今年の漢字は「災」でした。地震・台風・豪雨・水害・土砂崩れと、日本各地で相次いだ自然災害に由来。また、不正検査やデータ改ざん、パワハラなどの “人災” の意味も含まれているそうです。今議会の代表質問で「災害から命を守る足立区」をめざし各種提案を行いました。
避難所になる学校体育館のエアコンを一刻も早く
●質問=区は8月に避難所になる学校体育館に「熱中症対策として大型扇風機を導入」と報告。わが党は直ちに緊急申入れを行い、エアコン設置に「一校当たり億近い金がかかる」という区に「他の自治体の例を示して、そんなにかけなくてもできる」と迫りました。その後区は9月の代表質問に対し、「来年の夏に備え、緊急対策も含め検討」と変わりました。区はエアコンの冷房効率や断熱処理の関係でモデル校実施すると言いますが、来年の夏に間に合うよう、一刻も早い全校整備が必要です。
全校に設置済の文京区では全30校のうち24校にスポット型を導入しましたが、「全館空調型の方が暑さを和らげる効果が高い」とし、来年度中に設置を予定している荒川など4区も全館空調型を採用の方向です。他区の導入実績を参考に来年度中の全校設置を目指すべきではないか。
〇答弁=学校体育館のエアコン設置についてお答えいたします。他区の学校体育館とは、規模や構造が異なるため、現在、先行導入事例を含め様々な手法について情報収集を行っております。区としては、今年度中にモデル1校にエアコンを設置して効果の検証を行い、技術的知見を充分得たうえで全小中学校への設置を念頭に検討してまいります。
通学路の危険なブロック塀の改善すすめます
●質問=区は通学路に面したブロック塀等、約6000カ所の実態把握に向け梅島第一小学校をモデル学区域として調査を実施しました。しかし、地震はいつ起きるかわかりません。モデル校だけでなく残りの68学区域の実態把握を早急に行う必要があると思うがどうか。すべての通学路の安全対策を期限を決めて行うべきではないか。
学校以外の公共施設については、7月10日に合計1010カ所の安全調査を完了としていますが、11月27日現在、HPでは対応が必要な35カ所の施設のうち11カ所の対策が完了していません。とりわけ区立保育園3園の対応が完了していないことは、子どもの命にかかわることで特に重大です。公共施設のブロック塀対策を直ちに完了させるべきだがどうか。
〇答弁=68学区域の通学路に面する危険なブロック塀の実態把握については、来年1月から実態把握に着手してまいります。調査により対策が必要とおpも割れるブロック塀等を把握した場合は、速やかにブロック塀所有者を訪問し、建物等耐震アドバイザー派遣制度をはじめ各種助成制度を周知してまいります。個々の条件を勘案し、期限を定め粘り強く安全指導を行ってまいります。
学校以外の公共施設については、ご質問の通り、対応が完了していない13施設の中には区立保育園も含まれております。これらの施設につきましては、現在、塀の所有者へ施工を依頼することや、作業の重機を具体的に搬入する方法などの検討を進めているところでございます。区立保育園を含む残り7施設につきましては、今年度内に対応を完了いたします。
介護・障害事業所の「人材確保・定着支援を検討」とついに変化
●質問=11月11日に行われた総合防災訓練に参加することで、様々な課題が見えました。特養ホームなどではすでに入居者がいる中、第2次避難所として新たな避難者を受けいれなければなりません。ある特養ホームの施設長は「10名の要配慮者を受け入れることになっているが、近所の一人暮らしの高齢者が助けを求めてきたら断れない」と地域に密着している施設だからこその悩みを打ち明けてくれました。どの施設でも発災時の要員確保に不安を抱いています。発災時の福祉避難所の支援にあたる人員確保策として、宿泊機能のない介護施設と協定を結び、人材確保策としての家賃補助をこれらの施設にも拡充してはどうか。
〇答弁=福祉避難所は、介護の専門性を有する人員の確保が重要な課題と認識しており、今後、宿泊機能のない介護施設や介護・障害サービス事業者と、介護職員の優先的派遣について協定締結を進めてまいります。その上で、人材確保策として、特養等の施設職員を対象に実施している宿舎借り上げ事業の拡充を検討してまいります。
命を守れる避難所へ
●質問=発災時、避難所を開設するだけではなく、「質の向上」に前向きに取り組むことは欠かせません。災害を生きのびたあとに身を寄せる避難所で、命を落とすという深刻な事態を防ぐために作られた「スフィア基準」を満たす避難所を目指すことは勿論ですが、当面次のような改善を求めます。
災害時要配慮者の「福祉避難所」は間仕切りの改善を
第1に福祉避難所において要支援者の生活スペースは段ボールによるパーテーションで間仕切られますが、腰ぐらいまでの高さしかなく、プライバシーが確保されません。プライバシーが確保できるような間仕切りに改善が必要ではないか。
寝る高さが床面と一致では起き上がれない!
