ウルトラマンアーク
第9話「さよなら、リン」は、サブタイトルに名前が入っているリンさんが主軸で、なおかつ、切ない思いで胸がいっぱいになるストーリー展開になっていましたね。相も変わらず、子供には難しいかもしれませんが、大人には結構、刺さってくる感じでした。
サブタイトルが、ちょっと不安を煽るようなものだったので、リンさんの命に危険が及ぶのかな、と視聴する前は不安でした。幸いと言っちゃ何ですが、リンさんは死ぬような目には遭いませんでした。ただ、ある意味、死ぬよりも辛い目に遭ってはいました。
実際のとこ、人それぞれではあるでしょうけど、青春時代に、自分の進みたい道を示してくれ、また、淡い恋心も含んだ憧れを向けていた、恩人と言っても差し支えない相手に、裏切られるのは死ぬよりも辛い事でしょうねぇ。そんな事はありえない、と信じたいけれど、証拠の全てが、リンさんの恩人でもある山神が、怪獣細胞の横流し事件の犯人である、と示していました。
山神が犯罪に手を染めた理由が、自分の研究費を得るためだった、ってのも、これまた、リンさんに、やるせなさを感じさせたでしょうね。最初、私は、山神が自分の子供が難病を患ってしまったがゆえに、自分の中にあった正義を曲げてでも、その治療費を得るために、怪獣細胞を横流しに手を染めたのかな、と推測していました。その理由なら、犯罪に手を染めていいって訳ではないですがねぇ・・・自分の中の正義に従い、辛さを乗り越え、恩人を”裏切った”事実に落ち込むリンさんを、懸命に励ますユピーが、実に癒しでした。やはり、AIにも、人を思い遣る心が宿るんですね。
今回、ウルトラマンアークが戦った怪獣が、昭和ウルトラマンシリーズが好きなファンには嬉しい、透明怪獣・ネロンガと地底怪獣・パゴスっていう、懐かしい(?)顔触れでした。今の子からすると、この二体の怪獣のデザインは野暮ったく感じるかもしれませんけど、そこが、妙に良いんですよね。ネロンガの透明化能力、パゴスの分子構造破壊光線って長所も、これまた、怪獣好きの琴線に触れまくります。何だかんだで、息の合った連携を魅せてくるネロンガとパゴスに苦戦させられるアークでしたが、スピードを犠牲にして防御力をブチ上げているソリスアーマーで電撃と光線に耐え、間髪入れずに、アークアイソードにルナアーマーキューブを装填し、エネルギーの刃を放ち、二体を両断した瞬間は痺れました。まぁ、一瞬、「え、白い月牙天衝?!」とは思っちゃいましたがw
爆上戦隊ブンブンジャー
バクアゲ34「夢を運ぶクルマ」、まさカーの衝撃的な事実が明らかになりました。
前回、玄幡さんがブンブンジャーに復帰し、ブンブンジャーとしての絆がグッと強まったな、と感じさせてくれたのに、ここで、その絆を揺らがせるような情報をブッ込んでくるとは、さすがです。
玄幡さんとの会話や、これまでの言動から、ブンブンも何らかの重い事情を抱えちゃいるんだろうな、と大体のファンが推測しちゃいたでしょうけど、まさか、かつて、ハシリヤンの一員で、その上、ボスのお気に入りだったってのは・・・
ただ、一つ、ホッとしたのは、それを知っても、未来たちが驚きながらも、ブンブンに敵意を向けず、絆が壊れなかった点ですね。まぁ、仲間っつーより、ライバル的な立ち位置でもあるビュンディーは、ブンブンが一時とは言え、敵方にいた事に動揺を隠せず、その激しい感情をブンブンへぶつけ、その場を半ば逃げるようにして去っちゃっいましたが。果たして、ビュンディーはブンブンを許してやることが出来るんですかね。
