大キレット越えダイジェストからの続き・詳細です。(07’8・1)
初日7/31に槍ヶ岳。翌8/1に槍から北穂までの行程だ。南岳までは既にレポUP済みなので、大キレットから。
南岳小屋を過ぎ、一気に急峻な岩壁を下る。そして大キレットの最低コルへ。そこからまた急峻な岩場を登り返し、北穂高小屋の真下に這い上がり北穂山頂に立つ。
槍から北穂までの縦走路、メインは大キレットだ。この景色がたまらなく好きだ!
全体像の写真では細かいところが分からないので、ひとつだけ大きくしてみましょう。
こんな感じでルートがあると他の映像もイメージを駆使してご覧ください。
<切り立つ尾根に付けられた鎖がお分かりでしょうか?ここがルートです。>
それでは、大キレットの風を感じながら写真で行程を辿ってみましょう。
大キレット越えの始まり、始まり!
大キレットのスタート地点、獅子鼻からはじめの一歩を空中に踏み出してみる。
バランスを崩せば谷底へ!(よい子はまねしないでね!危ないから。)
最初から鋭い落ち込みだ。足場を一歩一歩確保しながら慎重に進む。
南岳側から大キレットを見渡すと こんな感じだ。
急降下をしながら絶壁を仰ぐ。青空に突き出しているのがさっき足を踏み出したところだ。
正面に北穂を見ながら下る。
垂直の岩場を下る。薄っすら ←や○のペイントがある。
下ってから離れて見るとこんな感じで南岳を下る。青と赤のザックの人が確認できますね。
さてその下りはというと、こんな感じで始まる。
先には鋭い岩場の尾根が望め、気が引き締まる。
この斜面を急降下します。
逆に下から登っていく登山者を捉えてみた。カモシカはこういう岩場が大好物です!
ここを一気に下ります。 ↓やや拡大してみて見ましょう。
↑
写真中央やや下、登下降する登山者の姿がお分かりですか?青いシャツの人。
急峻な岩場をクリアしながら慎重に進む。
第一段階クリア。
下ってきた南岳方面、獅子鼻の岩壁を振り返る。
大キレットのコースは岩場の怖さばかりが先行しているようだが、展望も抜群で私は大好きだ!高所恐怖症の人には余裕がないかもしれないが。
槍から北穂に向かうコース中ずっと右手に笠ヶ岳~黒部源流の山々が眺められる。
左手にはずっと常念山脈の山々が連なって見える。中でも常念岳の姿は美しい。
正面には岩岩の北穂の雄姿がグングン迫ってくる。
コル付近で対面から来たパーティとすれ違う。
先頭の女の子は初心者なのかロープでアンザイレンされている。表情が固い。
一行を見送る。
大キレットのコル付近から下ってきた南岳方面を望む。
登りにギアチェンジだ。先行する登山者が見えた。
コルから登り返して高度を上げたところで振り返る。ぐいぐい登れば
そこはナイフブリッジの長谷川ピーク。正面に北穂が雄々しく聳える。
長谷川ピークから笠ヶ岳を望む。何ゆえにペイントの文字があるかというとここには目印の標柱を立てる余地はない。ここの先端に直立不動で立つのは怖い。というか靴の幅がない。
ガスっている日は長谷川ピークに気がつかないままここを踏まずに脇をトラバースしてしまう人が多い。
長谷川ピークから南岳方面を望む。
縦構図で。
北穂と千晴。 長谷川ピークにて。
長谷川ピークは気持ちいい。でも、背中の後ろはスパッと切れ落ちた絶壁だ。
展望を楽しんだら、痩せた岩稜を乗り越えて進みます。
5枚後の写真と照らし合わせてご覧ください。稜線に付けられたあまり意味のないクサリがお分かりですか。ここを進みます!両サイドはスパッと見晴らし具合抜群です!
