窯元日記復活

奈良博三昧「金光明最勝王経 巻第一~十(国分寺経)10巻」

奈良博三昧「金光明最勝王経 巻第一~十(国分寺経)10巻」
紙本 麻紙 紫紙 金泥書 巻子 金界(巾1.9㎝) (軸)鍍金切軸(後補)
奈良時代 8世紀 





奈良博収蔵品データーベースから
「『金光明最勝王経』は、唐の義浄(ぎじょう)が長安三年(七〇三)に漢訳した経典で、十巻から成る。わが国にもたらしたのは養老二年(七一八)に帰国した道慈(どうじ)だと考えられており、『金光明経』はこの旧訳である。巻第八には、大弁才天女・大吉祥天女・堅牢地神・薬叉といった諸天善神が、本経を奉持する行者を守護して利益することが説かれている。また第九にも、諸天・薬叉らが本経を奉持する者をを擁護することが説かれており、神々は仏法を擁護する存在(護法善神(ごほうぜんじん))として描かれている。紫草で染めた紙に金泥で経文を書写したこの十巻は、国分寺の塔に安置するために制作されたもの。天平十三年(七四一)年二月十四日、聖武天皇は詔をくだし、国ごとに国分寺と国分尼寺を建立することを命じた。この時、国分寺の塔には金字の『金光明最勝王経』を安置することも定められた。国分寺は正しくは「金光明四天王護国之寺」といい、『金光明最勝王経』信仰に基づき、四天王らによる国家鎮護を期待する国立寺院であった。本巻は、もとは備後国の国分寺に安置されていたと伝え、十巻完存する。瑩生が磨いた金字は今も燦然たる光を放って紫紙に映え、天平写経の白眉というにふさわしい香気と品格をたたえている。(西山厚)
神仏習合-かみとほとけが織りなす信仰と美―, 2007, p.258-259 」

「こんこうみょうさいしょうおう‐きょう コンクヮウミャウサイショウワウキャウ【金光明最勝王経】
仏教の経典の一つ。この経を聞いて信受するところには四天王など諸天善神の加護が得られると説いた経典。唐の義浄の訳、一〇巻、三一品。曇無讖訳の金光明経の異訳であるが、内容は増広されている。仁王経・法華経と共に国家鎮護の三部経とされている。最勝王経。金光明経。
※続日本紀‐天平一三年(741)三月乙巳「恒生二歓喜一者、冝レ令下天下諸国各敬造二七重塔一区一、并写中金光明最勝王経、妙法蓮華経各一部上」
出典 精選版 日本国語大辞典 から」


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