個人的に気になるっつーか気懸りなのは、サンシーターの事。ディスレースの口車に上手く乗せられちゃって、ブンブンジャーへの憎しみを募らせちゃってましたね。精神年齢が最も稚拙な感じのヤンヤンヤルカーだけは、根本的な原因はマッドレックスを復活させたディスレースにある、と気付いてはいるみたいでしたけど。サンシーターには、可能なら、最後まで生き残って欲しいし、どうせなら、ブンブンジャーと共闘もして欲しい派としちゃ、どうなるか、不安です。それに、大也の恩人である内藤も不穏な動きを見せてますし、今後の展開から、ますます、目が離せませんね。
仮面ライダーガヴ
第8話「デュアルチョコレイト」は、冒頭でヴァレンvsグロッタ、終盤でガヴ&ヴァレンvsディーンのバトルで魅せてくれただけじゃなく、幸果のキャラの強さも、しっかりとアピールしてくれるストーリーになっていましたね。
ストマック家長女、つまり、敵幹部なんですから弱い訳はないんですが、まさか、ここまで強いとは、グロッタ姉さん。ヴァレンが、まだ、戦闘慣れしていないって点を差し引いても、実力差がエグい、と言うしかありません。本来であるなら、両手で扱うべき大鎌を片腕だけで軽々と振り回すトコだけじゃなく、ゴリゴリの肉弾戦スタイルってのは、度肝を抜かれました。その強さゆえの驕りなのか、圧倒したヴァレンにトドメを刺さなかったのは、後々に響きそうですが、却って、ヴァレンのリベンジマッチが楽しみになりました。
予想外って意味合いでは、今回のジータとシープに下された処分ですね。ここまで、適切な報連相をされてこなくて、若干、蚊帳の外感が漂っていたランゴ兄さん。一部のファンからは、令和の貴虎とまで言われてます。そんなランゴ兄さんが、やらかしていた上に、その失敗を隠し、誤魔化す事すら失敗していた弟妹をクビにしたのは、決して、厳しくはないでしょう。10話前に無職になってしまった双子、果たして、どうするのか。しばらく無気力となるのか、自棄になってぶっ飛んだ手段で挽回しようとするのか、それとも、嫌気が差して、どちらか、もしくは、二人して、人間界に移住するのか。
今回、ストーリーの主軸になっていたのは、言うまでもなく、幸果でしょう。明るく、奔放で、天衣無縫、と感じさせる性格の彼女ですが、彼女なりに、自分はまともに苦労していないから、人の気持ちが理解できず、つい、悩んでいる相手の心に踏み込み過ぎて、逆に怒らせてしまうんじゃないか、と悩んでいました。苦労云々はともかくとして、人の気持ちが理解できてないって事はないでしょう。ホントに、他人を慮れない人間は、相手の心に踏み込み過ぎた事を自覚しないし、落ち込みもしません。むしろ、自分が心配してやったのに、キレるなんて理不尽だ、と逆切れします。何もかも上手くいかず、ムシャクシャし、八つ当たりしてきた末継が悪いのに、自分に非がある、と反省できる幸果は良い子だよ、うん。
だからこそ、末継を喜ばせ、その気持ちを踏み躙ったグラニュートに心から怒って、恐怖や嫌悪感もそっちのけで、戦いの場に乗り込んできて、俺は不死身だ、と嘯いて、ガヴとヴァレンに苦戦を強いていたディーンに、ペンキをぶっかける暴挙にも出られたんでしょう。まぁ、そのペンキぶっかけが、ガヴとヴァレンに劣勢を引っ繰り返すキッカケを与えたんですから、むしろ、ファインプレーなんかな。これまで、銃を武器に使うライダーは結構な数がいましたけど、両手拳銃スタイルってのは初かな? 今後も、こうやって、ガヴとヴァレンには共闘して欲しいけど、一波乱や一悶着が起きたりするのかな・・・するんだろうなぁ。