第2に高齢者や要配慮者は寝る高さが床面と同じだと起き上がるのが大変で、ベッドが必要な方も多い。見学した特養ホームでは簡易ベッドは1台ありましたが、この施設の受け入れ要配慮者20人の半数くらいの簡易ベッドは必要ではないかとのことでした。簡易ベッドの備蓄、あるいは搬入数を増やすべきではないか。
学校(第一次避難所)の「段ボールとシーツで寝泊まり」は改善すべき
第3に第1次避難所の寝床は段ボールに、厚手のシーツと毛布が用意されていました、硬くて長時間過ごすのは大変です。先日、大谷田小学校で行われた宿泊訓練でも薄手のマットのみでとても寝られないとの声が上がっていました。厚手のマットにするなど、改善が必要と思うがどうか。
〇答弁=「スフィア基準」においては、被災者がプライバシーや安全を確保するための生活空間や、健康および福利を確保する十分な寝具を有していることなどを挙げています。区では、同基準を参考に避難所生活の質の向上を目指し、簡易ベッドの増配備や間仕切り、厚手のマット等の新規配備につきましては、できるところから改善に取り組んでまいります。
福祉避難室の設置を!
●質問=2016年4月の熊本地震では、福祉避難所に指定されていない熊本学園大学が障害者60人を含む被災者750人を受け入れ、支援した手法は「熊本学園モデル」と注目を集めています。
国の障害者制度改革担当室長を務めた東俊裕同大学教授は「地域の誰でもが身を寄せられる『インクルーシブな避難所』の必要性について「福祉避難所がうまく機能するためにも、一般の避難所で障害者や災害弱者を受け入れられる体制をつくる必要がある」としています。
内閣府も一般の避難所の特別教室などを要配慮者向けの「福祉避難室」とすることなどを呼び掛けています。区でも一般の避難所に「福祉避難室」の設置を検討してはどうか。
〇答弁=区といたしましても、第一次避難所において、配慮を要する方々の居室を定めることが重要と考えます。「避難所マニュアル」に、要配慮者を専用の居室へ誘導することを記載し、124か所の第一次避難所のうち88か所で、その居室を施設利用計画図などに定めておりますがが、指定のない避難所について、避難所運営本部や施設管理者と協議のうえ定めてまいります。
避難所になる学校体育館のエアコンを一刻も早く
●質問=区は8月に避難所になる学校体育館に「熱中症対策として大型扇風機を導入」と報告。わが党は直ちに緊急申入れを行い、エアコン設置に「一校当たり億近い金がかかる」という区に「他の自治体の例を示して、そんなにかけなくてもできる」と迫りました。その後区は9月の代表質問に対し、「来年の夏に備え、緊急対策も含め検討」と変わりました。区はエアコンの冷房効率や断熱処理の関係でモデル校実施すると言いますが、来年の夏に間に合うよう、一刻も早い全校整備が必要です。
全校に設置済の文京区では全30校のうち24校にスポット型を導入しましたが、「全館空調型の方が暑さを和らげる効果が高い」とし、来年度中に設置を予定している荒川など4区も全館空調型を採用の方向です。他区の導入実績を参考に来年度中の全校設置を目指すべきではないか。
〇答弁=学校体育館のエアコン設置についてお答えいたします。他区の学校体育館とは、規模や構造が異なるため、現在、先行導入事例を含め様々な手法について情報収集を行っております。区としては、今年度中にモデル1校にエアコンを設置して効果の検証を行い、技術的知見を充分得たうえで全小中学校への設置を念頭に検討してまいります。
通学路の危険なブロック塀の改善すすめます
●質問=区は通学路に面したブロック塀等、約6000カ所の実態把握に向け梅島第一小学校をモデル学区域として調査を実施しました。しかし、地震はいつ起きるかわかりません。モデル校だけでなく残りの68学区域の実態把握を早急に行う必要があると思うがどうか。すべての通学路の安全対策を期限を決めて行うべきではないか。
学校以外の公共施設については、7月10日に合計1010カ所の安全調査を完了としていますが、11月27日現在、HPでは対応が必要な35カ所の施設のうち11カ所の対策が完了していません。とりわけ区立保育園3園の対応が完了していないことは、子どもの命にかかわることで特に重大です。公共施設のブロック塀対策を直ちに完了させるべきだがどうか。
〇答弁=68学区域の通学路に面する危険なブロック塀の実態把握については、来年1月から実態把握に着手してまいります。調査により対策が必要とおpも割れるブロック塀等を把握した場合は、速やかにブロック塀所有者を訪問し、建物等耐震アドバイザー派遣制度をはじめ各種助成制度を周知してまいります。個々の条件を勘案し、期限を定め粘り強く安全指導を行ってまいります。
