つれづれ草々

田舎者の日記です。最果ての地で西島秀俊さんをひっそり応援しています。

ハーメルンと幻燈

2013-10-11 02:02:46 | 日記

  仕事の帰りに『ハーメルン』を観てきました。

  静かな時間の流れる映画でした。

  福島は行ったことが無いのですが、

  こんもりとした山奥の、長い年月を生きたであろう高い木々の

  紅葉の鮮やかな暖色が印象的でした。

  

  先ほどまで、BSで『セカンドファイル怪奇大作戦』が放映されていました。

  N島さんの牧さんは知的で冷静ですが、『ハーメルン』の野田さんとなんとなく重なります。

 

  野田さんの髪型は、少し菊田の名残があるように見えました。

  (速水先生やメモリーズコーナーの通訳さんにも共通するふんわりした髪の質感)

 

  昭和の風景を彷徨う物語でしたが、N島さんはしっくり溶け込むようでした。

  物語の中で牧さんが、昔亡くなった父親を呼ぶ場面があるのですが、

  その声が、子供が必死に親を呼ぶ声で、耳に残ります。

  旅館の浴衣姿も似合っていました。

 

  『ハーメルン』は高齢の俳優さんが大勢出演されていました。

  倍賞さんの歌声はとてもきれいでした。

  後半の、校長先生と野田さんが二人きりで語る場面で、

  その時は子供に語りかける校長先生と、校長先生を見詰める子供なんです。

  

  八ミリ映写機で映し出される映像に涙する場面。

  映像を見つめる顔をずっと映して、その眼から涙が溢れて流れる。

  先ほどの『セカンドファイル』でも、そっくりの場面がありました。

  どちらも、昭和(過去)の映像を見つめる眼から涙が流れていた。

  偶然の一致ですが、どちらも、 映像から多くのものを感受する表情が印象的でした。