仕事の帰りに『ハーメルン』を観てきました。
静かな時間の流れる映画でした。
福島は行ったことが無いのですが、
こんもりとした山奥の、長い年月を生きたであろう高い木々の
紅葉の鮮やかな暖色が印象的でした。
先ほどまで、BSで『セカンドファイル怪奇大作戦』が放映されていました。
N島さんの牧さんは知的で冷静ですが、『ハーメルン』の野田さんとなんとなく重なります。
野田さんの髪型は、少し菊田の名残があるように見えました。
(速水先生やメモリーズコーナーの通訳さんにも共通するふんわりした髪の質感)
昭和の風景を彷徨う物語でしたが、N島さんはしっくり溶け込むようでした。
物語の中で牧さんが、昔亡くなった父親を呼ぶ場面があるのですが、
その声が、子供が必死に親を呼ぶ声で、耳に残ります。
旅館の浴衣姿も似合っていました。
『ハーメルン』は高齢の俳優さんが大勢出演されていました。
倍賞さんの歌声はとてもきれいでした。
後半の、校長先生と野田さんが二人きりで語る場面で、
その時は子供に語りかける校長先生と、校長先生を見詰める子供なんです。
八ミリ映写機で映し出される映像に涙する場面。
映像を見つめる顔をずっと映して、その眼から涙が溢れて流れる。
先ほどの『セカンドファイル』でも、そっくりの場面がありました。
どちらも、昭和(過去)の映像を見つめる眼から涙が流れていた。
偶然の一致ですが、どちらも、 映像から多くのものを感受する表情が印象的でした。