ウルトラマンニュージェネレーションスターズ
第17話「決めるぜ覚悟~秘密基地にようこそ~」は、ウルトラマンジードが初めて変身し、戦った日を振り返るストーリーになっていましたね。
ウルトラマンジード、わざわざ言う事でもないほど、ウルトラマン好きとしては常識ではありますが、彼は悪逆非道の限りを尽くし、戦闘力も桁違いであるウルトラマンベリアルの因子を受け継いだ者、いわば、息子です。
ウルトラマンに限らず、どんな作品に於いても、主人公の設定ってのは、見る者、読む者を惹き付ける上で大事な要素。ジードの、ベリアルの息子って言う、基本にして重大な設定は、かなり、ウルトラマン好きに衝撃を与えるモノでしたね。私だけかも知れませんが、悪の中の悪であるベリアルの息子、この設定を知った時、「ジョルノ・ジョバーナー!?」と驚いてしまいました。ジョルノは本編で、父のDIOと直接対決をしてませんから、当然、パクリではないんですけど、悪のトップの息子でありながら、正義の側に立っているってのは熱いですよね。
そんなウルトラマンジードに変身するのが、濱田龍臣さん。今や、イイ男っぷりに磨きがかかっている俳優ですが、この頃はまだ、可愛さの方が勝っている感じだな、と今回、思いました。それ、誉め言葉ですか? と濱田さんには思われそうですが、私としちゃ、褒めているつもりなので、ご勘弁を。自分が何者なのか、と迷いながらも、今、自分が直面し、大切な人を脅かしている危険に対して、臆することなく、敢然と立ち向かい、戦うリクの勇気は、濱田さんだからこそ出せるモノでした。
ウルトラマンジードが最初に戦ったベリアル融合獣、それは、レッドキングとゴモラがミックスされたスカルゴモラ。初戦って事もあって、ジードは自分の性能に振り回されている感もありましたが、それでも、大切なものを守りたい、って言う心の強さがプラスに働いていました。しかし、実際問題、よく勝てましたよね。スカルゴモラは、どう考えても、ゴリゴリのパワー特化タイプ。バランス重視であるプリミティブで勝てたのは、奇跡とまでは言いませんが、ほんと、凄い。スカルゴモラが力を溜めているタイミングを狙って、レッキングバーストをぶち込む、その勝負勘は、さすが、ベリアルの息子ってところでしょうか。
王様戦隊キングオージャー
第17話「王は逃げない」は、ヤンマの王としての素質と覚悟が見え、同時に、ラクレスの下衆っぷりが、これまで以上に強烈だな、と観ている者に感じさせるストーリーになっていましたね。
バグナラクと和平交渉を行ったラクレス。しかし、それは世界や民の為じゃなく、己が王として君臨しているシュゴッダム、その一国だけを無傷で生き残らせる為だけの一時凌ぎ。ラクレスにとって、自分に遜らぬ国は、悪であり、どうなっても良い。つまり、バグナラクに襲われようと、知ったこっちゃないのである。きっと、民の為に苦渋の決断を下したカグラギが治めるトウフも、機が来れば、難癖をつけて支配に動くんだろうな、ラクレスは。
そんなラクレスに、ヤンマが媚びる道理は一切、ない。しかし、ピンチであるのは、間違いない。傲岸不遜な態度でありながらも、一国の王として、万が一の時を想定し、何かが起こる前に、すべき手を全て打っておくヤンマは、覚悟が出来ているな。ヤンマの頼みを聞くのは気分が良い物ではないにしろ、ラクレスを好き勝手にさせるよりは、遥かにマシなので、ヒメノとリタも、その時に備え、動きを起こす。
