安倍総理の答弁を可視化
この国の政治のレベルを著しく引き下げているのは誰なのか!
ハッキリわかります!! 判断に役立ちます!!
マクロ経済スライドと9回も連呼した安倍総理。
蓮舫議員による6・10年金質疑を信号無視話法分析
全国民に見ていただきたい、読んでいただきたい信号無視話法分析!
6/21(金) 15:31配信
蓮舫議員の質問に対する
安倍総理の答弁を可視化
2019年6月3日に金融庁が公表した「高齢社会における資産形成・管理」に関する報告書。
⇒【画像】答弁色分け版
一般的な無職の高齢夫婦世帯の場合、毎月5.5万円の赤字となり、老後30年間で約2000万円が不足すると試算。さらに、この2000万円には介護費用などの特別な支出は含まれていないことが明らかになり、実際の不足額はさらに大きいと見られる。
報告書公表から1週間後の6月10日、年金に大きな関心が集まる中で迎えた参議院決算委員会。立憲民主党・蓮舫議員は約30分間にわたって、麻生太郎財務相や安倍総理に年金問題を質問。本記事では、この質疑の約10分間をノーカットで信号無視話法分析していく。具体的には、信号機のように3色(青はOK、黄は注意、赤はダメ)で直感的に視覚化する。
いつ年金は公助から自助に転換したのか
蓮舫議員:豊かな生活のためではなく、足らな、足らざる部分のために、もっと働け、節約しろ、貯めろ。公助から自助に、総理、いつ転換したんですか?
安倍総理:あのー、先ほど、麻生大臣はですね、えー、老後に月5万円、30年で2000万円の赤字であるかのように表現した点については、国民の皆様に誤解や不安を与える不適切な表現であったと考えているという風に、えー、述べたはずでございまして、えー、先ほども、そのように述べておられたと、こう思います。ま、事実、そのように書いて、えー、そのような誤解を与えたと思います(黄信号)。
ま、そこで、そこでですね、そこで、え、あのー、100年安心ということについて、申し上げますと、これはですねー、えー、高齢期のね、生活は多様であってですね、それぞれの方が望ましいと考える生活水準や働き方の希望、収入、資産の状況なども様々であります。ま、現在でもですね、えー、国民の老後所得は公的年金を、え、中心としつつですね、しつつ、えー、稼働所得、そして、仕送り、企業年金、個人年金、財産所得などが組み合わさっているのが実態であるとこう、えー、わ、我々は理解をしてます。ま、その上でですね、その上において、年金、年金100年安心が嘘であったというご指摘でございますが、そうではないということを今、申し上げさせておきたいと(赤信号)。
これ重要な点でありますから、もり、申し上げたいと思いますが、ま、こ、この、国民の、ろう、老後所得の中心となる公的年金制度についてはですね、将来世代の負担を過重にしないために保険料水準を固定した上で長期的な給付と負担の均衡を図るマクロ経済スライドによりですね、一定の給付水準を確保することを前提に、これ持続可能な、えー、制度に改めたものであります。ま、これは平成16年の大改革でありまして、マクロ経済スライドを導入する。つまり、平均余命が長くなればですね、当然、給付が増えていく。一方、同時にですね、えー被保険者の数がどうか。これ減っていけば、当然これは、えー、収入も減っていく。で、そのバランスが大切であって、それがマクロ経済スライドであります。こっからが大切なんですよ。で、そこでですね、アベノミクスの進展によって、えー、もはや、デフレではないという状況を反映し、今年度の年金は0.1%の・・・(赤信号)
1段落目は背景や経緯に過ぎず、黄信号とした。
ちなみに、これ以降の安倍総理の答弁は全て赤信号である。
2段落目と3段落目は論点すり替え。
2段落目
質問内容:いつ年金は公助から自助に転換したのか
↓
答弁内容:老後所得の構成
3段落目
質問内容:いつ年金は公助から自助に転換したのか
↓
答弁内容:マクロ経済スライドの説明
ざわついてきたら、
厚顔無恥話法
答弁開始から2分以上が経過してもマクロ経済スライドの説明を続け、「こっからが大切なんですよ」と質問と関係ない話をまだ喋る様子の安倍総理。委員会室はざわつき始め、さすがに石井みどり委員長も注意する。
これ以降、安倍総理は厚顔無恥話法と論点すり替え(マクロ経済スライドの説明)を交互に繰り返すのみのため、解説は最小限にとどめながら、やりとりを書き起こしていく。
石井委員長:答弁は簡潔に願います。
安倍総理:これですね。年金についてはちゃんと説明しなければ、不安を煽るだ、だけの結果になってるんですよ。これって、説明させないっていう態度は、おかしいと思いますよ。
✳︎約20秒中断
100年安心がね、100年安心が、ではないということを仰ったわけでありますから、政府としては、大切な点でありますから。
✳︎約30秒中断
いや、今、い、い、委員長から、委員長から、皆さんね、年金っていうのは制度の説明ですから少しは時間がかかるんですよ。スローガンを言い合うことではないんですよ。で、100年、100年安心ではないという非常に重要な点を指摘されましたから、それに対して反論するのはですね、不安を煽らないためにも、これ大切ではないでしょうか。
で、そこでですね、簡単にお答えを致します。簡単に致します。アベノミクスのですね、進展によってですね、もはやデフレではないという状況が出てきたことを反映してですね、本年度の年金は0.1%の増額改定となりました。で、これはですね、これは、未調整だった分も含めて、将来世代のためのマクロ経済スライド調整を行なった上でなお、現在の支給額がプラスの改定になったものであり、(赤信号)
1~3段落目は厚顔無恥話法(ご飯論法同様、上西充子教授が考案)の一種と考えられる。
この厚顔無恥話法は自分に非があるのに相手に責任転嫁するような発言を行い、
そこだけ切り取った映像がテレビで流されることで相手の印象を悪くする。
言ったもの勝ちの印象操作である。 卑怯な安部総理である!
