狙いすましていたかの様にアッシー君を頼んできた。自転車が休みでは、断る理由がない。ナビをセットして豊田の山里の民家風の展示場まで一走りして来た。店内には我家では見た事のない華やかな色彩が溢れていた。と、その中に1点、鄙びたジジババ雛(百歳雛の舞い)を見付けた。これなら我家でも飾ることが出来そうだと、ババは嬉しそうに買い求めた。