リタは、甘っちょろい考えでラクレスとデズナラク8世を引き合わせ、この危機を招くきっかけになったジェラミーの捕縛に動く。争いに終止符を打ち、世界を平和にする、その為に動いていたはずなのに、ラクレスも、デズナラク8世も、己の欲しか満たそうとせず、戦いはより加速してしまった。自分の所為か、と凹むジェラミーだったが、リタの発破で、王をなりたい、と望んだ己自身を取り戻す。ヒメノは、バグナラクの侵攻によって怪我を負ったンコソパの民の治療と避難を一手に請け負う。余計な事をしでかさないように、と縛られていたギラも、シオカラによって、この場から連れ出されそうになるも、ヤンマが敵に背を向けて逃げぬ男、と知っているからこそ、避難を頑なに拒否。側近として、シオカラも、ヤンマがまた無茶をするかも、と心配していたんだろうな、ギラの言葉に手も足も止まっちまう。
そして、ついに、ヤンマに訪れる、洒落にならないピンチ。こんだけ追い込まれながらも、決して、己を曲げぬヤンマの芯の強さに、一撃将軍と讃えられるダイゴーグも、武人として感じる所があったのか、無駄な情けをかけず、いたぶるような真似もせず、一撃でヤンマの命を断たんとする。しかし、そこにヤンマの屍はなかった。何故なら、ギラがギリギリのところで、ヤンマの救出に成功していたからだ。ジェラミーの登場で、ここ最近、少しばかり、存在感が希薄になっていたからこそ、このタイミングで表舞台に、その姿を見せた時のインパクトの大きさがより増していたな。また、散々、避けていたヤンマの拳を、パシンッと受け止め、同時に、彼から思いを託されるシーンも胸熱い。ついに、復活した邪悪の王は、友の為に、民の為に、そして、己の野望の為に、この戦いに臨む!!
仮面ライダーギーツ
41話「創世Ⅲ:漆黒の将軍」は、見ていて、ただただ、胸が締め付けられるストーリー展開でしたね。
タイクーンの最強フォームは、ほんとね、楽しみにしていたんですよ。ブジンソード、そのデザインは、控えめに言っても、すっごくカッコいい。でも、まさか、闇堕ち丸出しフォームとは思わなかった。いや、景和の心が真っ黒に染まる理由は、確かにある。唯一の肉親である姉が、仲間であり、友情も抱いていたバッファにとって屠られたのだから、弟として狂気に走ってもおかしくない。
ただ、実際問題、景和をそっち側へ突き落したのは、誰でもない、ケララだよな。こいつ、とことん、景和を、本物の仮面ライダーに到らせ、自分が心から満足する事しか考えてない、クソ親父だったか。『仮面ライダービルド』の序盤で、戦兎を騙していたマスターみてぇだ。しかも、カエルの形態も持っているから、邪神・バァルにすら思えてくる。
ケララに唆された景和は、ジットに襲われ、英寿とウィンに守られていたツムリを、その場から守る名目で連れ去っていく。ジットだけじゃなく、英寿たちも、すぐには駆けつけられない場所まで来ると、景和は、ツムリの同情を誘い、同時に、女神の力で、自分に世界を守る力を与えてくれ、と縋りつく。本心から、景和に同情していた事もあって、ツムリは彼が狂い始めている事を察せず、彼に力を与えるために祈りを捧げてしまった・・・・・・
ツムリを騙して手に入れた力、それが、ブジンソード。これまで、タイクーンがニンジャバックルを相性の良さから多用していたので、最強フォームも忍者に絡んだモノかと思っていたんですが、忍者ではなく、侍大将って感じのフォルムですね。私だけかも知れませんが、この変化に、『忍者戦隊カクレンジャー』に登場する追加戦士・ニンジャマンを思い出しました。彼は怒りが頂点に達すると、サムライマンにチェンジしていたので。あと、タイクーンのモデルは狸。ギーツの最強フォームが九尾の狐をイメージしたものとすると、タイクーンは四国の大妖怪である・隠神刑部かな。いずれにしろ、復讐の権化と化したタイクーン ブジンソードが、その黒い刀の切っ先を向けたのは、姉を手にかけたバッファ。圧倒されてしまうバッファだけど、これは、景和に対する罪の意識があるからかもな・・・