その突端を下ります。
乗っ越してから振り返り見れば、後続の登山者が降りてきました。
ナイフブリッジから垂直の岩壁を下る。
垂直の岩場を先に降りきって見上げると、さっきの登山者が「ホントかよ、ここ降りるのか?」といった顔をして見下ろしています。
数年前からご覧のようなホチキス針状の取っ手が付いてラクチンして降りられますが、それまでは自分でクラックを見つけてかなり緊張して降りたものです。
この先普通の人の脚の長さでは下の岩場まで絶対届かない躊躇するワンポイントがあったのですが、そこも数年前にどうぞ足を置いてくださいとグレーの金属製のステップが付けられてしまった。穂高らしさが薄れてしまって残念だ。もはやジャンダルムや馬の背周辺しかかつての面影はない。
自分の知力と両手両足を駆使して、岩と格闘する。そんな味わいが薄れている。
人工的にコースを簡単にするのではなく、そのコースに挑むために多くの訓練を積んで少しづつステップアップした後に計画するコースだと思う。
天に向かって岩を登る。
振り返ると奥に南岳。間に大キレットのトレース。手前に今越えてきた長谷川ピークのナイフ、いやカミソリ状の岩稜だ。
左端の先端が長谷川ピーク。そこから稜線を伝い、斜面を降りてA沢のコルに向かう。
A沢のコルから見上げると辿ってきた稜線があんなに尖がっている。
A沢のコルに近づく後続の登山者。
A沢のコルから北穂への登りに入る。
大キレットを覗き込む。
北穂に向かって登る。
高度を上げながら振り返る。
岩、岩、岩を行く。
後方には常念山脈や南岳の姿が美しい。
前方は、岩、岩、岩だ。
グングン登る。
ガンガン登る。
北穂山頂からの風景にだいぶ迫ってきた。もう少しだ!
周りの景色が変わる。絶壁の滝谷や北穂北壁の絶壁が目に入ってくる。
岩の世界だ。
狭いスペースのステップをトラバース気味にへつる。
決して難しくはないが、滑落すればどうにも止まらないところだ。
登ろ登ろよ 北穂の峰にね チョイセ♪
岩と取り組む 晴れ姿♪
飛ぶ鳥も通わぬといわれる滝谷。
その左には目指す北穂高岳の北壁が立ちはだかる。左端に見えているのが北穂高小屋だ。
展望台まで登って来るとあと少しだ。真近に見える滝谷の風景を楽しむ。
後方を振り返れば、槍が顔を覗かせていた。
*文字数制限を越えたので、次記事の「北穂山頂にて」に残りの部分を併記します。
空も青空、すっきりと山々が見えて感動もんですね。
確かに、私も同感です。
どこもかしこも登山道を整備しすぎて、誰でもが
登れると錯覚してしまうことの恐ろしさ。
限られた熟達者にしか許されない場所って
あってもいいよね。
「私も行ってみたい!」なんて思った私が一番バカかもだけど・・・
リアルですね~、画像でも足が竦みますよ。
おっしゃるように、ガイド本なんかで、整備が進んだので、誰でも行けます・・・
みたいな話しにならなきゃいいのですがね~。
ま~、高所恐怖症のオイラには無縁の場所なので、カモシカさんのレポで、ビ-ル三杯飲めます(笑)
こんな、美しい景色見ながら登れたら
嬉しくなってきますね~
楽になったとはいえ一般コースの中では最難関の特Aには変わりありません。(毎年事故はありますから)
体力以外にもとっさの総合的な状況判断が欠かせないところです。謙虚な姿勢で臨む必要はありますが、ロビンさんなら遠くない将来に狙えますよ。ガンバ!
ビール4杯目いっちゃってください。
コメントにも記してくれたようなことを私も危惧しています。
このコースはジャンダルム周辺と比較すると岩がしっかりしているので、一般コースにはなっていますが
何の訓練もなしにいきなり入るのは危険です。
余力があってこそ楽しめるところですから、安易に入って事故を起こす人の無いように願いたいものです。
己を知り山を知る。是、安全登山の鉄則なり。
もっともここに個人差があるのですが。
景色は他では得がたいものがあって、虜になりますね。
この展望と出会えると、それは嬉しくなるってもんです!自然と顔がほころんできますよ!
やまとそばさんの一気に上映をの声に絆されてちょっと頑張ってみました。
もちろん安全確保の上での撮影ですよ!
まだ続きますので、こちらこそよろしくです。