学校以外の公共施設については、ご質問の通り、対応が完了していない13施設の中には区立保育園も含まれております。これらの施設につきましては、現在、塀の所有者へ施工を依頼することや、作業の重機を具体的に搬入する方法などの検討を進めているところでございます。区立保育園を含む残り7施設につきましては、今年度内に対応を完了いたします。
介護・障害事業所の「人材確保・定着支援を検討」とついに変化
●質問=11月11日に行われた総合防災訓練に参加することで、様々な課題が見えました。特養ホームなどではすでに入居者がいる中、第2次避難所として新たな避難者を受けいれなければなりません。ある特養ホームの施設長は「10名の要配慮者を受け入れることになっているが、近所の一人暮らしの高齢者が助けを求めてきたら断れない」と地域に密着している施設だからこその悩みを打ち明けてくれました。どの施設でも発災時の要員確保に不安を抱いています。発災時の福祉避難所の支援にあたる人員確保策として、宿泊機能のない介護施設と協定を結び、人材確保策としての家賃補助をこれらの施設にも拡充してはどうか。
〇答弁=福祉避難所は、介護の専門性を有する人員の確保が重要な課題と認識しており、今後、宿泊機能のない介護施設や介護・障害サービス事業者と、介護職員の優先的派遣について協定締結を進めてまいります。その上で、人材確保策として、特養等の施設職員を対象に実施している宿舎借り上げ事業の拡充を検討してまいります。
命を守れる避難所へ
●質問=発災時、避難所を開設するだけではなく、「質の向上」に前向きに取り組むことは欠かせません。災害を生きのびたあとに身を寄せる避難所で、命を落とすという深刻な事態を防ぐために作られた「スフィア基準」を満たす避難所を目指すことは勿論ですが、当面次のような改善を求めます。
災害時要配慮者の「福祉避難所」は間仕切りの改善を
第1に福祉避難所において要支援者の生活スペースは段ボールによるパーテーションで間仕切られますが、腰ぐらいまでの高さしかなく、プライバシーが確保されません。プライバシーが確保できるような間仕切りに改善が必要ではないか。
寝る高さが床面と一致では起き上がれない!
第2に高齢者や要配慮者は寝る高さが床面と同じだと起き上がるのが大変で、ベッドが必要な方も多い。見学した特養ホームでは簡易ベッドは1台ありましたが、この施設の受け入れ要配慮者20人の半数くらいの簡易ベッドは必要ではないかとのことでした。簡易ベッドの備蓄、あるいは搬入数を増やすべきではないか。
学校(第一次避難所)の「段ボールとシーツで寝泊まり」は改善すべき
第3に第1次避難所の寝床は段ボールに、厚手のシーツと毛布が用意されていました、硬くて長時間過ごすのは大変です。先日、大谷田小学校で行われた宿泊訓練でも薄手のマットのみでとても寝られないとの声が上がっていました。厚手のマットにするなど、改善が必要と思うがどうか。
〇答弁=「スフィア基準」においては、被災者がプライバシーや安全を確保するための生活空間や、健康および福利を確保する十分な寝具を有していることなどを挙げています。区では、同基準を参考に避難所生活の質の向上を目指し、簡易ベッドの増配備や間仕切り、厚手のマット等の新規配備につきましては、できるところから改善に取り組んでまいります。
福祉避難室の設置を!
●質問=2016年4月の熊本地震では、福祉避難所に指定されていない熊本学園大学が障害者60人を含む被災者750人を受け入れ、支援した手法は「熊本学園モデル」と注目を集めています。
国の障害者制度改革担当室長を務めた東俊裕同大学教授は「地域の誰でもが身を寄せられる『インクルーシブな避難所』の必要性について「福祉避難所がうまく機能するためにも、一般の避難所で障害者や災害弱者を受け入れられる体制をつくる必要がある」としています。
内閣府も一般の避難所の特別教室などを要配慮者向けの「福祉避難室」とすることなどを呼び掛けています。区でも一般の避難所に「福祉避難室」の設置を検討してはどうか。
〇答弁=区といたしましても、第一次避難所において、配慮を要する方々の居室を定めることが重要と考えます。「避難所マニュアル」に、要配慮者を専用の居室へ誘導することを記載し、124か所の第一次避難所のうち88か所で、その居室を施設利用計画図などに定めておりますがが、指定のない避難所について、避難所運営本部や施設管理者と協議のうえ定めてまいります。