さらに質問に答えぬ
赤信号話法を畳み掛ける安倍総理
4段落目は論点すり替え(マクロ経済スライドの説明)一辺倒になる。
安倍総理:これですね、皆さんにとって、都合が悪い説明だと遮るんですか? 皆さんにとって、都合の悪い説明だと遮るの? で、これはですね、いいですか? いいですか? で、私が答えますから、い、いいですか?
→赤信号&厚顔無恥話法 これは、これまで未調整だった分も含めて、ま、将来世代のためのマクロ経済スライド調整を行なった上でなお、現在の受給額がプラスの改定になったものでありまして、現在の受給者、将来世代の相互にとってプラスとなるものであります。
→赤信号=論点すり替え(マクロ経済スライドの説明)
で、今、正確に制度についてですね、説明させて頂いているんですが、「とめろよ!」とかですね、「やめろよ!」とか、大きな声を出すのはね、皆さん、やめましょうよ。で、なお、デフレが、で、なおですね、
→赤信号&厚顔無恥話法
石井委員長:ご答弁は簡潔にお願いします
安倍総理:いや、すいません、委員長ですね、委員長ですね、ああいう大きな声を出されていると・・。いや、わ、私がですね、答弁し始めて、10秒くらい経った段階でそうやって大きな声を出されたら、説明できないじゃないですか。これ、皆さんにとって、都合が悪い答弁だからですか?じゃあ、い、よろしいですか?
→赤信号&厚顔無恥話法
いや、つまりですね、マクロ経済スライドによって、マクロ経済スライドによって、100年安心という、まあ、そういう年金制度が出来たということなんです。それ、給付、いいですか、これ、給付と負担のバランスですから。それを調整するものができた。そうして、今年度においてはプラス改正ができた。かつマクロ経済スライドも発動された。マツドウさ、マクロ経済スライドが発動されたということが大きなポイントであるということがこれ、多くの方がご理解頂いてないんで申し上げさせて頂きたい。こう考えております。
→赤信号=論点すり替え(マクロ経済スライドの説明)
蓮舫議員:総理の説明がいかに言い訳じみているのか、よくわかりました。
まさしく「言い訳」だった安倍答弁
結局、安倍総理は「マクロ経済スライド」という言葉を9回も連呼して説明し続け、100年安心の根拠として0.1%の増額改定を挙げたが、これは年金支給額が月5万円の場合、月50円(=5万円×0.1%)の増額に過ぎない。蓮舫議員が「言い訳じみている」と一刀両断したのも無理はない。
また、質問に答えない安倍総理に対して野党議員が抗議の声をあげると、
総理は厚顔無恥話法を繰り返した。
この厚顔無恥話法は最近の総理答弁の大きな特徴となっており、昨年末の入管法の質疑においても散見された。その様子は以下の動画で確認できる。
山尾志桜里議員vs山下法相&安倍総理 2018年11月26日(入管法強行採決前日) 衆議院予算委員会(動画の3分2秒~)
有田芳生議員vs山下法相&安倍総理 2018年12月6日(入管法強行採決前日) 参議院法務委員会(動画の1分54秒~)
これらの共通点は、質問と関係ない話を延々と続けて、
耐えかねた野党議員が抗議の声をあげると
「待ってました」と言わんばかりにオーバーリアクションで反応し、
あたかも野党議員が答弁を妨害する悪者で、総理は被害者であるかのように装う。
卑怯な安部総理!
そして、総理の発言(野次はやめてください、冷静に議論しましょうよ、など)だけを切り取った映像がテレビに流れることで、
「真剣に答弁をする安倍総理」と「答弁の邪魔をする野党」という
事実とは異なる印象を視聴者に与えている。
この子供騙しへの対抗策は、国会質疑をノーカットで見ることに尽きる。
幸い、ご飯論法の考案者でもある上西充子教授が代表を務める国会パブリックビューイング(YouTubeチャンネル)や、筆者が信号無視話法分析を公開しているYoutubeチャンネル「赤黄青で国会ウォッチ」は共に、1つの場面をノーカットで流している。
この国の政治のレベルを著しく引き下げているのは誰なのか、
判断に役立てて頂きたい。
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