富士山の東に巨大「つるし雲」
天候悪化の予兆
箱根山と比較、大きな雲だ。
12/1(日)昼前、静岡県や山梨県の上空に、滑らかな円形の不思議な雲が出現しました。
この雲は富士山の東側で発生した「つるし雲」と呼ばれるもので、高い山の風下に浮かぶ雲のことをいいます。
富士山は山頂だけちょこんと見えていました。
伊豆の国市:11:30頃
上空の風に乗って流れる普通の雲と違い、いちど出現すると場所がほとんど動かないため、富士山から「吊されて」いるように見えるので「つるし雲」と呼ばれています。
山梨側から見ると太陽の光のおかげで雲の端が虹色の彩雲となっていて綺麗ですね。
つるし雲とは
つるし雲は「レンズ雲」と呼ばれる種類の雲の一種で、高い山の風下に出現することのある雲です。 ・「上空の風が強い」 ・「湿った空気が存在する」 という状況の時に発生しやすくなります。
上空の強い風が高い山を越えたり回り込んだりするときに風下側で空気の波が起こり、風が上昇している部分で雲ができるのです。
時間が経過しても空気の波の形状は急には変化せず、風が上昇する場所で雲が出来て、風が下降する場所では雲が消えていくという現象を絶え間なく繰り返すことによって、同じ場所で雲が止まって見えるのです。
天候悪化の予兆
つるし雲が見えると天気が下り坂に向かうことがあるといわれます。
今日の場合は「湿った空気」は駿河湾方面から来ているもので今後減少する見込みですが、「上空の強い風」は西から接近する気圧の谷の影響とみられ、昼前から強まり始めているようです。この強まる西風のおかげで、雲は山の東側に出来たとみられます。
そして、この気圧の谷に伴う低気圧の接近により、明日は静岡県や山梨県周辺でも雨が降る予想です。
不思議な形のこの雲からも、この先の天気を知る手がかりが読み取れるのです。
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