私にとって桜は一年の指針だ。
満開の桜を見るたびに、あぁまたこの季節が来たのだな、一年が過ぎたのだなと、染み染み思う。
年の瀬よりも年の始まりよりも強く。
肺がんを患い、入退院を繰り返した母。
数年後、同じ道を辿った父。
その母や父を助手席に乗せ桜満開の和歌山城の堀沿いを車で走った時、心の何処かで来年は無理だろうな、と半ば諦めを抱きつつその横顔を眺めていたけれど。
一人で同じ道を走る桜の季節、あと何回見ることが出来るかなと思いつつ。
満開の桜を見るたびに、あぁまたこの季節が来たのだな、一年が過ぎたのだなと、染み染み思う。
年の瀬よりも年の始まりよりも強く。
肺がんを患い、入退院を繰り返した母。
数年後、同じ道を辿った父。
その母や父を助手席に乗せ桜満開の和歌山城の堀沿いを車で走った時、心の何処かで来年は無理だろうな、と半ば諦めを抱きつつその横顔を眺めていたけれど。
一人で同じ道を走る桜の季節、あと何回見ることが出来るかなと思いつつ。