田上・長崎市長:「核なき世界」実現訴え カザフスタン「国際会議」に出席 /長崎
【アスタナ(カザフスタン)田中洋之】長崎市の田上富久市長は12日、中央アジア・カザフスタンの首都アスタナで始まった「核兵器のない世界を目指す国際会議」に出席し、被爆地・長崎の代表として世界が核廃絶に取り組むよう訴えた。
会議は、カザフがソ連末期の91年8月に東部セミパラチンスクの核実験場を閉鎖してから今年で20年になるのにちなみ同国政府が主催。ナザルバエフ大統領はじめ世界の核専門家らが参加した。旧ソ連最大の核実験場があったセミパラチンスクでは49~89年に450回を超える実験が行われ、被ばく者は100万人以上といわれる。
パネル討論でスピーチした田上市長は、カザフが核実験場閉鎖のほか旧ソ連の核兵器撤去や、「中央アジア非核地帯条約」の発効に主導的な役割を果たしたことを高く評価。「この会議を契機に『核なき世界』の実現に向けた具体的な動きが加速することを心から願う」と訴えた。また、市などでつくる「長崎・ヒバクシャ医療国際協力会」がセミパラチンスク周辺の放射線汚染地域で活動する医師の研修を受け入れていることにも言及した。
長崎市長として初めてカザフを訪問した田上市長は「同じ核の恐怖を体験したもの同士のネットワークを広げていきたい」と述べ、86年に史上最悪の放射能漏れ事故を起こしたウクライナのチェルノブイリ原発も視察したい考えを示した。
会場の独立宮殿では、原爆写真展が開催され、参加者の関心を集めていた。長崎の被爆者で「非核特使」の本村チヨ子さん(72)も会議に参加、11日にはアスタナのカザフスタン人文法科大学で被爆体験を講演した。
田上市長は会議最終日の13日、セミパラチンスク核実験場跡地の「グラウンド・ゼロ」を視察し、近くのセメイ市である実験場閉鎖20周年の記念集会に参加する。
毎日新聞〔長崎版〕より
【アスタナ(カザフスタン)田中洋之】長崎市の田上富久市長は12日、中央アジア・カザフスタンの首都アスタナで始まった「核兵器のない世界を目指す国際会議」に出席し、被爆地・長崎の代表として世界が核廃絶に取り組むよう訴えた。
会議は、カザフがソ連末期の91年8月に東部セミパラチンスクの核実験場を閉鎖してから今年で20年になるのにちなみ同国政府が主催。ナザルバエフ大統領はじめ世界の核専門家らが参加した。旧ソ連最大の核実験場があったセミパラチンスクでは49~89年に450回を超える実験が行われ、被ばく者は100万人以上といわれる。
パネル討論でスピーチした田上市長は、カザフが核実験場閉鎖のほか旧ソ連の核兵器撤去や、「中央アジア非核地帯条約」の発効に主導的な役割を果たしたことを高く評価。「この会議を契機に『核なき世界』の実現に向けた具体的な動きが加速することを心から願う」と訴えた。また、市などでつくる「長崎・ヒバクシャ医療国際協力会」がセミパラチンスク周辺の放射線汚染地域で活動する医師の研修を受け入れていることにも言及した。
長崎市長として初めてカザフを訪問した田上市長は「同じ核の恐怖を体験したもの同士のネットワークを広げていきたい」と述べ、86年に史上最悪の放射能漏れ事故を起こしたウクライナのチェルノブイリ原発も視察したい考えを示した。
会場の独立宮殿では、原爆写真展が開催され、参加者の関心を集めていた。長崎の被爆者で「非核特使」の本村チヨ子さん(72)も会議に参加、11日にはアスタナのカザフスタン人文法科大学で被爆体験を講演した。
田上市長は会議最終日の13日、セミパラチンスク核実験場跡地の「グラウンド・ゼロ」を視察し、近くのセメイ市である実験場閉鎖20周年の記念集会に参加する。
毎日新聞〔長崎版〕より
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